シャグ(手巻きタバコ)の巻き方とは?コツや種類を詳しく紹介

シャグ(手巻きタバコ)は、好きなタバコ葉を自由に巻いて楽しめるのが大きな魅力です。一般的な紙巻きタバコに比べてコストパフォーマンスもいいため、タバコの値上げに合わせて乗り換えを考えている方もいるでしょう。しかし、シャグをうまく巻くのはなかなか難しいものです。そこで今回は、シャグをきれいに巻くコツや巻き方の種類をご紹介します。

シャグを巻くために必要なもの

シャグを巻くためには、まず材料をそろえる必要があります。また、巻き方によっては専用の道具も使用します。とはいえ、手巻き煙草の構造はシンプルであり、必要なものは決して多くありません。基本的な材料や道具は以下の通りです。

シャグ

手巻きタバコの最も重要な材料は、言うまでもなくタバコ葉です。シャグとはこの「手巻き用タバコ葉」のことで、さまざまな味や香りがあり、慣れてきたら自由にブレンドしてオリジナルのタバコを作ることもできます。一般的な紙巻きタバコ(シガレット)の中身をバラ売りしていると考えてもいいでしょう。ただし刻み幅は細く、0.3mm~0.6mm程度です。

ペーパー

シャグを棒状にして包み、1本のタバコを作るために必要なのがペーパー(巻き紙)です。もちろん、紙なら何でもいいというわけではありません。ペーパーの味・素材・サイズはさまざまで、無添加のオーガニックペーパーや、燃える速度が速いもの・遅いものもあります。愛好家はシャグだけでなくペーパーにもこだわっているのです。

フィルター

フィルターは紙巻きタバコの吸い口にもついている部品で、煙を濾過してタールやニコチンを減らし、味をまろやかにする役割を果たしています。シャグを巻く際には必須ではありません。フィルターなしだとタバコの味や香りをダイレクトに楽しめますが、紙巻きタバコから移行したばかりの時は、フィルターがあった方が吸いやすいでしょう。サイズもいくつかあり、フィルターの太さ次第で手巻きタバコ全体の太さも変わります。

ローラー

ローラーは、シャグを巻くのに使用する器具です。大きさやデザイン、素材などはさまざまですが、基本的な構造はどの製品でも大きく変わりません。ローラーがなくてもシャグを巻くことはできるので、使うかどうかは好みによります(詳しくは後述)。

シャグの基本的な巻き方

必要なものをそろえたら、さっそくシャグを巻いてみましょう。シャグの巻き方を大きく分けると、道具を使わずに手で巻く方法(ハンドロール)と、ローラーを使って巻く方法があります。それぞれの基本的な手順を見ていきましょう。

ハンドロールの場合

自分の手だけでシャグを巻くハンドロールは、手作り感が味わえるのが何よりの魅力です。きれいに巻くにはそれなりの練習が必要ですが、コツを押さえれば誰でもできるようになります。ローラーがない状況でも巻けるようになるというメリットもあるので、習得しておくといいでしょう。手順は以下の通りです。 ①ペーパーに巻き癖を付ける ペーパーを軽く丸めて巻き癖をつけると、シャグを乗せた後に巻きやすくなります。やりすぎるとペーパーが痛むため、内側に軽くカールする程度で十分です。なお、糊面(細いスジ)がついている方が表側であり上側なので、間違えないようにしてください。 ②ペーパーにシャグを乗せる ペーパーの上に必要な量のシャグを乗せ、下側の紙でシャグを包み込んで転がし、棒状にまとめます。フィルターを入れてからだとやりにくくなるので、入れる前にシャグをまとめましょう。 ③フィルターをペーパーの上に置く フィルターをペーパーの上の利き手側に置きます。フィルターがペーパーからはみ出していると、フィルター抜けの原因になるため、ペーパーに収まるように置きましょう。また、フィルターの下にシャグが挟まっていると巻く時に失敗しやすくなるので、下にシャグがないことを確認してください。フィルターを入れない場合は、この手順は省略して構いません。 ④ペーパーを巻いて接着する ペーパーを糊代の手前まで巻き、糊を唾などで濡らして接着すれば完成です。きれいに巻くためにも利き手はフィルターに、反対の手は先端~中ほどに添えた状態を維持しましょう。糊付けの際、手の力と状態は一定をキープし緩めないのがポイントです。

ローラーを使う場合

ローラーを使うと、より簡単に美しくシャグを巻くことができます。初心者は、まずこちらから挑戦してみるといいでしょう。以下の手順を参考にしてください。 ①ローラーにフィルターとシャグをセット ローラーにフィルターとシャグを入れ、シャグが均等になるように指で慣らします。フィルターより少し高い程度に、ふわりと盛るのが目安です。フィルターは不要なら乗せなくても構いません。 ②ローラーを閉じて巻く ローラーを閉じ、手前側のローラーを手前に転がすようにして巻いていきます。5回ほど回転させると、シャグの形が整います。 ③ペーパーを挟み込んで巻く ペーパーの糊面を上側・手前側にしてローラーの中央に挟み込み、糊面が残る程度に巻きます。 ④糊面を濡らして巻く 糊面を唾や水などで濡らしてさらに巻いていくと、自然にペーパーが接着されます。ローラーを開くと完成した手巻きタバコが出てくるので、状態を確認しましょう。もし先端からシャグが飛び出ている場合は、つまんで取り除くか尖ったもので押し込んでください。

トラブル別・シャグがうまく巻けない時の対処法

正しい手順に従ってシャグを巻いても、最初のうちはうまくいかないことも多いと思われます。より上手に巻けるよう、よくあるトラブル別に原因と対処法を知っておきましょう

①形が変になる

形が変になってしまう場合は、シャグの量が多すぎる・少なすぎる可能性があります。何度か練習して、常に適切な量のシャグを乗せられるようになりましょう。シャグが乾燥しきっていても巻きにくくなるので、保存状態もチェックしてください。シャグの置き方や巻く時の手の位置などは練習あるのみです。

②ペーパーが破れる

ペーパーが破れてしまうのは、シャグの量が多すぎる、巻く時の力が強すぎる、回転させすぎているといったことが原因です。これもやはり、何度も練習して適切なシャグの量や力加減を習得しましょう。少し厚めのペーパーに変えてみるのも1つの手段です。

③フィルターが抜ける

フィルターが抜けてしまう場合は、先に解説したシャグの挟まりの他に、巻き方が緩い・接着が甘いといった原因が考えられます。ペーパーをギュッと締めた上で、しっかりと接着してみてください。

④燃え方がおかしい

ペーパーだけが先に燃えてしまう原因は、シャグの少なさや巻きの緩さ、糊が乾いていないことなどです。燃えるのが速い「フリーバーニング」というペーパーだと特に起きやすいので、シャグの量や巻きの強さなどを再確認した上で、糊を十分に乾燥させてから火をつけるようにしましょう。

おしゃれで実用性も!いろいろなシャグの巻き方

ここまでは、シャグのごく基本的な巻き方について見てきました。基本があるということは、応用編もあるということです。よりおしゃれで実用性もある巻き方をいくつかご紹介しますので、上級者を目指すならぜひ試してみてください。

①コニカル

吸い口より着火部分が広がるように巻いて捻じり、コーン状にする方法です。おしゃれな見た目になるのに加え、基本的な巻き方より簡単だという人もいます。なお、フィルターを使わないのが正式なコニカル巻きだとされています。

②オーバル

完成した手巻きタバコの両端を潰してオーバル(楕円)状にしたものです。喫味は変わりませんが、吸い口が小さくなるので口の中にシャグが入りにくくなります。

③キャンディ

完成した手巻きタバコの両端を、キャンディのように捻ったものです。かわいらしい見た目とは裏腹に、ツイスト状になることで煙の速度が速くなり、ストロングな味わいになります。

④キャンドル

ペーパーの着火する側をキャンドルのように捩じる巻き方です。シャグがこぼれないので、あらかじめ作った手巻きタバコを持ち歩きたい時に適しています。

⑤モテ巻き

スリムサイズのペーパーとローラーを使用し、真ん中にフィルターを2つ並べ、両サイドにシャグを入れる巻き方です。完成後に真ん中で割って2本にできます。ショートサイズのタバコが吸いたい方におすすめです。

⑥極細巻き

シャグの量を少なめにして、ペーパーを少し外側に引っ張りながら巻くことで、極端に細く巻く方法です。見た目がおしゃれなのに加え、少量のシャグでしっかりとタバコを味わえます。ただ、力の入れ具合が難しいので上級者向きです。

⑦裏巻き

ペーパーを裏返し、糊面を外側・手前にして巻く方法です。ペーパーの真ん中辺りで糊が接着されるので、余分な紙を燃やすか切り取って完成します。通常は二重になるペーパーが一重で済むため、有害物質を極力取り除きたい方におすすめです。

⑧ダブルフィルター

フィルターを2つ並べて巻く方法です。当然、喫味はマイルドになります。フィルターとフィルターの間に少量のシャグを入れるスタイルもあり、このシャグは最後まで燃えないので香りが持続します。

どうしてもうまくいかない時は自動巻きを!

ここまで見てきたポイントを押さえても、思い通りの形にシャグを巻けない時は、自動巻きのローラー(ローリングマシーン)を使うという方法もあります。シャグやペーパーをセットして蓋を閉じるだけできれいな手巻きタバコが出てくるので、初心者でも手巻きタバコを簡単に作れます。大量に作っておきたい時にも便利です。 とはいえ、自分で巻くことは手巻きタバコの大きな魅力であり、機械任せにしてしまうことを好ましく思わない方もいるでしょう。この辺りは個人の考え方次第なのですが、まずはハンドロールやローラーを使った巻き方を試してみて、どうしてもうまくいかない時に自動巻きローラーを試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

シャグに興味があっても、「巻くのが難しそうだから」と敬遠してしまう方は少なくないと思われます。確かに最初は失敗してしまうかもしれませんが、巻き方は決して難しくなく、慣れた人なら片手のハンドロールで巻くことすら可能です。材料や道具も安価にそろえられるので、ぜひ一度自分で巻いたシャグを味わってみてください。

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