目次
なぜ副流煙は問題視されるの?


加熱式タバコから副流煙は出ているのか?

副流煙「は」出ない
最初に結論をいうと、加熱式タバコから副流煙は出ません。そもそも加熱式タバコは、タバコ葉を燃焼させるのではなく電気の力で加熱し、ニコチンを含むエアロゾル(空気中を漂う微粒子)を発生させて吸引します。火をつけていないのですから、「煙」は発生しません。 そのため、煙たくないのはもちろんのこと、煙に含まれるタール(ヤニ)が原因で発生する問題の多くが軽減されています。 不潔な歯の黄ばみや壁紙の汚れといったトラブルもほとんど発生しません。 焼き芋やほうじ茶に例えられる独特のニオイ(いわゆるIQOS臭)が発生するという問題も、ガジェットの進歩などによって少しずつ改善されてきています。呼出煙には有害物質が含まれている
煙が出ていないのであれば、加熱式タバコからは有害物質が一切出ていないのでしょうか? もちろん、そんなことはありません。加熱式タバコの主流煙=エアロゾルには、ニコチンに加えてニトロソアミン、ベンゾピレン、ホルムアルデヒドといった有害物質が含まれることがわかっています。 つまり、健康被害が引き起こされる可能性も否定できないのです。 さらに、喫煙者が吐き出す呼出煙にも、これらの有害物質は当然含まれています。加熱式タバコを吸っている人の近くにいれば、飛散した含有物質を吸い込んでしまう恐れがあります。 したがって、加熱式タバコは副流煙を出さないものの、受動喫煙のリスクはあると考えられます。加熱式タバコの受動喫煙に関する関係各所の見解

PM(フィリップ モリス)
PMは、加熱式タバコIQOS(アイコス)で有名なメーカーです。IQOSは、国内の加熱式タバコ市場で約7割という圧倒的なシェアをほこります。 そんなPMですが、2018年4月に東京都内で会見を開き、IQOSの使用による受動喫煙の被害はほとんどないと発表しました。 この結果は、2017年の11月から12月にかけて、400人を対象に東京都内で行った試験に基づくものです。試験は実生活に近い環境で行われたため、ある程度信憑性は高いと考えられます。JT(日本たばこ産業)
JTは、唯一の低温加熱式タバコ「プルーム・テック」などを発売しています。 加熱式タバコの空気環境への影響についてはいろいろ実験もしているのですが、最終的な見解は「紙巻きたばこと同様に議論されるべきものではない」という、少々曖昧なものです。 また、周囲の人の健康に対しては「実質的に影響を与えるものではない」という見解を出し、「有害物質の曝露量から予測される健康リスクが十分低い場合は実質的に安全であり、社会的に容認されうる」という考え方に基づくものだと補足しています。BAT(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)
BATは加熱式タバコ「glo(グロー)」をリリースしているメーカーです。 グローの健康への影響については「影響を判断することは時期尚早であり、今後継続的に様々な調査を行い評価に十分な知見を蓄積した上で、適切なタイミングで随時開示させていただきたいと考えております」としています。厚生労働省
おそらく1番責任が重い立場である厚生労働省は、紙巻きタバコの主流煙に含まれるニコチンや発がん性物質について、「紙巻きタバコに比べれば少ない」という見解を示しています。 これは喫煙者にとっては心強い話です。 しかし、発売からの年月が浅いタバコであるため、長期使用に伴う健康への影響が明らかになっておらず、喫煙者・受動喫煙者の健康に悪影響を及ぼす可能性も否定できないとしています。 BATとほぼ同じ結論といえるでしょう。結局どういうことなの?
結局のところ、大手3社+厚生労働省の中で、加熱式タバコの受動喫煙のリスクを否定しているところは1つもありません。 おそらくは、厚労省の見解が最も正解に近いのではないでしょうか。 「紙巻きタバコよりは喫煙者や周囲の人への影響は少ないが完全に否定はできない。」 それが現段階での加熱式タバコの評価です。今後のさらなる研究が望まれます。【結論】加熱式タバコもマナーを守って吸うべきです!

まとめ
加熱式タバコは、普及してからまだ日が浅いタバコです。能動・受動を問わず、喫煙による健康への影響が完全に明らかになるには、もう少し時間がかかると考えられます。 「副流煙が出ない」というのは、あくまでも加熱式タバコの一面に過ぎません。当面は紙巻きと同様の受動喫煙のリスクがあると考え、分煙を徹底した上で味わいましょう。