神か?悪魔か?孤高の3D造形師「石膏粉末P」のインタビュー【後編】

先日、リリースした孤高の3D造形師「石膏粉末P」インタビュー【前編】がとても好評をいただいています。
本日はその後編をお届けします。

「石膏粉末Pって誰?」
「インタビューの前編はどこ?」

という方はこちらをどうぞ

神か?悪魔か?孤高の3D造形師「石膏粉末P」のインタビューに成功!【前編】

前回は・・・「石膏粉末P」名の由来が石膏を用いた3Dプリンターであること、ゲームマーケットに出展したボードゲームの駒のクオリティが半端なく、評判になったこと、そしてギミックものに目覚めたきっかけである「完全折り畳みダイスタワー」までをご紹介しました。今回はそれを受け、ギミックものを少し掘り下げてみたいと思います。

ケムールの景品用にもいくつかギミックものを企画されているとか?

はい、とりあえず、こんなものに手をつけています。いずれもライテック 社の電子ベイプ「スムースビップ」を利用したものです。

リモコンで動く戦艦大和の主砲・Smooth Vipバージョン
電動式踏切警報器・Smooth Vipバージョン
回転傾斜式Smooth Vip ホルダー

ライテック社さんからお預かりした電子ベイプ(スムースビップトライミープラスPT)をデザインに組み入れ、その上で、動きや見た目が面白いものはないかと企画しました。

どれもユニークですが「商品化」は考えているのでしょうか?

それはわたしが決めることではないのですが、「売れるもの」ではなくて「おもしろいもの」を優先的に志向しています。
実用的かどうかという観点でも、たとえば、「回転傾斜式ホルダー」は、「今日はどのテイストにしようかな」という時に、「回して眺めて、取りやすく傾むいたスティックを取る」といったレベルの実用性はあります。

ただ、たとえば「リモコンの戦車が日常生活の中でどれだけの実用性があるのか?」といえば、ないわけです。そして、人生の中でそれをおもしろいと感じ、必要だと考える人もたくさんいるわけで、「おもしろい」ということはそういう意味では「実用性がある」ということではないでしょうか。

ギミックの機構を設計するのはとても難しそうですが・・
子供のころ・・・小学校に入る前ですが、家のインターホンをバラして遊んでいました。
家にあった「ネジのついたもの」はだいたいバラしましたね。スピーカーに磁石が使われていることにも早い時期に気づいていました。メカニカルなもの、機械仕掛けなものについては、幼い頃から積み重ねた素養があるんだと思います。ですから、戦車模型のギアボックスなども自分で作っています。
3D造形に動きを加えようとするとき、いくつもの歯車やカムなどの組み合わせが必要だったりするのですが、一方、3Dプリンタで造形可能な精度には限界があります。その精度で出来上がるパーツで組めて、動かせる機構を考えなくてはいけません。そのあたりの兼ね合いがポイントになると思います。
電動式踏切警報器の内部
制作だけでなく「教える活動」もされているそうですね?

最近はコロナ禍で開催できていませんが、東急ハンズ渋谷店では、「3Dプリンタで戦士のコマをつくろう!」などと題して、3Dプリンタの教室をやることがあります。データ製作から3Dプリンタの出力、塗装までを勉強するワークショップです。

こんな感じのミニチュアを作ります。

神か?悪魔か?孤高の3D造形師「石膏粉末P」のインタビュー【後編】

下の動画は、東急ハンズ渋谷店2Aフロアの店内モニタでも流れています。

他にも、不定期ですが、子供たちを対象に「ガンプラ組み立て教室」とかをやることがあります。

今後の活動予定は?

ゲームマーケット、夏コミ、冬コミなど、これまで出展してきたイベントがたくさんあります。
新型コロナの影響で、開催がどうなるかという不安もありますが、これからも、そういったイベントで自分の作品を展示・販売していきたいと思います。
自分のアイデアや技術、そして3Dプリンタの進化もまだまだ続くと思いますから、創作はやめることができません。どこかのイベント会場で見かけたら、是非、展示品を手にとっていただきたいです。


3D造形師「石膏粉末P」さんのインタビュー、2回にわたってお届けしました。
「石膏粉末P」さんの手による、ワンオフもののケムール特製プレゼント、今後、何回かにわけてプレゼントページで紹介する予定でいます。いずれも「値段がつけられないプライスレスな一点もの」になります。
掲載の際にはふるってご応募を!
最後に、「石膏粉末P」さんの最新動画をご紹介しておきます。