IQOSの基本情報


IQOSとは
IQOSは、アメリカに本社がある世界最大のタバコメーカー・フィリップモリス(PM)から発売されている加熱式タバコです。日本では2015年9月に発売され、テレビ番組などの影響もあり、2016年頃から大きく知名度が高まりました。日本の加熱式タバコ市場では、約7割という圧倒的なシェアを占めています。加熱式タバコを始めるなら、まず選択肢に入るでしょう。IQOS(加熱式タバコ)と紙巻き・電子タバコの違い
IQOSをはじめとする加熱式タバコは、専用のガジェットを使ってタバコ葉を加熱し、ニコチンを含む蒸気を発生させて吸引するというタバコです。紙巻きタバコと比較した場合、タバコ葉を燃焼させないので煙や一酸化炭素が発生しないという大きな違いがあります。 また、タールの発生量が少ないので臭いも抑えられ、口の黄ばみや口臭、壁紙の汚れといった問題も紙巻きタバコほど気になりません。つまり、周囲に迷惑がかかりにくいのです。このメリットを理由に、紙巻きタバコから加熱式タバコに切り替える人も大勢います。 ただ、蒸気にもタバコ特有の有害物質は含まれている他、普及してからの時間が浅いタバコということもあり、健康にどのような影響が出るのか完全にはわかっていないのが実情です。喫煙場所が制限されている点も紙巻きタバコと同じなので、しっかりとマナーを守って楽しむのが望ましいでしょう。 ちなみに、加熱式タバコと混同されやすい「電子タバコ」は、フレーバーがついたリキッド(液体)を加熱して蒸気を吸引するというもので、加熱式とは別物です。日本の電子タバコはニコチンも含まれていないため、厳密には「タバコ」ですらありません。IQOSと他の加熱式タバコの違い
日本で普及しているIQOS以外の加熱式タバコとしては、JTの「プルーム」シリーズや、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)の「glo(グロー)」があります。これらと IQOSの違いはいくつかありますが、最も大きいのは加熱温度の違いです。 加熱式タバコは、タバコ葉を加熱する温度によって「高温加熱式」と「低温加熱式」に大別されます。高温加熱式の温度は200℃~350℃程度、低温加熱式は30℃~40℃程度です。基本的には、高温になるほどニコチンやタールの発生量が増え、喫味が強くなるという性質があります。 IQOSは高温加熱式に分類されますが、その加熱温度は300℃~350℃と、加熱式タバコ全体でもトップクラスです。強い喫味が楽しめるので吸いごたえがあり、紙巻きタバコから切り替えたばかりの人でも馴染みやすいでしょう。 ただ、喫味が強い分臭いも強く、「IQOS臭」と呼ばれる独特の臭いが発生します(ほうじ茶や焼き芋、焦げたポップコーンに例えられる)。紙巻きタバコの燃焼による臭いとは性質が違うので一概にはいえませんが、「紙巻きより苦手」という人もいるので注意が必要です。IQOS イルマと旧作を比較

IQOS イルマ
IQOS イルマの基本的なスペックは以下の通りです。希望小売価格 | 8,980円(税込) |
連続使用 | ホルダーフル充電で2回 |
充電サイクル | 20回ごと |
ポケットチャージャーの充電時間 | 135分 |
ホルダーの充電時間 | 1本分で約1分50秒、2本分で約5分15秒 |
ポケットチャージャーのサイズ・重さ | H121.5×W47.0×D23.4、116.5g |
ホルダーのサイズ・重さ | H101.0×直径14.5、30.5g |
特徴
IQOS イルマが従来品から大きく進化した点は、内部の「ブレード」がなくなったことです。従来品は、このブレードにたばこスティックを刺して加熱する「内側直加熱方式」を採用していました。この方式は、全体をムラなく加熱し強い喫味を引き出せるのですが、どうしても内部にタバコ葉や汚れが残ってしまいます。そのため、使用後のクリーニングが少々面倒だったのです。 そこでIQOS イルマは、たばこスティックの内部にごく小さな金属片を入れ、それを磁気で加熱する「スマートコア・インダクション・システム」を採用。この新たな加熱方式により、タバコ葉を内部から加熱するという根本的な部分は変えずに、ブレードをなくすことに成功しました。 その結果、内部が汚れることがなくなり、メンテナンスの負担が大幅に小さくなったのです。ブレードが折れる心配がなくなったので、耐久性の向上にもつながっています。加えて、苦手な人も多かった独特の「IQOS臭」も軽減され、より馴染みやすいタバコになりました。従来品の問題点をほぼ解消できたといっていいでしょう。 その他、自動的に加熱を開始するオートスタート機能など、いろいろな機能が強化されています。ただ、加熱方式が変わったことにより、従来品とのたばこスティックの互換性がなくなってしまいました。スティックの箱のデザインが非常に似ているので、間違えないようにご注意ください。色
IQOS イルマのカラーバリエーションは、モスグリーン、ペブルベージュ、ペブルグレー、アズールブルー、サンセットレッドの計5色が用意されています。IQOS3 デュオと比較すると、赤系のサンセットレッドや緑系のモスグリーンが定番カラーに加わったのが大きな変化です。他の定番カラーも全体的に明るくなっており、黒系がなくなりました。 シンプルでオーソドックスな色を好む方には、ペブルベージュやペブルグレーがおすすめです。落ち着きのある色が好きだけれど個性も出したいという方には、渋めのモスグリーンがいいでしょう。透明感のある色がいい方にはアズールブルーが、明るく目立つ色が好きな方にはサンセットレッドが向いています。今後登場すると思われる限定カラーにも要注目です。IQOS イルマ プライム
IQOS イルマ プライムの基本的なスペックは以下の通りです。希望小売価格 | 12,980円 |
連続使用 | ホルダーフル充電で2回 |
充電サイクル | 20回ごと |
ポケットチャージャーの充電時間 | 135分 |
ホルダーの充電時間 | 1本分で約1分50秒、2本分で約5分15秒 |
ポケットチャージャーのサイズ・重さ | H117.2×W44.7×D22.2、141.0g |
ホルダーのサイズ・重さ | H101.0×直径14.5、30.5g |
特徴
IQOS イルマ プライムは、加熱方式が変更されてブレードがなくなり、清掃や臭いの問題が改善された点もスタンダードモデルと同じです。そのため、どちらを購入するか決める時は、基本的な性能以外に目を向ける必要があります。 最も大きな違いは、チャージャーの収納方法です。スタンダードモデルは従来品と同じく、側面のドアカバーを斜めに開いてホルダーを出し入れしますが、プライムはラップカバーをペラリと開いて出し入れします。スタンダードモデルはIQOS3 デュオとほぼ同じ形状ですから、従来品からの切り替えやすさはスタンダードモデルの方が上かもしれません。 また、IQOS イルマはドアカバー以外プラスチック製なのに対し、IQOS イルマ プライムは本体にアルミニウム、ラップカバーには合成皮革やベロア生地が使われています。外見の高級感という点では、やはりプライムに軍配が上がるでしょう。大きめの繊維製ラップカバーのおかげで、グリップもしっかりしています。 したがって、これらの違いに4000円の価値を見出せるかどうかが、プライムを購入する際の決め手になるでしょう。もっとも、プライムはフラッグシップモデルですから、今後のアクセサリー追加や機能拡張などで優遇される可能性もあります。その辺りも考慮して決めるのがよさそうです。色
IQOS イルマ プライムのカラーバリエーションは、ジェイドグリーン、ゴールドカーキ、オブシディアンブラック、ブロンズトープの計4色です。つまり、カラーに関してもスタンダードモデルの上位互換というわけではありません。基本性能に大きな違いがない以上、カラーを理由に好きな製品を選ぶのもアリでしょう。 スタンダードモデルに比べると、カジュアルな赤系や青系がない代わりにゴールドやブラックがあり、全体的に高級感が漂うカラーがそろっています。目立つ色が好きな方にはゴールドカーキが、落ち着きのある色が好きな方には他の3色がおすすめです。もちろん、スタンダードモデルと同様に、限定カラーが登場する可能性は高いと考えられます。IQOS3 デュオ
IQOS3 デュオの基本的なスペックは以下の通りです。希望小売価格 | 6,980円 |
連続使用 | ホルダーフル充電で2回 |
充電サイクル | 20回ごと |
ポケットチャージャーの充電時間 | 120分 |
ホルダーの充電時間 | 1本分で約1分50秒、2本分で約5分15秒 |
ポケットチャージャーのサイズ・重さ | H114.7×W46.3×D22.88、108g |
ホルダーのサイズ・重さ | H92.27×直径14.42、22g |
特徴
先に解説した通り、IQOS3 デュオは内部のブレードにたばこスティックを突き刺して加熱します。これにより、使用後は内部にタバコ葉や汚れが残ってしまい、清掃の手間がかかるのが欠点でした。また、独特の臭いが発生する一因にもなっていたのです。それらを改善したIQOS イルマが登場した今、総合的な性能では見劣りするといわざるをえません。 ただ、IQOS3 デュオ用のたばこスティックには、マールボロ ヒートスティックより50円安い「ヒーツ(1箱530円)」シリーズがあります。つまり、ヒーツを吸うことを前提にするなら、ランニングコストはイルマより優れている可能性もあるのです。ヒーツ愛好家なら、当面IQOS3 デュオを使い続けるのもアリでしょう。色
IQOS3 デュオのカラーバリエーションは、ウォームホワイト、ベルベットグレー、ブリリアントゴールド、ステラーブルーの計4色です。全体的に、IQOS イルマ プライムと似通ったカラーがそろっています。光沢のある真っ白なウォームホワイト、濃い青のステラーブルーなどはっきりした色が多いので、自分の好きな色を選びやすいでしょう。IQOS イルマの専用たばこスティック「テリア」とは

テリアリッチ レギュラー
テリアを代表する銘柄です。香ばしくブレンドされたタバコ葉を、さらにモルツ(麦芽)の風味で調和させており、深い喫味が楽しめます。甘みもないので、シャープな味わいを求める方におすすめです。テリア レギュラー
程よいタバコ感を感じられる銘柄です。タバコ本来の深い味わいを、ほのかなナッツとウッドの香りで調和させています。マールボロ ヒートスティックのレギュラーに比べて雑味が抑えられているため、すっきりした味わいが好きな方に向いているでしょう。テリア スムース レギュラー
テリア レギュラーに、ほのかなお茶の風味を加えた銘柄です。喫味はテリア レギュラーとほぼ変わりません。やや甘酸っぱさを感じることもあります。テリア バランスド レギュラー
ピリッとしたハーブ風味とシトラスの香りが隠し味の銘柄です。名前の通り、まろやかさとシャープな味わいのバランスが取れており、ほのかな甘みも感じられます。爽やかな喫味を楽しみたい方におすすめです。テリア ブラック メンソール
強い冷涼感と強メンソールが特徴の銘柄です。甘さ控えめで、苦味に近いビリビリ・ヒエヒエの吸い心地が楽しめます。雑味は少なく、ニコチン感も強めです。とにかく強烈なメンソールがいいならこれ一択でしょう。テリア メンソール
ペパーミントとクリーミーな香りが特徴のメンソールです。クセがなく吸いやすいミント味でタバコ感はマイルド。爽快感のある強メンソールが好きな方に向いています。テリア ミント
ほんのりバニラ風味のメンソールです。タバコ感もメンソールもマイルドで、バランスが絶妙。程よい刺激とタバコ感を求める方におすすめです。テリア パープル メンソール
人気の高いベリー風味のフレーバーメンソールです。芳醇な香りと艶やかな甘酸っぱさが、メンソールを引き立ててくれます。もちろん吸いごたえも抜群です。テリア イエロー メンソール
シトラスとハーブの香りがブレンドされたフレーバーメンソールです。スパイシーな刺激が楽しめ、後味もすっきりしています。柑橘系の強メンソールが好きな方ならぜひ。テリア トロピカル メンソール
南国フルーツのフレーバーが楽しめる、エキゾチックなメンソールです。といっても、トロピカル感はそこまで強くなく、日本人でも抵抗なく楽しめる程度に抑えられています。フルーティーな味わいを求める方におすすめです。テリア ブライト メンソール
キウイや青パパイヤといった、グリーンフルーツのフレーバーが味わえるメンソールです。あくまでもほんのり香る程度なので、クセは強くありません。さっぱりした強メンソールが好きな方に向いているでしょう。テリア フュージョン メンソール
2021年11月1日に発売されたばかりの銘柄です。「フュージョン」の名の通り3種類のフレーバーが融合しており、ベリーの甘さとハーブの香ばしさ、そしてフローラルな香りがメンソールの爽快感とともに楽しめます。マールボロ ヒートスティック版に比べるとタール感が抑えられ、甘みも感じやすくなりました。IQOS イルマの専用アクセサリー

リング
IQOS イルマの先端部分に取り付けるリングです。オレンジやサンセットレッド、ペブルグレー、インディゴブルーなど、3色セット×3組の計9色があります。いずれもポリッシュド(磨き上げられた・光沢のある)な質感とカジュアルなカラーの組み合わせで、喫煙タイムを目でも楽しませてくれます。なお、IQOS イルマとIQOS イルマ プライム兼用です。ドアカバー/ラップカバー
IQOS イルマのチャージャーのドアにつけるカバーです。現在、質感はアルミナム、オーロラ、メタリック、ネオンの4種類。カラーは質感ごとに3~5色の計16色が発売されています。面積が大きい部品のため、好みのカラーを選べば個性が引き立ち、ファッション性がより高まるでしょう。マグネット式なので交換も簡単です。 また、IQOS イルマ プライム用としては、ほぼ同じ役割の「ラップカバー」があります。全13種類があり、そのうち4種類はチャージャー全体を覆う「フルラップカバー」です。いずれもマイクロファイバーやファブリック(織物)といった繊維製なので、手触りも含めてお気に入りのものを見つけるといいでしょう。スリーブ
IQOS イルマのチャージャーを保護するスリーブです。シリコーン素材が6色、ファブリック素材が3色の全9色があります。装着すればグリップしやすくなるのに加え、チャージャーやIQOSを衝撃から守れるので、落としたりぶつけたりしても傷・へこみがつきにくくなります。とても軽量なので使用の妨げにはなりません。 なお、IQOS イルマ プライムの場合は、フルラップカバーがほぼ同じ役割を果たしています。IQOSは精密機器ですから、うっかり落としただけで故障することも珍しくありません。大切なIQOSを衝撃や汚れから守るためにも、なるべくスリーブやカバーを装着しておきましょう。IQOS イルマの入手方法

コンビニ
全国に約5万6000店舗もあるコンビニは、タバコを最も気軽に購入できる場所のひとつです。もちろんIQOS イルマも販売されており、セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンといった主要コンビニはいずれも取り扱っています。ほとんどの地域において、IQOS イルマの購入で困ることはないでしょう。 ただし、フラッグシップモデルであるIQOS イルマ プライムは、2022年2月まではセブンイレブン限定の販売となっています。2月以降はローソンやファミリーマートでも取り扱いが始まる可能性がありますが、実際にどうなるかは現時点では不明です。 また、取り扱っているカラーも限られている他、豊富な専用アクセサリーもコンビニでは購入できません。これらを購入したい時は他の店舗に行くか、オンラインストアを利用するといいでしょう。オンラインストア
IQOS イルマは、公式のオンラインストアでも購入できます。届くまでに多少時間はかかりますが、全国どこでも購入でき、コンビニと違ってすべての定番カラーやアクセサリーも購入できるのがメリットです。近くに販売店がない時や目当ての製品が売っていない時などは、オンラインストアで購入するのが最も確実でしょう。 購入の手順としては、まずIQOSオンラインストアにアクセスし、右上のアイコンから会員登録を行ってログインします(ログインなしでは購入不可)。次に、購入したいデバイス→カラー→個数の順に選んでカートに入れ、ほしいものをすべて入れたらレジに進みます。後は注文内容やお客様情報に間違いがないか確認、お届け日時やお支払い方法を選んで確定すれば完了です。 なお、オンラインストアでのIQOS イルマおよびIQOS イルマ プライムの購入は、会員1人につき合計2台までに制限されています。おそらく転売対策だと考えられますが、自分で楽しむだけなら何台も購入する必要はありませんから、問題になることはほとんどないでしょう。 公式のオンラインストアはこちらお得な情報
最後に、少しお得な情報をご紹介します。IQOSを購入して公式サイトでログインし、製品登録を行うと、IQOSオーナー限定の会員特典プログラムである「IQOSPHERE」を利用できるようになります。このプログラムを利用すると、獲得した「コインズ」に応じてステージがランクアップしていき、さまざまな特典が得られるのです。 コインズを貯める方法としては、製品登録やIQOSストアへの訪問などがあります。特典の内容は、製品購入時の割引や故障時の無償交換(いずれも回数制限あり)、アクセサリーとの交換、IQOSストア訪問時の優待サービスなどです。ステージが上がるほどお得になっていくので、積極的に活用してIQOSライフを楽しみましょう。まとめ
IQOS イルマは従来のIQOSの欠点を克服した、ひとつの完成形といえます。メンテナンスの負担が減ったことや臭いが少なくなったことにより、今まで以上に多くの方におすすめできるタバコになりました。IQOS3 デュオで満足していたという方でも、買い換えるだけの価値は十分にあるでしょう。加熱式タバコ未経験者の方も、ぜひ試してみてください。