ケムールポーカートーナメント〜Road to WSOP〜の裏側 【1:始動】

2022年、ケムールはポーカー大会「ケムール・ポーカー・トーナメント(=KPT)」を開催します!

現在、日本において競技人口が100万人程度まで急増しているポーカー。世界ではもっともメジャーなルール「テキサスホールデム・ポーカー」だけでも約1億人以上がプレイする、マインドスポーツの代表格と言われている存在です。
緻密な戦略と駆け引き、期待値と損失の計算などが絡み合う高度な心理戦は、知的遊戯にとどまらず、幅広い層のプレーヤーを魅了しています。

本大会開催にあたり、KPTではアドバイザーとして WSOP 2012の#34 Pot Limit Omaha Six Handedでブレスレット獲得(優勝)を果たしたポーカープロ「木原直哉」氏をお招きし、世界で活躍するプロの目で監修をいただきながら大会を企画していきます。

▶【KPT】特設サイトへ

今後はこちらの連載コーナーで会場や参加者などの大会情報を順次公開していきますのでお楽しみに。
初回は、木原氏にKPTのはじまりから現在までの、企画の背景を振り返っていただきます。


木原直哉(きはら・なおや)
1981年7月23日生まれ、北海道出身
2011年3月、東京大学理学部地球惑星物理学科卒業
同年7月、初出場のWSOPメインイベントにて入賞
2012年6月、WSOPにてブレスレット獲得
Twitter:@key_poker

第1回  KPT・始動 

“ラスベガス”

画像:WSOP.com


ポーカー最大の世界大会「WSOP」参戦中の、2021年10月8日。


ラスベガスにいる私に、麻雀プロでRMU所属の成多 嘉智プロからTwitterのDMが届きました。
成多プロは、私が麻雀好きなことから知り合った間柄。
DMを開いてみると、
「最近、『ケムール杯』という麻雀大会を開催した。同様の企画をポーカーで開催したいが、協力してくれないか?」
というものでした。

主催は「ケムール」というWEBメディア。成多プロは公式雀士としてスポンサードを受けて活動しているとのこと。WSOP参戦中はポーカーに集中したいので、帰国後に再度ご連絡をいただくことになりました。

WSOP(ワールドシリーズ・オブ・ポーカー)1970年から開催されている世界最大のポーカートーナメント。上位ランカーの賞金は非常に高額であり、2021年メインイベントの優勝賞金は800万ドル(約9億円)だった。毎年5月末~7月末には開催地のアメリカ・ラスベガスに世界中から数千人~1万人ほどのポーカープレイヤーが集まる。

“1万ドル”

帰国後。

隔離期間中ということもあり、Zoomにて成多プロ、「ケムール」編集部の方々と打ち合わせ。
色々と話し合うなかで、次のような企画が持ち上がりました。

・知名度のあるポーカープロや、発信力・影響力があるポーカープレーヤーを20人程度集め、1Dayトーナメントを開催する
・優勝者にはWSOPメインイベントへの参加権利を贈呈し、WSOP参加の様子をコンテンツとして配信する


というものです。


WSOP・メインイベントのファイナルテーブルは全米にTV中継される 画像:pokernews.com


しかし、実はこの手の企画はポーカーだとなかなか難しいのです。
なぜかと言うと、まず第一にポーカー大会の参加費が高額だから。WSOPメインイベントは参加費が1万ドル、日本円で114万円(執筆時レート換算)です。
114万円もあれば、かなり豪華な旅行企画なんか普通にできちゃいますが、ポーカーの大会だとお金の移動こそ派手なものの、きれいな風景が撮れるわけでもなく、1~2日で消えてしまうことが大半。
だからといって、お金を出し渋って参加費や賞金が安いトーナメントを目標にすれば、本当に強いプロにとっては期待値が低すぎてやる気がしない、つまり参加してもらえないのです。企画にするにはかなりハイリスクです。

しかし今回、「ケムール」さんがWSOPの参加費1万ドルとラスベガスへの往復交通費・滞在費を出してくれるというのです!

実力派プロと、ポーカーがしっかりと打てる発信力のあるプレーヤーが、1Dayトーナメントでガチ勝負をします。参加費はなんと無料。そのうえ優勝すればWSOPメインイベントに無料で参戦できるというわけです。

“ガチ勝負”

私がこの企画に協力しようと決めた理由は、WSOPの出場サポートだけではありません。
それは、プロ同士の本物の真剣勝負が見せられるから。

というのも、普段、私も含めてポーカープレーヤーはYouTube等で動画配信を行っていて、そこでのプレイを見てポーカーにハマってくれる方も多いのですが、普段配信しているプレイというのは、良くも悪くも

・無難なプレイ

・配信映えするプレイ

この2つがどうしても多くなってしまうのです。わかりやすくオーディエンスの目を引くために、「ローリスクローリターン」か、「ハイリスクハイリターン」のプレイに偏っていくんですよね。

しかし、これだとその中間である

「ミドルリスクミドルリターン」

なプレイをあまり見ることが出来ません。

これは、時には

・中途半端にチップをつぎ込んで降りる

プレイでもあり、どうしても見栄えが悪く、見方によっては下手なプレイに見えちゃうんです。特に初中級者の方から見たらなおさらでしょう。
だから、配信プレイだと、仕掛けたほうが期待値的にはやや得かなと思っても、やらない。だって、期待値が最大になるプレイを選んだところで、メリットがあるわけじゃないですから。
また、割に合うかどうか際どいドローハンド(引けたら強いけど、引けなかったら完全なクズハンド)を引きに行くために投資するのもはばかられます。
でもですね、こういうプレイは実はとても重要なのです。

今回の勝負はプロが中心となった企画です。そして、優勝者には1万ドルのWSOPメインイベントに無料で出場できます。しかも対戦相手もみんな強いわけですから、しっかりとバランスを取ったプレイをしないと勝つのは大変です。こうした条件なら「ミドルリスクミドルリターン」も織り交ぜたプレイで戦わざるを得ない。

そんなガチ勝負を、記事で、動画で、見ることが出来る。ワクワクしてきませんか?私はワクワクしています。

“夢”

最後にもうひとつ裏話を。

WSOPの「賞金」についてです。

勝ち上がったプロがWSOPメインイベントで良いところまで勝ち残った場合、賞金が獲得できます。
その賞金は…「ケムール」と読者にも還元されるのです!
その方がケムールの運営側にも読者にも大きな夢になり、盛り上がるはず。
そこで大事なのが賞金の配分です。
WSOPメインイベントはどういう大会かというと、ポーカーのその年の文字通りの世界一を決める大会です。ですので、参加費が1万ドルと超高額にも関わらず、多くのアマチュアプレーヤーも名誉とお金を求めて参加してきます。そのため、プロにとってはとても期待値の高い大会になります。
そこで仮に賞金の50%を還元するという約束にしてしまうと、トッププロにとっては
「全額出してもらっても期待値がマイナス、自腹で出たほうが得」
ということにすらなりかねない、そういう大会なのです。
そうした事情を考慮の上で協議した結果、
「WSOPメインイベントの獲得賞金の10%を運営会社が受け取り、90%を勝ち抜いたプロが受け取る」
ということになりました。
10%でも、WSOPメインイベントに優勝すれば、10億円の10%で1億円になりますし、大きな視聴者還元企画の可能性もあります。一方、プロ側にとっても、全額出してもらって90%を受け取れるのであれば大歓迎。

こうして「KPT(ケムール・ポーカー・トーナメント)」がスタートしました。

大会には私、木原も参加させて頂きますが、そのほかにもアドバイザーとして勝負の様子を記事として連載したり、解説させていただく予定です。

参加するプロだけでなく、運営や読者のみんなも一緒に勝ち抜いたプロを応援する企画になったら良いなと思っています!

▶【KPT】特設サイトへ

 

=ケムール編集部より=

読者のみなさま、麻雀の次はポーカーでございます。

しかも、世界に出ます。

「KPT」の企画が持ち上がったのは、昨年10月3日の「ケムール杯」直後でした。WEBメディアであるケムールにとって、実際の会場を貸し切ってのリアルイベント開催は無謀&不安の連続でしたが、応募者500名、参加者102名、ゲストには近藤誠一・Mリーグプロまで参戦いただき、麻雀ZOO新宿西口大ガード店は控えめに言っても大盛況でした。駆け出しのWEBメディアにはやりすぎなくらいの規模の大会を、多くの雀士の方々に支えていただき実現できました。
普段はデルタ株に恐れおののきながらオフィスや自宅にこもって記事制作とテレカンに明け暮れるケムール編集部のインドア野郎どもにとって、その熱気と解放感はまさに最高の非日常体験。
そう、これで満足しておけばよかったのでしょうか。

しかしSNSで「ケムール杯第2回」を望む声もいただき、あの興奮をもう一度…と、正直考えました。しかし何をやればいいのか、大物ゲストのアテもないし(お金も…)と夢をあきらめようとしたとき、のちにケムール公式雀士となる成多プロがこう言い放ったのです。

「呼べれば間違いなく大会の目玉になる、日本一のポーカープレーヤーを知っています」

それが、木原さんでした。おいおい日本どころか世界一じゃねえか…!?

……やるか……!

そのあとは、木原さんのメッセージで読んでいただいた通りです。奥の深いポーカーの世界、スポンサード契約、そのほか我々が不案内な制度などを木原さんの目で監修いただきながら、日本のトッププレーヤーが全力で競うことができる舞台を用意していきます。その激闘の様子と舞台裏を記事で・配信でご覧ください。

2022年もケムールは熱く闘う人々を応援していきます。

集え、強者!駆けろ、世界!

拡散よろしく!!!

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