黄金週間は炎上週間でした
ゴールデンウィークの大型連休も終わり、絶望感とともに日常に戻ってる方も多いと思いますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
大丈夫!「炎上」があなたの日常を炎で彩ってくれますよ!
こんにちは炎上ウォッチャーのせこむです。
そんな物騒な彩りいらんわ! という声が聞こえてきそうですが。
今年は久々の緊急事態宣言が発令されていなかったゴールデンウィークだったせいか、人出がどこも多かったようですね。
そんな賑わいと同様に、炎上もバラエティに富んだここ2週間となりました。
ではいってみましょう。いつものように🔥の数は独断と偏見の炎上度合いバロメーターで、5つ🔥が満点です。
2022年4月後半〜5月前半の主な炎上
① スタンフォード大学に進学した徳島県出身女子、自伝の内容とキャッチコピーに乖離との指摘 🔥🔥🔥
参考:ぴえん速報▶【悲報】スタンフォード大学進学の松本杏奈、新刊のアマゾンレビューが嫉妬で炎上!「どうか自分のメンタルを一番大事にしてほしい。」(参考リンク切れ)② BL漫画の不健全図書指定➡絶版でBL愛好者VSオタクの論争が活発化 🔥🔥🔥
参考:togetter▶BL漫画家の星崎レオさん、単行本を東京都に不健全図書指定され絶版へ。表現規制賛成派と反対派それぞれの声③ 「高学歴は少子化で低学歴&定収入は子沢山」のイメージは過去のものであったとの論文発表 🔥🔥
参考:togetter▶産まない高学歴と貧困の子沢山…そんな時代はもう終わっていた 日本の少子化を分析した論文が浮き彫りにした現代の格差とは”④ 人気プロゲーマー、障害者揶揄発言で活動停止 🔥🔥🔥
参考:J-CASTニュース▶人気プロゲーマーが「障害者差別発言」で活動停止処分 所属チーム謝罪「重大なコンプラ違反」④ 『ゴールデンカムイ』、最終回の記述に物議 🔥🔥🔥
参考:まいじつエンタ▶『ゴールデンカムイ』最終回“アイヌ”の描き方が物議! 文化を広めた8年間の大団円は…⑤ 胸の大きな女性向けアパレルが『月曜日のたわわ』擁護発言 購入した議員に避難 🔥🔥🔥🔥
参考:はちま起稿▶【月曜日のたわわ】胸の大きな女性向けの洋服を買っただけの女性議員、ネット上で女性から叩かれまくってしまう
ほら、色とりどり♪
① 松本安奈さんは、徳島県の高校からスタンフォード大学に現役合格、進学したことで知られている松本杏奈さんが自伝を出したところ、キャッチコピーに書いてある「味方なし・お金なし・英語力なし」の内容が彼女の実情とは違うのでは? というAmazonレビューが付き(現在は削除)論争が起こったというもの。松本さんはこの騒動でツイッターアカウントを削除。個人的には必要以上にキャッチを盛ってしまった出版社の問題が大きいような気がします。
② BL絶版論争は……今回のことをきっかけに東京都青少年健全育成審議会というものを知った人が多そうですね。作家さんにとって不幸なことではありますが、「なぜこうなっているか」を含めて各自が知り、考えるべきことかなーと。
③貧富と少子化論文はツイッターではそこまで荒れていませんが、Togetterのコメント欄がなかなか盛り上がっているパターン。
④ゲーマー不適切発言 は以前も取り上げた、たぬかな氏の[170cm人権問題」と同じパターンですね。またかと。しかし今回は年内の謹慎とのことで、ゲーム業界側も一発アウトではなく対処が変化している感が少しあります。
⑤金カム最終回 に関しては詳細を記すと若干内容のネタバレ感もあるため、気になる方はリンクを参照。エンタメとして「アイヌ」という非常にデリケートな題材を描ききった作者の手腕は凄いなと思いつつ、だからこその論争が最後の最後に出てきてしまったか……という感じです。
今回の「たいへんよくもえました」
というわけで、今回のピックアップは⑥『月曜日のたわわ』日経新聞広告にまつわる炎上です。
この炎上は、4月後半にも取り上げましたよね。そのときは「次回まで燃えていたら取り上げるかも」と書きましたが、ぜんぜん燃え続けました。というか、あちこちでこれをきっかけに新たな火種が次々に起こる状況でいっこうに鎮火の気配がありません。
そこで今回は、『月曜日のたわわ』炎上に関して起きた「延焼」を含め、直近までを総括したいと思います。
画像出典:ナタリー ©講談社
各所に延焼した”青い炎”
”月たわ”炎上の記録を、時系列でまとめてみました。
日本経済新聞朝刊に『月曜日のたわわ』(講談社)コミックス4巻の発売広告が全面掲載。
これがすべての発端でした。同日、広告を見た人たちからSNSで批判の声が上がり始める。同日にコミックナタリーで掲載された記事での編集部コメントにある「元気になってもらうために」の文言が「未成年を性的に見ることを助長している」として炎上するきっかけに。
参考▶ナタリー
ハフィントンポストがこの騒動に関する記事を掲載。
参考▶「月曜日のたわわ」全面広告を日経新聞が掲載。専門家が指摘する3つの問題点とは?
本記事の中で取材に応じた東工大・准教授による『見たくない表現に触れない権利』という言葉に、主に表現規制問題に関わる人達や法律家から疑問の声が上がる。
ハフィントンポスト、国連女性機関(UN Women)が日経新聞に対して抗議したという記事を掲載。日経新聞が広告からステレオタイプを取り除く取り組みである「アンステレオタイプアライアンス 」に加盟しており今回の指摘はこうした加盟規約違反への異議申し立てであるとのこと。
参考:ハフィントンポスト▶国連女性機関が『月曜日のたわわ』全面広告に抗議。「外の世界からの目を意識して」と日本事務所長
しかしこの記事にある「アンステレオタイプアライアンス」適用が妥当かどうかの問題を含め、現役国会議員までもが言及することに。
また、先の記事に出てきていた専門家が「アンステレオタイプ〜」のアドバイザーをつとめているため、「マッチポンプでは」という指摘もあがり、火力増大。
胸の大きな女性向けの洋服ブランド「ハートクローゼット」の代表が『月曜日のたわわ』擁護発言。
このツイートに対し顧客女性を中心に批判意見が出たため、翌日にツイッターのスペースで議論を行ったところ「未成年を性的に見てはいけないのか」という発言があったため大火災に。
参考▶togetter
表現規制問題にも積極的に関わることで知られるふじすえ健三参議院議員が『月曜日のたわわ』購入をツイートしたところ炎上、「たわわ購入罪」なる言葉が発生することに。
映画評論家の伊藤弘了氏、『月曜日のたわわ』ロゴが表現する性的ニュアンスについてツイートし、オタクたちから「言いがかりだ!」と非難され、怒涛のレスバトルが勃発。むしろ伊藤氏のレスバの強さに対して感嘆する人が続出するという奇妙な現象も。
参考▶togetter
海老名市議会議員のたち登志子氏が「ハートクローゼット」を購入したことをツイート。上記騒動の批判者から非難されることに。「たわわ購入罪」に引き続き「ハトクロ購入罪」なる言葉まで生まれてしまう。
教訓:炎に飛び込むときは準備万全で
出火から一か月……この調子で行くと、おそらくもう少々炎上は続くと思われます。みんなもう最初の国連女性機関の件とか忘れてそうですけど、実はこれの経緯とか批判が妥当かどうかということが結構重要そうですからね。
今回挙げた数々の炎上に関しては、既に燃えている『月曜日のたわわ』騒動というものにみんな積極的に絡みに行き、そして燃えるというある意味「飛び込み延焼」とでも言うべき現象が特徴的だなと思います。なぜ人は炎に自ら飛び込みたくなるのでしょうか。何のいいこともないのにね。でもやっぱり何か「語りたくなる」んでしょうね、この件。
そして、ある程度理論武装をしないと、こういう案件を不用意に「語る」のは諸刃の剣だなと実感しました。ハトクロの代表の方がスペースでツッコまれてしまったのもそこが原因でしょうね。ただ、伊藤氏のように「レスバトルが強すぎて次から次にオタクが挑んできた結果火力増大」というかつてない状況も観測できたのは非常に面白かったですが。
というわけで、今回は炎上に絡みたくなった人への教訓として「炎に飛び込むときは準備万全で」という言葉を捧げたいと思います。