タバコをやめたいと考えたとき、ただ断つだけでは数日たった際に、吸いたい気持ちが増してしまう可能性があります。タバコを吸いたいという欲求が捨てきれず、禁煙が失敗してしまう場合もあるでしょう。そこで役立てたいのが禁煙対策グッズです。
本記事では、タバコの代わりになる製品や医薬品、食べ物などを紹介します。物理的なものではなく禁煙に役立つ行動も紹介するため、自分に合った禁煙方法探しにお役立てください。
タバコの代わりになるアイテムの選び方
こちらでは、禁煙を検討している方に向けてタバコの代わりになるアイテムの選び方を紹介します。
禁煙は継続的に行うもののため、自分の続けやすいアイテム選びが大切です。ニコチンの量や味、価格などに注目して、利用しやすいアイテムを探しましょう。
ニコチン含有量を確認する
禁煙グッズを選ぶ際に、まず注目したいのがニコチン含有量です。ニコチンとは、神経毒性の強い化学物質で、強い依存性があります。中枢神経にあるニコチン性アセチルコリン受容体にニコチンが結合すると、神経回路に作用し心地よさを感じさせます。
タバコによってニコチンを継続的に摂取していた人の多くがタバコをやめると不快感を覚え、心地よさを求めてニコチンを摂取したいと感じるようになります。
そのため、タバコの量が多い人や喫煙期間が長い人は、ニコチンありのグッズを使用して、徐々にニコチン量を減らしていく方法がおすすめです。もともと本数が少ない人や期間が短い人は、ニコチンなしのアイテムを試してみましょう。
口に含むものならフレーバを確認する
禁煙グッズの中には、口に含むタイプのものもあります。口に含むタイプの場合、普段吸っていたタバコの味と似たものを選びましょう。たとえば、メンソール系のタバコを吸っていたなら、清涼感のあるミント系の味がおすすめです。果物の香りがするタバコを吸っていたなら、同系統のフルーツ系の味の製品を選びましょう。
タバコと似た味のものを利用すると、タバコを吸っているときの感覚を少しでも味わえるかもしれません。禁煙グッズと一口にいってもバリエーション豊かなため、自分の好みに合わせて選びましょう。
継続的に利用するなら価格を確認する
禁煙は長期間かけて行うため、禁煙グッズの価格は使い続けやすいものを選びましょう。コストの高い禁煙グッズを使用し、途中で負担が大きくなりやめてしまえば、再び喫煙するリスクが高まってしまいます。早めに禁煙ができるよう、無理なく利用できる価格帯のグッズを探しましょう。
タバコの代わりになる禁煙グッズ
こちらでは、禁煙を目指している方が利用するタバコの代わりになる禁煙グッズを紹介します。タバコをやめただけだと、口元が寂しくなる、気分が落ち着かないなどによりタバコを再び吸ってしまうリスクがあります。そのため、タバコの代わりに気を紛らわせるグッズを用意する必要があるでしょう。
電子タバコ
タバコの代わりになる禁煙グッズとして、電子タバコが挙げられます。電子タバコのVapeは、タバコの名が付きますが水蒸気のみで、ニコチンやタールなどの有害物質が含まれていません。Vapeは日本国内において、ニコチンを含むリキッドの製造・販売が禁止されています。
タバコのように煙を吸う楽しみ方ができるため、タバコをなかなかやめられなかった人も始めやすい禁煙方法といえるでしょう。水蒸気が大量に発生するため、吸いごたえもありタバコの代わりとして利用しやすい製品です。フレーバーのバリエーションも豊富なため、自分の好きなフレーバー探しをするのも楽しいでしょう。禁煙できる、かつ新しい趣味にもなり得ます。
禁煙パイポ
禁煙グッズの一つである禁煙パイポは、昔からある製品で現在はコンビニで購入可能ですか。ニコチンは一切含まれていません。タバコのようにくわえてフレーバーの味を楽しめます。煙は出ませんが、さまざまなフレーバーがあるため、自分が吸っていたタバコに近い味のものを選べば、タバコを吸っている気分になれるでしょう。
さっぱりした味のものが多いため、気分をリフレッシュしたい、リラックスさせたいなど感じているときにおすすめです。
禁煙フィルター
禁煙フィルターはタバコに装着するタイプの禁煙グッズです。禁煙フィルターをつけてタバコを吸うと摂取するニコチンの量が減少します。1日1箱以上吸うようなヘビースモーカーの場合、最初からニコチンを一切立つのは難しいと感じている人も多いでしょう。禁煙フィルターを使えば、タバコ自体は吸えるためストレスが少ないと考えられます。
そのため、タバコを完全にやめるのが難しいと考えている方に適している方法です。最初は禁煙フィルターを利用して、徐々にニコチン量が減るように禁煙グッズを変えていくのも一つの手といえます。
茶タバコ
茶タバコとは、タバコ葉の代わりにお茶の葉を利用した禁煙グッズです。吸っている葉っぱの種類は異なりますが、仕様はタバコのため喫煙感覚を味わえるでしょう。しかし、タバコ葉ではないため、なかには茶葉特注のにおいが気になるという方もいます。
また、ニコチンは含まれていませんが、茶葉でも燃焼させるため一酸化炭素は発生します。連続して吸うと一酸化炭素中毒になりやすいため注意しましょう。
スヌース
スヌースとは、18世紀のスウェーデンで誕生した嗅ぎタバコの一種です。粉末状にしたタバコ葉が入った小袋を口に含み、口腔内からニコチンを摂取する禁煙グッズです。小袋には不織布が使われているため、簡単には破れません。上唇と歯茎の間に挟み、唾液によってニコチンが染み出してくる仕組みです。燃焼させないため、タールはほとんど含まれません。
タバコの代わりになる医薬品
こちらでは、タバコをやめるのに役立つ医薬品を紹介します。代替品で禁煙が叶わなかった方は、医薬品を利用した禁煙も一つの手段です。市販されている禁煙グッズを何度か試し、喫煙を繰り返してきてしまった方はぜひ参考にしてください。
禁煙補助薬
禁煙補助薬とは、保険適用で処方してもらえる禁煙の薬を指します。禁煙補助薬には、貼り薬のニコチンパッチや飲み薬のバレニクリン、ニコチンガムなどがあります。ニコチンパッチは、禁煙外来で処方してもらえるほか、薬局薬店で購入可能です。ニコチンを含んだ貼り薬を皮膚に貼り、毛細血管からニコチンを吸収させます。
ニコチンガムは、薬局で購入可能です。ニコチンの離脱症状を軽減する役割があります。タバコを吸いたくなったらすかさずニコチンガムを食べましょう。
飲み薬のバレニクリンは、医師の処方が必要な禁煙補助薬です。日本初のニコチンを含まない飲み薬で、禁煙にともなうニコチン切れによるイライラや集中力の低下などの離脱症状を和らげ、タバコを吸いたい気持ちを軽減させます。
ニコチンパッチ
ニコチンパッチは禁煙補助薬の一種ですが、市販でも購入できる禁煙グッズです。皮膚からニコチンを吸収させるため、歯が弱くてガムは食べられない、仕事柄ガムを食べられないなどの場合に貼っておくだけのニコチンパッチが便利といえます。
ニコチンパッチによりニコチンを摂取すると、禁煙時に発生する離脱症状を抑えられます。離脱症状により、禁煙を断念してしまう人も多いため、不安な方はニコチンパッチをはじめとした禁煙補助薬に頼りましょう。
タバコの代わりになる食べ物
こちらでは、タバコの代わりになる市販の食べ物を紹介します。禁煙専用のグッズだけではなく、市販で売られている製品を工夫して利用すれば禁煙に役立てられます。毎日のタバコの本数が少ない、喫煙期間が短いなどの人は、身近な商品を利用して、禁煙に挑戦してみるのもよいでしょう。
ガム
ガムは禁煙中に役立つ製品です。タバコを断っているとき、口寂しいと感じるタイミングが多くの人の場合であります。口元に物足りなさを感じ、ついついタバコを吸ってしまう人もいるでしょう。ガムを所持しておけば、口寂しいときに口にガムを含んで気分を紛らわせられます。
味がなくなるまで長く噛んでいられるため、禁煙対策として便利です。ブラックガムやミント味のガムなどは、爽快感のある味わいで気分をリフレッシュさせてくれるでしょう。市販のガムでも禁煙に役立ちますが、ニコチン切れによる離脱症状が心配な方は、ニコチンを含んだガムの利用がおすすめです。
飴
ガムと同じく、飴もタバコを吸いたくなったときに食べると喫煙の防止につながります。タバコで吸っていたフレーバーに似た味の飴を用意すれば、多少タバコを吸った気分になれるかもしれません。
また、飴の中には禁煙飴と呼ばれる製品があります。禁煙飴には松葉エキスや松脂などが配合されています。これらの配合成分にはタバコの味をまずく感じさせる効果があるといわれているため、禁煙に役立つでしょう。飴であれば職場にも置いておきやすく、小休憩でタバコを吸いたくなったときに利用するのがおすすめです。
タバコの代わりになる気分転換
こちらでは、タバコをやめたときに生じる手元や口元の寂しさ、離脱症状などを紛らわせるための気分転換を紹介します。
食べ物や製品だけではなく、行動も禁煙の役に立つ可能性があります。実行できるものがあるか確認してみてください。
軽い運動
タバコを吸いたいという気持ちが出てきたら、散歩やストレッチなどの軽い運動を行い気分転換を図りましょう。タバコへの欲求を食べ物で紛らわせ続けると、体重増加につながる可能性があります。体重が増加して肥満体型になってしまうと、結局健康リスクが気になってしまうでしょう。
禁煙中に体重増加を招かないよう、タバコを吸いたくなったら運動をして健康に気を使いましょう。また、適度な有酸素運動は自律神経を整えてくれるそうです。気分が落ち着かない、イライラするなどの気分のときは身体を動かすようにしましょう。
瞑想
禁煙中のストレスやイライラなどを抑えたい場合は、瞑想も一つの手段です。瞑想はリラックスして心を落ち着けるために役立ちます。禁煙中に離脱症状が現れそうなときは、大きく深呼吸しながら瞑想して、ストレスを緩和させましょう。
気持ちを落ち着けるとタバコへの欲求も落ち着くと考えられます。禁煙補助薬や飴、ガムなどを併用して瞑想を行うのも良いでしょう。
水分補給
禁煙中、とくにはじめてすぐの期間は、いつも以上に意識して水分を補給するようにしましょう。タバコを吸いたい気持ちを、水を飲む行為によって紛らわせるとともに、水分補給をして尿の排泄を促すと、体内からの有害物質の排出が促進されます。
禁煙中、ニコチンやタールなどの有害物質を早く体外へ排出させるためにも、水分補給が欠かせません。水を飲む行為は気分転換にもなるため、こまめに水分を補給して健康な身体に近づけましょう。
趣味を持つ
タバコを吸いたい気持ちを持つ暇をなくすためにも、没頭できる趣味を見つけましょう。夢中になる趣味を見つけられれば、ついついタバコに手をかけてしまうといった行為も減るでしょう。
趣味は気分転換にもなり、禁煙中のストレスを和らげてくれます。暇なときについタバコを吸いたくなってしまう人は、その暇な時間を趣味にあててみましょう。
まとめ|禁煙時はさまざまなグッズに頼ろう
現在、禁煙を助けるさまざまなグッズが発売されています。市販のお菓子やタバコ型をしていて、タバコを吸っている気分を味わえるグッズ、医薬品まで特徴の異なる禁煙対策グッズがあるため、自分に合った製品の選択が大切です。これまで吸ってきたタバコの本数や期間が多い人は医薬品である禁煙補助薬に頼る、禁煙外来を受診するなど、医療の力に頼ると禁煙率がアップするでしょう。頻繁に吸うタイプでなければ、口元が寂しくなったときに飴やガムを代用するのもおすすめです。
タバコを吸っているような気分を味わいながら禁煙を始めたい方は、電子タバコが適しているでしょう。電子タバコは水蒸気の量も多く吸いごたえがあるため、すぐにタバコをやめるのは難しいと考えている方でも挑戦しやすい禁煙の形をいえるでしょう。