ジッポーの発火石(フリント)の変え方とは?交換の時期や方法を解説

ジッポーライターの石の交換は、ジッポーのメンテナンスの基本です。消耗した石を交換しなければ火がつきにくくなり、無理に使い続けると本体を損傷させてしまうこともあります。ジッポー愛用者なら、石の変え方を必ずマスターしておくべきなのです。ここでは、ジッポーの石の変え方や交換時期などの知識をご紹介します。

ジッポーの石の役割と交換が必要な理由

最初に、ジッポーの石がどんな役割を果たしていて、なぜ交換が必要なのかを知っておきましょう。ジッポーの石は、正確には発火石(フリント)といいます。フリントホイールを親指で回転させると、ホイールについているヤスリと石の摩擦によって火花が飛びます。すると、ジッポー内部から気化したオイルに火花が引火し、火がつくという仕組みです。 つまり、どれだけオイルが残っていたとしても、石がなければジッポーは火をつけることができません。まさに必要不可欠な部品ですが、石は使うたびに摩耗していくので、やがて火花を飛ばすことができなくなります。そのため、時々新しいものに交換する必要があるのです。ジッポーユーザーなら、石の変え方は習得必須だといえます。

ジッポーの石の交換時期

ジッポーの石を交換するなら、まずは適切な交換時期を見極める必要があります。交換のサインとなるのは、火花の出が悪くなってきたこと、そしてフリントホイールが重くなってきたことです。これらは大抵石の磨耗が原因なので、石を交換すれば改善できます。 そこで、こういった問題が発生したら、石の状態を確認してみましょう。石の大きさは新品で5mm程度あり、2mm以下になっていたらそろそろ換え時です。もっとも、毎日何十本とタバコを吸う人であっても、石は1ヶ月程度持ちます。あまり頻繁に交換するようなものではないので、交換を負担に感じるようなことはないでしょう。

ジッポーの石を購入できる場所

ジッポーの石は、タバコやオイルなどと同様に多くのお店で購入できます。コンビニやホームセンター、ディスカウントストア、さらには100円ショップなどでも購入可能です。もちろん、インターネットでも購入できるので、石が買えなくて困ることはまずありません。 価格も安く、6個入りの純正品が百数十円程度です。一度購入すれば当分は持つので、最後の1個を交換したら新しいものを買いに行く、という程度の認識でいいでしょう。

ジッポーの石の変え方

それではいよいよ、ジッポーの石の変え方を詳しく見ていきましょう。手順さえ守れば初心者でも交換できるので、初挑戦という方も以下を参考に試してみてください

①インサイドユニットを取り出す

まずは、ライターのケースからインサイドユニットを取り出します。インサイドユニットは、石・ホイール・ウィック(芯)などが一体となった、ライターの本体ともいえる部分です。破損させないよう、そっと引っ張り出しましょう。

②ネジ(フリントスクリュー)を緩める

インサイドユニットを取り出したら、底の部分にあるネジ(フリントスクリュー)をドライバーやコインなどで緩めます。初めて回す時はとても固いことがあるので、うまく回らない時はペンチなどを使ってみましょう。力を入れすぎてネジを折ってしまわないように注意してください。

③スプリングとフリントを取り出す

緩めたネジをチューブ(穴)から引き抜くと、ネジと一体になったスプリングが出てきます。このスプリングが石をフリントホイールに押し付けているので、ある程度石が摩耗しても火をつけられるのです。スプリングを引き抜いたら、中に残った石を取り出します。うまく出てこない時は、机の上などでインサイドユニットを軽く叩いてみてください。

④新しい石を入れる

新品の石をインサイドユニットのチューブに挿入します。さらに分解してウィックや綿などの交換もしたい時は、石を入れる前に行いましょう。定期的に分解メンテナンスを行う習慣をつけておくと、石の摩耗にも早めに気づくことができるのでおすすめです。

⑤スプリングを戻してネジを締める

スプリングをチューブに挿入し、ネジを元通りに締めます。ネジをあまりきつく締めると次に取り外すのが大変になる上に、ネジを折ってしまう可能性もあるので、力を入れすぎないようにしてください。ネジを締めた後、インサイドユニットをケースに戻したら石の交換は完了です。

ジッポーの石の交換における注意点

ジッポーの石の交換では、手順以外にも注意すべき点があります。以下の2つはジッポー本体の破損にも関わる問題なので、必ず意識しておきましょう。

石が切れたまま使おうとしない

火花が出なくなった時は、石を使い切ってしまったと考えられます。この状態で「何とか火をつけられないか?」と、無理にフリントホイールを回さないようにしてください。スプリングの先端についている「スプリングチップ」という部品を痛めてしまう可能性があります。火花が弱くなった時点で石の状態を確認し、早めに交換しましょう。

石はなるべく純正品を使う

ジッポーの石には純正品と代用品があります。代用品でも火花を出すことはできますが、純正品に比べて磨耗が早いケースが多く、長持ちしません。それに加え、ジッポー本体が壊れて修理に出した際、純正品でない石を使ったことを理由に修理を断られてしまうこともあるのです。石は純正品を使うのを原則とし、代用品は緊急時の使用にとどめるのが望ましいでしょう。

ジッポーの石を交換したのに火花が飛ばない時は?

ここまで解説した手順を守って石を交換すれば、多くのケースでは火花が出るようになるでしょう。しかし、それでも火花が出ない場合は、石以外の原因を疑う必要があります。以下の点をチェックしてみてください。

ネジが緩い

インサイドユニットのネジが緩いと、石がフリントホイールにしっかりと押し付けられないため、摩擦が弱く十分な火花が出せません。ネジをしっかりと締め直してみましょう。

フリントホイールが劣化している

フリントホイールは、使っていくうちにゆっくりと摩耗し、やがて目地(ギザギザ)が潰れてしまいます。こうなると石をうまく摩擦できないため、火花が出にくくなるのです。ホイールの交換は無償で行なってもらえるので、ジッポーサービスに修理に出しましょう。 もっとも、ジッポーのフリントホイールは延べ7万3000回もの発火が可能なので、そう簡単に潰れてしまうことはありません。1日20回の発火で、約10年使える計算です。

純正品ではないための不具合

純正品ではない石を使うと、規格の違いなどにより発火しにくい場合があります。純正品に交換してみましょう。このようなトラブルを防ぐ意味でも、やはり石は純正品を使用するべきだといえます。

火花は飛ぶけど火がつかないなら……

石を交換して、火花がしっかり飛ぶようになったにも関わらず火がつかないのであれば、別の箇所の不具合を疑う必要があります。原因として考えられるのは、ウィックの劣化や燃えカス、綿の詰まり過ぎ、そしてオイル切れなどです。オイルの量を確認し、ウィックや綿のメンテナンスを行ってみてください。

まとめ

ジッポーの石は、小さいながらとても重要な部品です。がんばれば着火できるので軽く見てしまいがちですが、火花が弱くなっているのは石の摩耗のサインであり、交換時期が来ていることを示しています。そのまま使い続けると故障につながるので、早めの交換が大切です。愛用のジッポーを長く使い続けるためにも、正しい手順に従って石を交換しましょう。

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