たいへんよくもえました【1月前半のSNS炎上ニュース】

あけましておめでとうございます。炎上ウォッチャーのせこむです。

2023年のスタート、みなさま順調でしょうか?ワタクシは撮りためた年末年始番組の消化とここ半月ほどで起こった炎上事件のウォッチに勤しんでおります。

「長期休みでみんな暇だったり世相が平和だと炎上が多い」が持論ですが、大から小までバラエティに富んだ火災が多かったここ2週間。

空気が乾燥すると延焼も起きやすいですからね、みなさん火の用心ですよ。そういう問題じゃないのはわかってますが。

1月前半のSNS炎上ニュース

ざっと、ここ最近の主な炎上をおさらいです。

……多いなあ。実は今現在進行形で観測している炎上もあるのですがそれはもう少し様子を見たいので次回に回します。

とりあえず①に関してはもうお腹いっぱいといいますか、泥仕合が続いている印象なのでこちらではあえて取り上げません。

ただ、一応お伝えしておきますが、COLABO代表・仁藤夢乃氏に現在訴えられている「暇空茜」なる人物は、この「シュナムル騒動」で暗躍した「暇な空白」氏だということに気づいてますでしょうか?
参考:たいへんよくもえました【8月前半のSNS炎上ニュース】

だから「表現の自由戦士VSフェミニスト」とか「ミソジニーこじらせた男性の女性or女性支援者叩き」という風にとられている本件ですが、暇空茜氏がCOLABOを標的にしたのはもう少しシンプルな理由で、こういう「正体を暴く」のがただ好きなだけなのでは……と思っています。

既婚女性アカウント中心に反応が多かった②や、当事者真っ青だろうけど申し訳ないけど間抜けっぷりにちょっと笑ってしまった③、賛否はともかくまだリングに立てるのスゴイな知事!と思った④。

⑤は宗教に関してセンシティブになってしまった昨今だから起こってしまた炎上な気もしますが、このへんは深堀りしないほうがいいんじゃないかなと思いつつ、まさかの「サイババ」の名前に反応した人も多かった気がします。

というか若い方、知ってますサイババ?知らないよね?

というわけで新年一発目、メインで取り上げるのは⑥。ちょっと社会派に行きます。

今回の「たいへんよくもえました」

12月15日から開始したという「ねこホーダイ」なるサービスが、ツイッター上で話題になりだしたのは12月23日。この「ねこホーダイ」、端的に言ってしまえば「猫のサブスク」。条件はこんな感じです。

・月額380円の会費で猫を飼うことができる。
・猫をもらうのも返すのも費用負担0円
・猫は提携する保護猫シェルターが保護・飼育する猫を譲渡
・審査やトライアルなし

そしてWEBページにはこんな言葉が。

「猫を飼うなら一生責任を持って面倒を見る」これは当たり前のことですが、それだと高齢者や単身者は中々飼うことができません。それならその「責任」を誰かが代わりに負えばいいのではないか、そんな思いで作られた「人と猫をつなぐプラットフォーム」それが会員制サービス『ねこホーダイ』です。
(ねこホーダイWEBページより引用)

はい、当然燃えました。大炎上です。

有名人から一般人アカウント?まで幅広くこの問題に言及、久々にこんな揮発性高いガソリンが燃えるような炎上見たなと思います。



そして、炎上が起こると当然擁護派も表れますが……ここに表れたのがひろゆき氏メンタリストDaiGo氏の2人だったという「2大燃えやすい人」だったことがまた事態を若干ややこしくします。


ちなみにひろゆき氏はかつてから、ペットショップなどでの生体展示販売に反対を唱えている人物です。

DaiGo氏も保護猫を自ら引き取って飼っている人であり、実はそれをふまえて読むと彼らの言うことも一理あるのですが、いかんせんツイッターの文字制限&かねてから着火力の強いお2人……。

この発言が「ねこホーダイ擁護」ととられ、当然また賛否の炎が広がるきっかけに。

結局、12月29日にねこホーダイはサービスの中止が発表されました(ただし2023年1月12日現在、サイトはまだ存在)。

この問題、「生き物をサブスクにする」というシステムそのもの倫理観の琴線に触れるワードが強さでここまでの火力になったのは当然として、なぜこんなサービスが生まれたかという背景も一度整理したいと思います。

炎上分析START🔥

【1】「保護猫」がビジネスになっている実態がある

野良猫やさまざまな事情で飼えなくなった飼い猫、多頭飼育崩壊など「猫の保護」がまだまだ必要な現状があるのは皆さんご存知かと思いますが、残念ながらこの実態と「善意」をビジネスに活用している団体がある……という現実があります。

誤解してほしくないのは、団体を継続運営する上で活動資金を捻出するために営利活動をするのはまったく正当なことです。

ところが、「会計が不透明」「集められた資金が別の目的に使われている」という団体がなくはないのが事実……。

しかし「保護猫のためなら」と資金を出す人も多いため、その善意を悪用するケースも多々。

【2】代表者の経歴が原因でさらに炎上

この「ねこホーダイ」に関しては中小企業ホールディングスという会社が運営者で、サイトに貼られている「革ジャン阪田」なる人物はこの会社の代表取締役社長ではなく取締役。

ただ、猫はこの革ジャン阪田氏が運営する「花の木シェルター」という保護猫施設と提携して提供というシステムになっています。

ただ、阪田氏は『坂上動物王国』『ザ・ノンフィクション』などテレビ出演も多くその保護猫活動は知られていたものの、かねてから5chに専用スレが立てられるほどその活動実態について批判者が多かったのも事実。

あっという間に過去の記事などが発掘され、それがまた批判に輪をかけました。

【3】従来の保護猫譲渡のシステムにもいろいろと問題が……

この問題、なぜ「こんなひどいサービスはなくせばいい」で終わらなかったかというと、「保護猫を引き取りたくても引き取れない」人たちが世の中には多い、という現実があったりします。

野良猫の譲渡で問題になるのは主に居住場所、収入、家族構成。

特に高齢者と独身単身者がNGが出ることが多いのです。

終生面倒が見られるかどうかわからない高齢者は仕方ない部分も大きいとして、問題は独身単身者。

保護猫活動をしている団体には、「面倒を見られなくなる可能性がある」と独身単身者への譲渡を禁じている団体も多く、もちろんそれも一理あるのですが、非婚者がここまで多くなった社会情勢とはマッチングしていないという現状があったりします。

DaiGo氏が言及しているのも実はこういう部分。

また、厳しい団体では「ちゃんと適切に飼われているか定期的な“立入検査”に応じないと譲渡しない」というところも。

もちろん、重ね重ね言いますがこういった条件付けが過去に虐待や飼育崩壊など不幸な事件が起こったのが理由というのはわかります。

上のツイートのように「猫を飼いたいと思った」のをきっかけに傷ついたり、嫌な思いをした人が多いのも事実。

なかには「高額な譲渡金を要求された」という話も聞きますしね……。

「じゃあどうすればいいか」というとなかなかにっちもさっちもいかないのが今の日本の現状。

少しでも保護猫をなくすためにはどうしたらいいのか……と個人的には近所の野良猫保護団体とかにたまに僅かながら支援をしたりする程度ですが、炎上をきっかけに少しでもこの状況の構造自体に思いを馳せてくれる人が増えたらいいなあ、と思った2023年の幕開けでした。

あ、ケムールでも保護猫を紹介している「今日のほごにゃんこ」というページがありますので、保護猫に興味がある方はぜひぜひそちらを御覧くださいませ!!

▶︎今日のほごにゃんこはこちら

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