「元」アイドルと「元」ヲタク。
もう現役じゃないからこそ話せる、本音や思い出がたくさんあるんです。
かつて推されてた人と推してた人が”あの頃”をぶっちゃける新連載「推してた人・推されてた人」。
現ヲタクの人も、元ヲタクの人も、もちろんヲタクじゃない人も、決して知りえなかったアイドルの素顔を、懐かしく香ばしいヲタクの生き様(あるいは死に様)をちょっと覗いてみませんか?
部活、恋愛、勉強、仲間たちとのバカ騒ぎ。
同じ輝きを放つ星が2つとないように、人の数だけ”青春”の煌めきがある。
じゃあお前にとっての”青春”は何かと聞かれれば、僕は迷わず答えるだろう――「みなるんである」と。
何を隠そう僕(小梅)が高校生をやっていた2010年前後は「AKB48」の絶頂期。
持てる時間とお金のすべてを注ぎ、CDを100枚買っていた”アイドルヲタク”だった。
そこで、堂々たる公私混同プロジェクトを開始!!!!
かつての推しである大場美奈さんに「連載しませんか」とラブコールを送り続け、連載会議ではあの手この手で企画をねじ込んだ。
大場美奈(おおば・みな)
2009年AKB48 メンバーとしてデビュー。神奈川県出身。2013年、SKE48に所属。2022年SKE48を卒業。webドラマ「私たちがフェリーで行く理由」(阪九フェリー広告/主演片桐役https://www.han9f.co.jp/drama/ )に出演中。初のフォトエッセイ「器用じゃないけど。」好評発売中。
オフィシャルファンコミュニティー「Minarun‘s」:https://fanicon.net/fancommunities/4558
Instagram:@obamina__43
Twitter:@mina_ovo
Youtube:@user-tr7wi4ov5h
並々ならぬ情熱と私情で実現までこぎつけた新連載「推してた人・推されてた人」、一服のおともにゆるりとお楽しみください。
12年ぶりの再会?
一応お久しぶりです……ってことになるんですけど、僕のこと覚えてますか?
当時は”まゆっきー”って呼んでもらってて……。
……。
さすがに覚えてない……(笑)
まあそりゃそうですよね……早速ちょっと気持ち悪いヲタクムーブしちゃった。
仕事柄、色んな方にお話伺う機会が多いので慣れてるはずなんですが、今日はちょっと緊張と興奮でヤバめです。
この連載は職権乱用っぽいですけどね(笑)
昨日の夜計算したんですけど、この連載、握手500回分くらいじゃんって。
僕得でしかない!!!!
なんででしょう……一目惚れとしか言いようがない。
今言われて振り返ってみると、小学生のときからアイドルは好きだったんですけど、みなるんだけちょっと系統が違うんですよね。
いやいや、自分がモー娘。さんみたいになれるとは思ってませんでした。辻ちゃん加護ちゃんとかは憧れが強すぎて。
そもそもアイドルが何なのかみたいなこともよく分かってなかったし。
そもそもホームページで見つけただけで、劇場で歌って踊るのをイメージしてたので、ちょっと特別な、モー娘。さんみたいなことをできる習い事みたいな感覚でした。
私が最初に受けたのは4期だったんですけど、その時点で3チームあって、こんなにいっぱい女の子いるんだし、自分もチャンスあるんじゃないかなって。
それに当時はまだモー娘。さんみたいに誰でも知ってるようなアイドルじゃなかったので、有名さがないことも逆に希望でした(笑)
4期、7期と最終オーディションまで残ってて、あと一押し一体何なんだよっていう(笑)
そして僕は青春を捧げた……。
ヲタクにも運営にも推されてた”9期”
でも、当時ヲタクとして渦中にいた僕から勝手に振り返らせてもらうと、結果的には9期でのデビューでよかったんじゃないかなぁって気もします。
9期って、運営からの推され方が尋常じゃなかったんですよね。
そういう意味でも運営に推されてたんじゃないですかね。9期には周りのヲタクもすごい注目してました。
生写真のレートも最初から高かったですし。
たとえばあっちゃん(前田敦子さん)、優子(大島優子さん)とか「神7」って呼ばれてたメンバーは高いんですよ。
アンダーガールズ2、3枚とあっちゃん1枚でギリ交換できる、みたいな。
神7ほどじゃないにしても、その他の選抜メンバーとかアンダーガールズとかと1対1で交換できるくらいには最初から人気がすごかった。
普段なら研究生って比較的簡単にコンプまで集められるんですけど、9期はだいたいどのメンバーも集めてる人が多くて、交換には苦労しました。
これは絶対来るぞ!っていう空気がありました
それでいうと、ファンの人のおかげだと思いますけどね。運営は仕掛けてみてるだけで、操作するとかは絶対できないので。
運営がそれっぽく出してみた9期に、みんなが期待してくれたのが盛り上がった要因のような気がする。
9期自体が盛り上がっていたのはそれとして、とはいえ正直メンバー間での人気なんかが可視化されやすい場所だったと思うんですけど……。
アンダーのポジションとかってどうやって決まってたんですか?
9期だと柏木さんポジに決まってた子が、ダンスも歌もめちゃくちゃ出来上がってて、麻友さんポジの美宥(竹内美宥)と一緒に一目置かれてたんですけど、練習始まって1週間くらいで辞退しちゃった。
けっきょく柏木さんポジは8期の先輩が埋めてくれて、お披露目に臨んだんですよね。
でも踊れるから人気が出るわけじゃない。デビュー公演は実力で出してみたけど、声援の数とか、握手会でファンの人があだ名で呼んでくれたりとか、そういうのも含めてスタッフの人たちに審査されてたんだろうなって思います。
運営からもファンからも推され、愛されていた9期。
とはいえ”あの”AKB。総選挙やら公演でのポジションやら、人気のグラデーションはあるわけで……。
人気者ゆえの知られざる苦悩が明かされる……!!
次週は嫉妬とプライドうずまく世界の裏側をお届け。
■大場美奈(おおば・みな)
オフィシャルファンコミュニティー「Minarun‘s」:https://fanicon.net/fancommunities/4558
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Twitter(X):@korekore_koume
ケムール編集部員。元ヲタク。またの名を「まゆっきー」。潰れたソフトケースのなかにあるしわしわの煙草がすき。担当連載は「鳥居服装学院」「Talk at Fillers」「ネオホームレス-自由と稼ぎの流儀-」。
株式会社STSデジタル所属。
HP:https://sts-d.com/