近頃話題のベイプとは?

近ごろよく話題になる「ベイプ」。試してみたいと思いつつも、たばこよりも健康に害があるとか、加熱式たばこと似ているけど違うとか、情報が錯そうして一歩が踏み出せないという方も多いのではないでしょうか? 今回はそんなベイプの基本的な情報をお伝えします。

ベイプとは

ベイプの歴史

ベイプとは電子たばこのことで、アイコスやグロー、プルームテックなどの加熱式たばことは異なるものです。

電熱式の霧状たばこを最初に作ったのは米国のギルバートで、今から50年以上前に「Smokeless non-tobacco cigarette」(無煙の非タバコ・シガレット)として特許を取得しています。半導体チップを備えた電子たばこは2003年に中国の漢方医によって実用化され、電子噴霧喫煙具として特許を取得しました。当時は特に売れることはありませんでしたが、近年になって電子たばこ市場は欧米を中心に急成長しています。

電子たばこを愛用する人は喫煙者か元喫煙者が多く、健康面を考慮して使用することが多いという報告があります。

ベイプで禁煙できるの?

ベイプのような電子たばこと、アイコスやプルームテックなどの加熱式たばこはなにが違う? という方も多いのではないでしょうか。答えはごく大雑把にいうとニコチンを含んでいるか、含んでいないかということ。

ベイプは液体のリキッドを蒸気にして吸いますが、日本ではニコチンを含んだリキッドの販売は禁じられているので、実質的に禁煙していることになります。欧米をはじめとした海外ではニコチンを含んだリキッドも販売されているので、この点が話をややこしくしている一因でもあります。

たばこに比べてコスパがイイ!

ベイプのリキッドはピンからキリまでありますが、売れ筋価格帯の2,000円(30ml)を目安に計算すると、1日1ml使用で2,000円、本体の消耗品を含めてランニングコストは3,000円程度になります。例えば、500円の紙巻たばこを1日1箱吸うと1か月で15,000円ですので、その差は歴然です。ちなみにここではデバイス(本体)代金は考慮していません。もちろん高価なリキッドもありますし、ベイプ本体も初級者用から高級品までさまざまですので、この限りではありません。

ベイプのたしなみ

ベイプのしくみ

一般的にベイプの構造はドリップチップ、アトマイザー、コイル、バッテリーに分けられます。

ドリップチップ …吸い口

アトマイザー  …リキッドを入れて蒸気を発生させる箇所

コイル     …加熱することで蒸気を発生

バッテリー   …コイルを加熱する電源

蒸気を発生させるしくみはいたって単純です。

1.バッテリーからの通電によりコイルが加熱されます

2.コイルの綿に染み込んだリキッドが加熱されて蒸気になります

リキッド選びが重要

ベイプを始める際にいちばん大切なのは、リキッド選びといっても過言ではありません。味や煙の量を左右するので、いろいろと試して自分に合ったものを探しましょう。

リキッドの原料のほとんどはプロピレングリコール(PG)、ベジタブルグリセリン(VG)という2種類の物質です。どちらも食品添加物や化粧品に使用されている成分なので、安全性について特に問題はないといえます。

PGとVGの配合比によって味や煙量が変わりますが、PGは水蒸気が発生しにくいため、PG配合量が 5割を超えるリキッドはほぼありません。VGの割合が高いほど水蒸気が発生しやすく、いわゆる「爆煙」を楽しむことができます。また、リキッドにはさまざまなフレーバーがあります。

代表的なフレーバー

メンソール
メンソールやミント系は紙巻タバコ同様に喉への刺激感が人気です。

たばこ
ナッツ系の味が多いです。喫煙者が吸うと甘く感じることが多いです。

フルーツ
もともとたばこを吸わない人に人気があります。リキッドの種類も豊富です。

ハーブ
女性に人気。ハーブやフラワー系はアロマのような香りが楽しめます。

メンテナンスを忘れずに

ベイプはデリケートな機器ですので、メンテナンスを怠ると故障しやすくなります。

基本は蒸気を発生するアトマイザーの洗浄です。アトマイザーはリキッドを入れる部分でもあるため、汚れや焦げが付きやすいパーツ。洗浄しないと煙がうまく発生しなかったり、雑味が混ざって風味を損ねたりします。さらに、雑菌が繁殖しやすく不衛生になりがちでもあります。

一方で、アトマイザー以外の部分は防水加工がなされておらず水洗いはできませんので、乾いた布で汚れを落とす程度が無難です。定期的なメンテナンスで快適なベイプライフを送りましょう。

ベイプと健康

気になる健康面への影響は?

ベイプはたばこの葉を使用しないので、ニコチンやタールに由来した健康への影響はないといえます。

また、世界的な科学誌「Nature」に掲載されたイタリア・カターニア大学の研究では

「喫煙経験のない電子たばこ使用者と非喫煙者を2つのグループに分け、3年半にわたって追跡したところ、電子たばこ使用者に健康被害は見られなかった」と結論づけています。

一方で日本呼吸器学会は「リキッドには様々な添加物や香料が加えられており、原材料は無害であっても加熱されることにより発がん性のある有害物質が生じる。電子たばこが紙巻たばこの禁煙に役立つという明確な証拠はない。ニコチンを含む、含まないにかかわらず健康への影響が懸念される」という理由から電子たばこの使用は推奨できないという見解を示しています。

いずれにしてもベイプは大人の嗜好品ですので自己責任で使用しましょう。

ベイプを吸ってみた!

筆者はベイプを吸うどころか、手にしたこともなく、そのイメージは「ニコチンは入っていなくて煙を愉しむもの」。何十年も吸ってきたたばこをやめる勇気はないが、スモーカーにとって肩身の狭いこのご時世、やめられるものならやめたい、という気持ちも心のどこかにある。ベイプで事足るのならいいな…というのが本音だ。

とにもかくにも、吸ってみないことには始まらない、ということでベイプを購入。説明書を見ながら案外スムーズに準備完了。いざ加熱!

初心者はうまく吸えないことが多いと聞いていたので、おそるおそる吸ってみる。

「スパスパ吸わずに、ゆっくり」を心がけて吸ってみたが、特に問題はなさそうだ。

リキッドはメンソールを選んだ。初心者におすすめといわれているし、紙巻たばこよりもメンソール感が強いと聞いていたからだが、その刺激はなかなか強烈。紙巻たばこはメンソール派ではないが、吸いごたえがある。いちばん驚いたのは煙の量。視覚的には紙巻たばこの比ではなく大満足である。

これで脱ニコチンできるかといえば、正直微妙なところだが、気分転換や仕事の合間の一服には取り入れていこうと思う。