たいへんよくもえました【6月前半のSNS炎上ニュース】

6月の雨と炎上

こんにちは、炎上ウォッチャーのせこむです。
本格的に梅雨入りと相成りましたね。湿気は炎上の炎でカラッと乾かしたいところ……ですが、ちょっと今回はいつものような大きな火の手は観測できておりません。
かといって平和な2週間だったかといえば、そうとも言えないのが悩ましいところ。くすぶり炎上の様相を見せた今期の炎上案件、いつものように炎の数は独断と偏見の炎上度合いバロメーター。5🔥が満点です。

2022年5月後半〜6月前半の主な炎上

① 「チコちゃんに叱られる」に登場したマナー講師が炎上 🔥🔥🔥
参考▶ライブドアニュース

② 西原理恵子氏の娘の暴露Blogに各所波紋が広がる 🔥🔥🔥🔥
参考▶@niftyニュース

③ 西村経済再生相、ホームページに掲載していた「世界美女図鑑」を削除 🔥🔥🔥
参考▶ライブドアニュース

④ 小学生のアイデア器具に大人の批判コメント殺到、小学生が反論に 🔥🔥🔥
参考▶Lmaga.jp

①マナー講師 は……テレビ番組の人たちの感覚のズレっぷりが著しく目立つ近年ですが、『チコちゃんに叱られる』に関してはこれまでも由来が若干怪しいものを紹介していたり、かつては「岡村隆史氏のお嫁さん探し」企画が物議をかもしたりと「よく続いているなあ……」という印象です。というか今回の件が「大炎上」にすらなっていない現実、そろそろ番組としての現実がかなり厳しいことの現れだと思うんですけどね……。

②サイバラ家の確執 は、ちょっと取り上げるのも心が痛い案件です。漫画家・西原理恵子氏といえば毎日新聞朝刊に連載していた『毎日かあさん』などで自身の家族のことを描いていたのはよく知られているわけで。しかしこのモデルとなっていた娘さんが「描かないでと言ったのに描かれた」など母親との確執をBlogで暴露。もともと各所で賞を獲ったりファンが多い作品だったということもあり、波紋が広がっています。

またこの件に関しては以前この母娘に関わったという作家・生島マリカ氏が炎上について知っていることをツイッターで呟いたところ、作家・吉本ばなな氏との対談がどこからかの「圧力」と見られるものでなくなったという不穏な動きもあり。(参考▶Togetter)

「子育てエッセイにおけるプライバシー問題」か…と思いきや突然「表現の自由と弾圧」という物々しい主題に論旨が変わってきた感があり、かつ各出版社で数多の著作を出している西原理恵子氏&各所でスポンサーとなっているパートナー氏も絡んで、報道や出版側と彼らのパワーバランスがはたして今後どうなるのか、この件がどう着地するのか。できれば良い形で収まってくれるといいなと第三者的には祈るしかありません。

③ 世界美女図鑑は……「ば か な の ?」ハイ終了。というかデジタルタトゥーやらプライバシーへの配慮やら企業も個人も気を使っているこの時代に、あまりに意識が低すぎる。何よりもこんなワキが甘い人が国の中枢にいるということに震えが止まりません。

今回の「たいへんよくもえました」

というわけで。今回は④小学生の発明の炎上を取り上げたいと思います。
もともとの経緯を説明しますと。小学生たちが自ら開発したというアイデア商品「さんぽセル」発売のニュースが4月にネットを駆け巡りました。

参考:電ファミニコゲーマー▶「廃校にゲーム部屋作りたい」純粋すぎる夢を叶えるため小学生たち自ら開発したアイデア商品「さんぽセル」に注文殺到。ランドセルをキャリー化して約90%の軽さを実現

さんぽセル キャリー時

画像出典:悟空のきもちLABO・プレスリリースより

『さんぽセル』はランドセル取り付け型のキャスターのようなもの。あの超重いランドセルの重量負担を一気に90%ほども削減できるという画期的製品だ

このニュース、いくつかバズる要素があったんですね。

・小学生が「開発」したというニュースバリュー
・彼らの開発の裏に、脱ゆとり教育により教科書等が増え、小学生のランドセルが重くなりすぎているという社会問題があること
・収益の一部はあくまでも小学生たちの目的のために使われ、それが「廃校に巨大テレビで遊べるゲーム部屋を作る」というものでネット民の心をガッチリ掴んだこと

かくいう自分も、このニュースを見ながら「いや最高じゃねえか!」とゲラゲラ笑ったものです。ところがまさかその1ヶ月ちょっとあとにまさかの「炎上」という文字を見るとは思わなかった。どうやら彼らのニュースに「批判コメント」が殺到したと。上記参考記事によれば「しかし『さんぽセル』の発売がヤフーニュースに掲載された際、1000件を超える大人たちからの批判コメントが並んだのだという。」

記事についた一部のコメントを抜粋してみました。

「自分たちのために開発したもの」が、したり顔の大人に批判された小学生たちの気持ちを考えると、いたたまれない気分になることこの上ないです。しかし彼らは次なる一手に出ます。新たなクラウドファンディングの開始と、その開始のニュースで批判コメントを1つ1つ反論していくという「反撃」に。もちろんアドバイスしている大人はいるんでしょうけど、いい作戦ですね。こんな好ましい「炎上商法」初めてですよ!

今回、この炎上で注目したい点があるとすれば、彼らが言及している「炎上」が起こっているのが「ヤフコメ」であるという部分でしょうか。
ご存知でしょうか、「ヤフコメ」。Yahoo!に転載されたニュースにはコメント欄が付き、このコメント欄を主戦場としてニュースへのコメントを書き込む人々を「ヤフコメ民」と言ったりもします。一部伏せられているとはいえ、IDの何文字かは見えるため「匿名ではあるけれどIDはなんとなくわかる」というのがヤフコメのポイント。
この「ヤフコメ」、非常にイデオロギー的に偏った人たちが多いということで近年物議を醸しています。炎上ウォッチャーである自分も正直、ヤフコメだけは体力があるときしかじっくり見回りません。5chやtogetterコメント欄とはまた違った、インターネット老人会世代であろう冗長な文章と一部属性への憎悪を煮詰めたような発言。いつか大問題になるだろうというのはずっと言われていましたが、とうとうつい先日起こった放火がヤフコメ民を煽るという動機があったことが判明し、ヤフコメの是非を問う議論が本格化してきたところです。

参考:BUZZFEED▶「ヤフコメ民をヒートアップさせたかった」在日コリアンを狙った22歳。ウトロ放火事件“ヘイトクライム”の動機とは

そんな中、一部媒体の転載記事に関しコメント欄が一部閉鎖されるというニュースが発表され、「いよいよヤフコメにメスが入ったか」とメディア関係者も注目。

参考:東京新聞▶きっかけは皇室報道 ヤフーがコメント欄一部閉鎖 「ポスト」「週刊女性」「東スポ」のエンタメ記事

なんでここまで問題になっていてもコメント欄を閉鎖しないの?と疑問に思う人は多いようですが、どうやらネットニュース媒体においてコメント欄というのはPVを稼ぐための重要な要素でもあるようで。まさに諸刃の剣、yahoo!自体もそれをわかった上で閉鎖に踏み切れないのでしょう。ある意味、一部ニュースのコメント欄閉鎖が批判への「ガス抜き」として機能していることも伺えそう。

教訓 ヤフコメ民にだけは堕ちるな

例えば在日外国人への排斥運動や皇室記事への誹謗中傷はヤフコメのなかでも最低オブ最低ですが、その動機はわからんでもない(全く支持しませんが)。しかし、見てくださいよ。今回の「さんぽセル騒動」で判明したのは、「ヤフコメ民は小学生にすら噛み付く」という事実です。かつ、上から目線でアドバイスしている大人たちは、あくまでも口調は丁寧ですけど基本的に「善意」という名でカムフラージュされた「マウント目的」に見えてしまいます。 小 学 生 相手に。

……悲しくならないんですかね。まあ彼らはあくまでも「善意」なので気づかないのでしょうけど。そんな人達の上っ面の「善意」を吹き飛ばすような今回の反論記事、素晴らしいなと思うと同時に「どうかヤフコメ民が反省しますように」と願ってやまない今日このごろです。

文・せこむ

あわせて読みたい

今週のプレゼント