NHKの取材メモが流出!「暇空茜」氏への情報漏洩問題【12月のSNS炎上ニュース】〜たいへんよくもえました

みなさんこんにちは、炎上ウォッチャーのせこむです。

……はぁぁぁぁーーー(大きなため息)

なんでそんなに憂うつかって?寒くなってきたから?なんの目標も達成できないまま2023年が終わりそうだから?

いいえ、今回、これまでなんとなーく避けてきた「大ネタ」を取り扱うこととなったからです。

とうとう書いちゃったよー。どうか訴えられません様に。

話題となった、NHKのとある記者会見

日本放送協会ことNHKが12月1日、とある「情報漏洩事件」に関する謝罪記者会見を開きました。

これは「子会社の契約社員が、番組制作に関する取材内容をリークした」事に関する謝罪記者会見です。

地上波ニュースでもこの記者会見は報じられましたが、それ以上にネット上でも非常に大きな騒ぎとなりました。

それはこの流出事件が、昨今インターネット上での炎上事件で何かと話題になりがちな「暇空茜」という人物に関連したものだったからです。

参考▶︎デイリー新潮「『暇空茜』にNHKの取材メモを流出させた犯人は子会社の30代派遣『テロップ係』だった『年間100人くらい辞める、終わっている会社なので』」

リーク事件の経緯

ではまず、このリーク事件の概要を整理してみましょう。

11月28日、暇空茜氏のXアカウントからこのような投稿がポストされ、TLをざわつかせます。
暇空茜

リンクされたストレージサービスをDLしたXユーザーから、

・中身はNHKの番組「首都圏ネットワーク」の12月1日放送分に関する資料である
・全19枚の文書、1枚は企画書で「なぜネット上で誹謗中傷を行うのか〜加害者に迫る〜」というタイトル。
・残りは記者が、とあるインフルエンサーの支持者となりネット中傷を行っていたとある「加害者」へのインタビュー文書き起こし

であることが明らかになっていくと、「これは大事なのではないか……?」と事態を把握したした人からさらに動揺は広まっていきます。

なぜならこれはどう考えてもNHKの「内部文書」であり、外に出てはいけないものであること。

そしてこの「インフルエンサー」こそが今回リークした「暇空茜」氏であり、インタビューを受けたのはかつて暇空茜の熱狂的なシンパ「暇アノン」として活動し、女性活動団体をネット上で誹謗中傷したことでこの団体・Colaboに訴訟された人物、通称「避難所」氏であることが明確になったからです。

バックボーンが若干複雑……というか長きにわたる経緯があるこの事件、この機会に全体の概要をご説明・解説したいと思います。

そもそも暇空茜って誰?

ネット上でさまざまな「検証」を行い、Xやnote、youtubeで発信する人物。実は既にこの「たいへんよくもえました」で一度登場しています。

参考▶︎たいへんよくもえました 2022年8月前半の炎上ニュース

「ツイフェミ」としてある意味有名人だった「シュナムル」氏が実はプロフィール等が虚偽なのではないか?という疑惑をさまざまな角度から検証、追求した「暇な空白」氏が、現在の暇空茜氏です。

ちょっとしたポストのほころびや矛盾を徹底的に追求、noteやyoutubeで発表していく様はリアルタイムで推理小説の謎解きを見るが如くの面白さがあり、この件で暇空氏は大きく名を上げたのは間違いないでしょう。

特に「ツイフェミ」を敵と見なす人たち、ときに「表現の自由戦士」とも揶揄される「表現規制に反対する人たち」を中心に大きな支持を集めたのもこの1件でした。

よく考えたらここから1年ちょっとしか経っていないんですね……。

ちなみに本名等も公表されていますがここでは書きません。かつてはいくつかのゲーム会社に所属、その中の1社時代に大ヒットゲームに関わったこと、またこの時に所属会社の社長と報酬をめぐるトラブルが発生、長期にわたる裁判で勝訴したことで約6億円を手にしたと言われています。

なぜ「Colabo」がターゲットとされた?

今回のリークでも名前が上がっている「女性支援団体」、これはColaboというNPO法人。
シュナムル事件以降、さまざまな件の「裏側を暴く」活動がメインになっていった暇空氏。次の大きなターゲットとなったのが仁藤夢乃氏率いるNPO法人「Colabo」でした。

この仁藤夢乃氏も、既にこの「たいへんよくもえました」で登場済みです。しかも2回。

参考▶︎たいへんよくもえました【8月前半のSNS炎上ニュース】
参考▶︎たいへんよくもえました【1月前半のSNS炎上ニュース】

実はもともと、表現規制問題に関していろいろと問題のある発言が多かったことから、ある意味ウォッチされてきた……というか表現規制反対派からは「敵」認定されてきた仁藤夢乃氏。

ところが2021年の暮れに巻き起こった、各地の温泉を擬人化した「温泉むすめ」を「性差別・性搾取」と批判。

彼女の発言をきっかけに地域おこしとして一応うまく回っていた用に見えた「温泉むすめ」に関して「ふさわしくない」「いや別にいいのでは」という賛否両論の大炎上が起こり、運営会社が「スポーツ文化ツーリズムアワード」の受賞を辞退する状況にもなっていたのです。

そんな下地もあり、非常に可燃性が高い状態だった仁藤夢乃氏。

彼女の率いる「一般社団法人Colabo」は、若年女性の支援を目的とした団体。

新宿歌舞伎町で「バスカフェ」というバスを利用して女子高生たちの居場所を提供する活動を行ったり、シェルターでの保護や宿泊支援、住まいの提供など、虐待や性搾取で苦しむ10代の少女たちを支援する活動を行っていたのですが、暇空茜はこの「Colabo」の活動に目をつけます。

暇空氏は、このColaboが東京都からの委託事業や交付金を不正に着服しているのでは?という仮説のもと、東京都などに情報開示請求を行って仕訳書などを次々とネット上に公開していきます。

また、彼女らが女性を支援するシェルターの場所を特定・開示しようとしたり、「貧困ビジネス」や被害女性をかくまうシェルターを「タコ部屋」などと表現。

シュナムル事件で一躍名をあげた暇空氏が立て続けに行ったこの活動に、「反ツイフェミ」思想を持つ人物たちが同調し、ネット上はさながら「祭り」の様相に。

「公金チューチュー」なる言葉も生まれ、「NPO=不正に公金を吸い取る利権団体」と揶揄する人物たちが「正義」の名のもとに誹謗中傷を繰り返すという、大変な事態となっていました。

ちなみに、Colaboの不正流用疑惑ですが、一部に不適切な経費があったのは東京都も認め、これは事実です。

こちらは上記の2023年の「たいへんよくもえました」を参照のこと。

しかし、その「不適切な状況」に「Colabo叩き」が果たして見合っていたのか?と問われると、これは叩きのほうが過剰と思われても仕方がないのでは……という状況だったようにワタクシ・せこむは個人的に思います。

暇空シンパの説はかなり陰謀論めいた物が多かったこと、先日逮捕された煉獄コロアキ氏(詳しくは後述)はじめ、実際にバスカフェの活動を妨害しに足を運び、恫喝する人物もでてくるなどという問題も多発。

こういった状況から、暇空氏の支持者はトランプ政権で話題となった陰謀論者「Qアノン」になぞらえて「暇アノン」と呼ばれるようになっていきました。

そのため、2022年12月には仁藤氏側が名誉毀損であるとして、弁護士7名と賛同人多数を集めて東京地裁に暇空茜氏を提訴しています。

この裁判は現在も続行中。また、Colabo側は暇空氏以外にも何人もの「暇アノン」を名誉毀損等で訴訟。そのうちの一人が、今回インタビューされた避難所氏、というわけです。

このNHKの内部資料リーク、一体何が問題なの?

①「取材源の秘匿」ができていない

今回は「避難所」氏が既に暇アノンを脱し、かつての自分の行動を反省しているというインタビューが既に他所にでていたことから、このインタビューに登場した人物が避難所氏であることがわかり、この文章が出ても彼の身に危険が及ぶことは幸いながらありませんでした。

しかし、「取材源の秘匿」というのは取材対象者を守るために報道機関としては基本中の基本。事件によってはこういった取材に関する内容を勝手に第三者に渡すことで、取り返しのつかない事件になることが想定できます。

実際にそれが起きたのが1989年の「TBSテープ事件」オウム真理教にTBSテレビが、弁護士が教団を批判するインタビューテープを見せたことが契機となり、坂本弁護士一家が殺害された事件です。

参考▶︎TBSテープ事件

②それをネット上で公開するという行動

例えば企業の情報を当該企業の管理する紙やUSBなどのデータ媒体にコピー等複製して持ち出した場合は「窃盗罪」や「横領」。

データ媒体自体が持ち出した本人のものの場合は、窃盗罪が成立しないため「不正競争防止法違反」の成否の問題となります……が、これはあくまでも「盗んだ本人」の話。

それを公開した暇空茜氏自体は罪に問われるかと言われれば微妙なところではありますが、この行動は①の状況も鑑みると非常にリスキーなもの。

これまで暇空氏を面白がって見ていた人たちも、今回の件はさすがに大事だと温度感が変わった感触がありました。

③暇アノンが「何が問題か」がわかっていない

実はこの内部リーク、X上では①のTBSテープ事件に言及する人も多く、「国会沙汰になるレベル」「NHK存続の危機ほどの大問題では……?」とざわつく人もいる一方で(実際、12月7日の国会審議でこの話題が出ました)、いわゆる暇アノンからは「NHK内部の人間は誰でも見られる状態だったのだからリークではない」「いわゆる〝内部告発〟だから問題ない」「放送される予定のものだから別に暇空氏の行動は問題ないのでは?」という意見も見られました。

しかし、今回はいわゆる「NHKという放送局の社内コンプライアンス体制」の問題であり、放送倫理をきちんと放送局として守れているか否か?という問題が大きいわけで、暇アノンたちの擁護の見当外れさが目立つ結果となっています。

「暴露系(炎上系)インフルエンサー」という存在

ちなみに、暇空氏以外にもいわゆる「暴露系インフルエンサー」は多数存在します。有名所を挙げますと……

滝沢ガレソ

主戦場は「X」。どちらかというと「犯罪やそれに近い悪いことをしているのに逃げている人物」などを晒すことが多く、「醤油ペロペロ」のスシロー事件などは彼のポストが発端となり大炎上となった。

現在はフォロワー約238万人とその暴露は強大な威力を放ち、通称「ガレソ砲」と呼ばれる。

Z李

主戦場は「X」。「公営ギャンブルの予想集団『新宿租界』のボスであり、裏社会のトラブルシューター、実業家、慈善活動家などさまざまな顔を持つ。主に裏社会に関するリークネタが多く、歌舞伎町で活動する人間としてColaboの件にも時折言及していた。フォロワー約83万人。

コレコレ

2009年ごろからニコニコ生放送で生放送を行っていた配信で、現在はツイキャス・YouTubeが主戦場。Xのスペース機能を用いた配信も時折行う。主にYoutuberがらみの炎上案件は彼に暴露ネタが持ち込まれることが多く、さながらYoutuber界のトラブル駆け込み寺状態。ツイキャスのサポーターは47万人。

そのほか、海外在住の状態で国会議員となったものの、暴露チャンネル内での脅迫等の容疑で訴訟されチャンネル等が凍結された「ガーシー」、また『鬼滅の刃』の煉獄杏寿郎の格好でノーマスク乗車運動などを行い、その後やはりColabo叩きにも参加していた「煉獄コロアキ」(チケットの不正転売疑惑をかけた女性への暴行容疑で逮捕)など、数々の暴露・炎上系インフルエンサーが登場。最近は「チカン撃退動画」の配信者たちが問題となり、アカウント凍結となったのも記憶に新しいところです。

もともと、暴露系の動画配信者の場合は広告収益で稼いでおり、Xはどちらかというと収益化できないため「暴露すること自体にカタルシスを感じるタイプ」の人が多かったように思いますが、最近はXも収益化が可能になったため、若干治安が悪くなっている気配を感じます。

また、Youtubeが問題のある配信者は早めに収益化を止めたり凍結するようになっているため、若干こういった「炎上系」の勢力図も変化しているような気が。

ただ、暇空氏に関しては過去の訴訟で莫大な財産を得ていると自称していること、訴訟費用のカンパを募ったところ1億円以上集まったと発言しているということから、若干これらの「暴露・炎上系」の人たちとも一緒にできないのでは?と思っているところです。

結局、暇空VSColaboってどっちが悪いの?

先程述べたように、Colabo側にもツッコまれる隙はありましたが、暇アノンが「やりすぎ」なのは確か、というのがワタクシの認識です。

ただし、その後Colabo側も避難所氏のインタビューを「Colabo側の弁護士だけを同席させて」行ったり(果たしてその状況で本当にフラットに話ができるのか?という指摘は出ていました)、訴訟対象となった人物の中には暇アノンというよりはもっと前から仁藤氏をウォッチしてきた「やん」氏も含まれているなど、ちょっと「うーむ……」という状況があるのは確か。

そのため、この件の経緯を深く知れば知る人ほど「どちらにも言及したくない」という思いが強く、結果全体像の把握が非常に困難になった、という状況のような気がしています。

一応説明すと、やん氏は2016年頃から仁藤氏が著書で発言した「秋葉原、メイド喫茶は児童買春の巣窟」という表現について「虚偽ではないか?」と批判していた人物。

そう、この因縁は「2016年から」始まっているんですよ……彼女はたびたびこういった発言をしており、それがオタク層からの反発を招いていて、何年にもわたる積み重ねが「温泉むすめ騒動」で爆発。

そこに「暇空茜」なる存在が現れていわば「代理戦争」状態に……というのが現状ではないでしょうか。

参考▶︎秋葉原、メイド喫茶は児童買春の巣窟と主張する仁藤夢乃、デマ拡散に注意と訴えるも彼女のデマが明らかになるブーメランを食らう

インターネット蠱毒

教訓としては、もう本当に真っ当なことしか言えないのですが「正義感が刺激される案件ほど注意しろ!」です。

暇空茜氏がネット上でヒーローのように祭り上げられていったのも「公金チューチュー」という「政治や公的な存在はうまい汁を吸っているに違いない」という正義感(僻みとも言う)をうまくすくい取ったからですし、それに協力して物事を暴いたり一緒に叩いたりすると気持ちいいのはわかります。

しかし、それは時として「暴力」と紙一重。ガンガン垢BANされている痴漢撃退配信者たちのように、いつ自分が「排除される側」に回るかはわからないのです。

特にColabo案件のような根が深い問題は、対立構造をよーく見極めないと大変なことになるのは今回の一件でよくわかったのではないでしょうか。

この記事を読んでいただくとおわかりのように、「どちらが正義でどちらが悪」とぱっと見で判断しづらかったのが今回の案件。

しかも相手への攻撃の仕方が第三者から見ると「お、おう…」と戸惑うほど互いに苛烈だったりするので、迂闊に手を出すのは本当に危険。

みなさん、「蠱毒」というのをご存知ですか? 壺の中にさまざまな虫やヘビなどを入れて食い合いをさせ、残った最後の1匹を使いかける呪術のことですが、最近のXを中心としたネット界は毒性が強い人たちがあちこちでバトルを仕掛けていて、さながら「インターネット蠱毒」だな…と思うことも多いです。

まさか壺のなかのバトルがこんなに早く法廷になるとは思ってませんでしたが…。

正直なところ、今回の記事でColaboが誇る大弁護団が内容証明を送ってこないかビクビクしながら書いている今回の「たいへんよくもえました」。

「エコーニュース」というネットニュースサイトとColaboの間でも裁判が起こっているのですが(これはエコーニュース側が名誉毀損で仁藤氏を提訴)Colabo側の弁護士は101人!わんちゃんか!とても吹けば飛ぶような、いち炎上ウォッチャーがかなうわけはないのです。

というわけで皆さん、ネット上のバトルは静観するくらいが吉ですよ……。

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