ケムールポーカートーナメントの裏側【10:WSOP参戦】

ケムール主催のポーカー大会「ケムール・ポーカー・トーナメント(KPT)」!!

・出場者は招待された実力派のポーカープロ
・当日の試合はYouTubeライブでリアルタイム配信
・優勝者には、WSOP出場のための資金1万ドル(+渡航費&滞在費2,000ドル)を進呈
・KPTの優勝者がWSOPに出場し、賞金を獲得した際は、獲得賞金の10%でケムール読者還元企画を実行予定!

10:WSOP参戦

3月8日に行われた、あの熱闘からはや4カ月ーー。
トーナメントを勝ち抜いた青山輝久(テル)さんと、KPT(ケムールポーカートーナメント)が動き出すーー。

お待たせしました!!
みなさん見てますか?見てますよね?
アメリカはラスベガスで現在開催中のWSOP(ワールド・シリーズ・オブ・ポーカー)

ポーカープレイヤーなら意識せざるを得ない、言わずと知れた最高峰のイベント。レベルも賞金も破格という年一回の世界大会です。

そしてWSOPの中でも最も賞金額の大きいメインイベント「$10,000 No-Limit Hold’em World Championship」が、7/3から開幕します。
ケムールではKPT王者であり、WSOPメインイベントに出場する”テル”さんこと青山輝久さんを直撃インタビュー。渡米直前のリアルな声をお届けします。

ケムールポーカートーナメントの優勝者として、ケムールを運営する株式会社ライテックが参加費全額負担(バイイン1万ドル+渡航費・宿泊費2000ドル=日本円で150万円超え!)という形でWSOPメインイベントに乗り込むことになったテルさんですが、会場のラスベガス行きを数日後に控え、今の胸中は…

目標、ポーカートーナメントの戦略、WSOPへかける思い。
スポンサード選手としての意識、周囲から向けられる期待の目。
そしていままで「WSOP参戦を実は避けていた」という意外な裏事情から、ケムール読者へのメッセージまで根掘り葉掘り聞きました!

KPTパーカーを着用し、ラスベガスに向かうテルさん!左は3MPC代表の葛谷さん。

KPT、世界へ

ーー いよいよWSOP参戦ですね!

青山輝久(以下テル):はい。今回はありがとうございます。

ーー さて、まずは皆様へのご紹介としてこれまでのポーカーの実績をお伺いしてもよろしいでしょうか?

テル:実はトーナメントに参加することは今までほとんどなかったんです。
APTT※APT※のサイドイベントでFTに残ったくらいで…なんだかパッとしないですね(笑)。

●APTT(Asia Pacific Poker Tour)
APT(Asian Poker Tour)はアジア圏・オーストラリア・ニュージーランドを中心とした地域で行われているポーカー大会。メインとなるイベントのバイイン額は(笑)。WSOPを超えるなどポーカーの一大イベントの1つ。
●APT(Asian Poker Tour)
APT(Asian Poker Tour)はアジア最大規模のポーカー大会であり、名称の通り韓国、マカオ、カンボジア辺りを中心とした地域で開催される。また年度によっては開催地が日本である場合がある。
2017年度のAPT Koreaでは歌手・タレントのGACKT氏が参加し総合5位の成績を残したことで話題となった。

ーー(謙遜しているが、ビッグイベントでの賞金獲得=インマネ多数…)トーナメントにはあまり参加されないとの事ですが、海外でプレイするのも稀なのですか?

テル:いままで行ったことがある場所だと、マカオ、韓国、フィリピン…ですね。
あくまで主戦場はキャッシュゲームですから、トーナメントにはあまり参加しないんですよ。トーナメントは仕事というより趣味なんです(笑)。

ーー なるほど。海外でキャッシュゲームを打たれる際にはどの程度のレートで打たれるのでしょう。

テル:うーん、5-10や10-20などのレートが多いですかね。

ーー おお…かなり高めのレートですね。

テル:VIPルームを除けば比較的高いレートですね。

WSOP「初参戦」、そして「KPT」参戦の裏事情

ーー WSOPメインイベントは世界の頂点に位置するトーナメントかと思います。ポーカープレイヤーにとってWSOPというのはどんな意味合いを持つ試合なのでしょうか?

テル:ひとことで言えばーー…日本で言うところの「甲子園」しょうか。

特にトーナメント専門のプレイヤーなら、一度はそこでプレイし、入賞・優勝することを夢見るような、そんな舞台ですね。

ーー そうなんですね!テルさんもWSOPメインイベントには何度も参戦されているのですか??

テル:いえ、実は初めてなんですよ。ずっと行きたいと思っていたんですけれど。

ーー それは意外ですね。なぜ一度も?

テル:………飛行機が苦手で…

ーー え、そこ!?

テル:ええ…マジで無理で…

ーー(さっきWSOPは甲子園だ!って言ってたのに…)それは…相当苦手なんですね。

テル:耳がキーンとするのがもう…。

ーー(たしかにテルさんが参加した海外大会は近場のアジアばかり…ラスベガス行きはアジアの2~3倍のフライト時間がかるからな…)
ちなみにKPTは「優勝したらWSOP参加」が条件の大会だったじゃないですか?そこまで飛行機が苦手なら、なんで参加したのかも聞きたくなってきました。

テル:実は最初は警戒してたのですが、相方(3MPCの葛谷さん)から激プッシュがありまして…(笑)。WSOP自体には前々から興味があったし、せっかくのオファーだからと覚悟を決めました。

ーー そういって参加して優勝をもぎ取ってくるあたりさすがです…!

テル:実際、素晴らしいイベントでしたよ。SNSでは知っていたけれど、実際にお会いしたことが無いプレイヤーの方々にも会うことが出来きましたし、試合後の打ち上げでも非常にレベルの高いトーナメントだったと皆が口を揃えて言っていました。
何より、WSOPへの挑戦を思い切らせてくれたKPTには感謝してます。出たからには勝たなくてはと。

世界へ挑むとて「基本に忠実に」

ーー WSOPはどんな意気込みで臨まれますか?

テル:もちろん優勝…と言いたいところですが、まずは大きな晴れ舞台であるFT(ファイナルテーブル)まで残ることを目標にしたいところです。それですら相当な難易度ですから。

ーー たしかに。今まで日本人でFTに残られた方は歴史上いらっしゃいません。また賞金額もFTに残るだけでも相当なものになると思います。期待しています!

テル:ありがとうございます。頑張ります!

ーー 今回はケムールからスポンサードを受け参戦されますが、何かプレッシャーは感じますか?スポンサーの目が気になるとか。(テルさんのせいではないが、優勝金の12000ドルが円安のせいで150万以上になってしまった…正直気にしてもらいたいぞ)

テル:マネープレッシャーのようなものは一切ないです。良い事かどうかは分かりませんが(笑)。

もちろん、個人で大きな支援を獲得できたのはとても嬉しいです。でも、何よりWSOPに送り出してくれたケムールさんやライテックさん、読者の方々、それから3MPCの皆の期待を背負って勝負できることが一番嬉しいです。

自分にできる最大限のことを、1ハンド1ハンド丁寧に、基本に忠実にプレイしていこうと思っています。

ーー 今回WSOPに参加するテルさんと、仮に昨年度のWSOPへ出場していたと仮定した場合のテルさんでは、両者を比較した場合どの程度実力の差があると思われますか?

テル:ポーカーを生業にしている人間は基本的に毎日プレイし、座学での勉強もしますので、基本的には時間が経過してポーカーのスキルが落ちるということはありません。そういう意味では経験を積んだ分だけ昨年の自分より実力は上がっていると思います。

ーー 現在のテルさんの自己評価として、ご自身がWSOPの舞台でどの程度戦えると思いますか?

テル:難しい質問ですね(笑)。ただ全体を通してそれなりには戦えると思っています。
スキルのあるプロプレイヤーがWSOPに参加する場合、ROI※150~200%程度は出ると言われていますので、大きなミスさえしなければ自分もその数字が出せるのではないかと考えています。

●ROI
Return On Investment(投資収益率)の略称であり、大会参加時に支払った参加費用(投資額)に対して、どれほどの割合で利益が生まれているかという指標。
例として、100万円の参加費の大会に出場し200万円の賞金を獲得した場合、ROIが200%となる。

ーー (おお、インマネも全然ありうるのか…)世界最大規模のトーナメントであるWSOPならではの難しさというのはあるのでしょうか?例えば実力差の近いプレイヤーとそうでないプレイヤーが入り混じることによって難しくなるとか。

テル:いえ、絶対にそんなことは無いと思っています。
実力の離れている人とはやりにくい、と言う方もいらっしゃいますが、ポーカーのゲーム性としては自分よりスキルの劣るプレイヤーからいかに多くチップを取って、自分より実力が上のプレイヤーにいかにチップを吐き出さないようにするか、というのが前提ですから。

ーー エクスプロイト戦略が重要という事ですね。

●エクスプロイト戦略
対戦相手のミスにつけ込む事を目的とした戦略。

テル:そういうことになります。
ただし、ライブのトーナメントは全体を通してのハンド数が限られていますので、相当差がある場合はともかくそこまで実力差のない相手であればすぐにリークが見えるということは無いのかなと思っています。

「FT進出」のリアリティ

ーー 先ほど今回の目標は「FT進出」と伺いましたが、そこまで昇り詰めるためにはプレイヤーとしてどのような要素を兼ね揃えておく必要があると考えますか?

テル:トーナメントというゲームの性質上、どうしてもキャッシュゲームより分散が激しくなってしまいます。そんな中で可能な限り安定した結果を出すためにはプリフロップの知識が重要になると考えています。
キャッシュゲームよりスタックの上下が激しく、スタック総量も小さくなるため、場合によってはポストフロップよりもプリフロップの知識が重要になる場合が多々あるからです。
私自身ポストフロップはそれなりに捌ける自身はあるのですが、プリフロップに関しては基本は暗記なので試合までにしっかりと準備をしていきたいですね。

他にはブラインドを適切にディフェンスできないプレイヤーがいるならそこを狙ったり、テル(体の動きやチップの掛け方の癖)を読むこともできるでしょう。
ただ、この(テル=癖)に関しては僕も出る事があるらしいんですよね…。どうもハンドが弱いときに指をふにゃふにゃする癖があるらしいです…笑ブラフの時とかですね…

ーー テルさんのテルって(笑)。

テル:洒落にならんですよ(笑)。そこは出さないようにしないと。
それでも、自分のテルが出ることを理解していれば、逆に相手をだますために利用することもできます。こういったテルの駆け引きなどもライブならではですね。

千変万化する戦況に挑め

ーー トーナメントはシチュエーションによって戦略が大きく変わるため、戦況の変化が難しい競技だと言われます。前半・中盤・後半それぞれの戦略などはありますか?

テル:まず前半は全員ディープスタックなので、普段のキャッシュと変わりなくプレイできるのではないかと思います。
ただ、トーナメントはキャッシュゲームと違いレーキ(カジノ側の手数料)がなく、ブラインド以外の強制参加料であるアンティがあるので、インポジションにいる場合は普段よりプレイするハンドレンジを広げ、参加率をやや高めることになるでしょうね。

ーー 中盤は?

テル:中盤でショートスタックが生まれ始めるころになると前半と比較してオープンレンジは多少絞り気味になります。投機的なハンドの価値が下がり、ハイカードの価値が相対的に上がる状態です。
オールイン側(ショートスタック)からするとAxのようなハンドであればオールインが正当化されるので、ハイカード勝負になることが多いからです。

ーー だいぶ変化してきますね…。

テル:そうです。後半はインマネ(賞金獲得)が近くなり、ハンドフォーハンド※が始まる頃になるとICM※を意識してプレイしなければいけません、特に自分がショートのときはなおさら重要です。
自身がテーブルにおいて最もチップを保持するチップリーダーの場合は、レンジを広くプレイすることが可能であり、周囲が1bbで自身が30bb持ちのような状態であれば全ハンドオールインですら肯定されます。
逆にショートの場合はそういったオールインであることが分かっていてもコールはしにくく、かなりハンドを待たないといけないという状況になります。
賞金獲得ができるのと、賞金が0なのでは非常に大きな差がありますので。

●ハンドフォーハンド
トーナメントにおいて入賞付近(バブル)で特定の人数になった場合に取られる手順で、インマネが確定するまで、すべてのテーブルが最後のテーブルがハンドを終了するまで次のハンドに進まなくなる。
●ICM
IndependentChipModelの略称であり、トーナメントにおける現在のスタック量が、ペイアウトストラクチャー(順位に対する賞金分配)と比較し、どれほどの賞金期待値があるのかを示す指標。

世界を狙う日本のポーカープロたち

ーー WSOPに参加するにあたって、3MPCなど周囲の方々からはどんな応援が?

テル:3MPCメンバーからは”とりあえずFTな”と言われてます(笑)。3MPCの会員の方々からは温かい激励をもらいました。
でも応援というより「ホンマに行くんか!?」って感じです。みんな僕が飛行機を苦手としているのを知っていますから(笑)。
長いフライトになるのでネックピローを差し入れてくれたり。ありがたいです。

ーー 現地ではひとりで行動されるのですか?

テル:いえ、3MPCのメンバーも一緒に行きます。フライト時は葛谷さん(@kuzuyann)と一緒の予定で、木原直哉さんは既に現地入りしていて、souzirouさん(@pokersouzirou)もメインイベントに合わせて渡航する予定です。ザキさん(@zaki_45)、プロポさん(@boom_propo)も行くらしいですよ。

ーー さすがWSOPですね!KPTで優勝を争ったポラえもん(中村多聞)さんや、堀内正人さんなどはすでに現地に行ってますし、なんかKPTの出場者そろい踏みという感じでスゴイです。そうなるとWSOPでのハンドのレビューやツールを利用した仲間内での振り返りなども行われるのでしょうか?

テル:予定というか、習慣としてそうなってしまうんですよね。いつもポーカーのことを考えている人種がポーカープロになるので、僕らにとってはそれが日常です。
葛谷さんとはシェアハウス兼事務所で一緒に住んでいるので大体一緒にいますが、それでも毎日ポーカーのハンドレビューの話をします。

ーー 本当にずっとポーカーしてるんですね。そんな現地の様子もTwitterで教えてくれると嬉しいです。

もし10億円獲得したら…?

ーー もしメインイベントで入賞して賞金をゲットしたとして、100万円・1000万円・1億円、10億円を手に入れたとしたら、それぞれどんなことに使いますか?

テル:100万から1000万だったらトーナメントのバイイン(参加費)に使うか、ハイレートテーブルに座る為のバンクロール(資金)にするかもしれませんね。

ーー ポーカーで得た賞金がそのままポーカーに流れるんですね(笑)。

テル:マイナスの投資ではないと思っていますから(笑)。
もし1億越えの賞金を得たら、先ほどの内容に加えて、日本で大規模なフリーロールトーナメント(参加費無料のトーナメント)を開催できたらいいなと思っています。
10億円でも変わらないかな。支えてくれた3MPC会員の皆さん、ケムールの読者さんへ、なにかデカいお返しがしたいですね。

ーー それは凄い!とても楽しみです!テルさん個人として欲しいものは?

テル:いえ、特にはないですね…。普段のお金遣いとかも普通の人と至って変わらないつもりなので、何かが欲しいというよりは、ポーカーそのものへ還元したいという思いが大きいです。だからこそ、フリーロールのような楽しいイベントをやりたいですね。

ーー 現地では空き時間などもあるとは思いますが、メインイベント以外にも何か参加したりする予定はありますか?

テル:期間中は、メインイベント参加時以外は基本寝ていると思います、長い勝負になりますから。
メインイベントが終わったら、ケムールの読者さんにお土産に良さそうなものを探してこようと思います。
普通に観光やキャッシュゲームもしたいですね。
…次にいつ飛行機に乗るかわからないから…(笑)。

ーー 実力に関してはまったく心配していませんので、気を付けていってきてくださいね(笑)それでは最後に、応援してくれているの方々に向けてメッセージをお願いします!

テル:ファンのみなさんの期待を背負って、KPTの代表として戦ってきます!ケムールの名前を世界に轟かせますので、応援よろしくお願いします!

 

テルさん、活躍を心待ちにしております!
インマネしたら、読者還元企画を実行!
メインイベント開始は、7/6。

集え、強者。駆けろ、世界。

テルさんをみんなで応援しよう!!

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WSOP参戦の様子はこちらから♠
▶ケムールTwitter
▶テルさんTwitter
(たまにラスベガスのできごとをつぶやいてくれるかも?)

▶いままでの【ケムールポーカートーナメント〜Road to WSOP〜の裏側】

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