たいへんよくもえました【9月前半のSNS炎上ニュース】

燃やしあい 眺めて今年も 夏終わる

晩夏に差し掛かるも、なんだかスッキリしない天気が続きますね。みなさんこんにちは、炎上ウォッチャーのせこむです。
こんなグズグズの空模様、炎上の熱気でカラッと吹き飛ばしましょう……と言いたいところですが、こちらもなんだかグズついた“ワケアリ”様相の炎上が続いております。では8月後半から9月上旬にかけてのの炎上、まとめて見てみましょう。炎上度合いはいつものように、★5つが満点の独断と偏見です。

①香川照之氏、銀座ホステスへの性加害報道でCM&レギュラー番組降板へ ★★★★★
参考▶mesomablog

②「筋トレ禁止?」不可解な「ママ垢ルール」トラブルが話題に ★★★
参考▶ENCOUNT

③声優・八巻アンナが裏アカウント流出 ★★★
参考▶niftyニュース

④りゅうちぇる&ぺこが離婚へ、「理想の夫婦」の破局理由に物議 ★★
参考▶grape

⑤イギリス在住のツイッター有名人めいろまさん、コロナ感染の際にフォロワーに療養費を求める ★★★★
参考▶togetter.com

⑥イラスト生成AI「mimic」が発表されるも、イラストレーター界隈を中心とした大炎上でサービス中止に ★★★
参考▶まいじつエンタ!

今回の「たいへんよくもえました」

掘ってもいいけどママ垢以上に闇が深そうなマタ垢の話とかする……?的な②ママ垢ルール。
裏アカウント流出でファン大激怒かと思いきや、悪口の相手は同業者&ファンを心配する&ガチオタクなのがわかる(しかもアカウント名が「ただのデブ」)でむしろ一部ファンの好感度が上がってしまった③八巻アンナさん。
彼らを「理想の夫婦」としてたのでショックは受けてもLGBTQ出されたら何も言えねえ……のモヤつきツイートが続出した④りゅうちぇる&ぺこ。
さすがの行動に野次馬もドン引きの⑤めいろまさん。
そして⑥mimicも迷いましたが、著作権やら何やらの話になるとまた壮大になるので今回はちょっとスルーします。早々にサービス停止しましたしね。

というわけで、今回は①カマキリ先生こと香川照之さんを解説することにします。
今回は炎上の理由から「教訓」を導くといういつものスタイルとは少し趣を変えてみたいと思います。この炎上に関しては「香川照之氏が今、どういう立ち位置か」をご説明したいかなと。というのも、この事件が起きた際、こんな感じのツイートが散見されたんですね。

もしかしたら歌舞伎をあまり観ない人、よく知らない人はこう思うのかもなーと。そういうわけでもないよ……というのをご紹介していきます。

週刊誌が本気で火をつけると…

では香川照之さんが燃えた経緯を簡単にまとめます。

8月24日発売の『週刊新潮』にて、3年前に東京・銀座のクラブでホステスへ性加害をしたという報道が出る。
わいせつ行為を受けたホステスはPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症とのこと。
またホステスはクラブ側に裁判を起こしており、訴状には香川がホステスのブラジャーを剥ぎ取る、胸部を触る、キスをするなど性加害の様子が克明に記されていたという(訴状は取り下げ済み)。
8月25日、香川照之公式サイト上で経緯の報告と謝罪文が掲載される。
8月26日、司会を務める朝の情報番組『THE TIME,』の生放送で香川氏自ら謝罪。
9月1日発売の『週刊新潮』にて銀座のクラブでママの髪の毛をつかんでいるとする写真が掲載され、『週刊文春』には2018年放送のドラマの懇親会で女性スタッフの頭部を殴打したなどとする疑惑が報じられた。同日、トヨタ自動車が香川が編集長を務めていた自社メディア「トヨタイムズ」についてCM放送を見合わせ、年内で契約満了予定と発表。

3年前のことで、訴訟や示談などは基本的に終わっている案件&謝罪をしたものの追い打ちをかけるような写真が出てしまい致命傷になったという、近年まれに見る「週刊誌の容赦なさ」が発揮された案件でした。いやあの写真はちょっとね、インパクトが……気になる方は探してみてください。

香川照之さんが失ったもの

で。
香川照之氏は近年になりメディア露出が非常に加速していたため、ちょっとその全貌を把握していない方も多いのではないでしょうか。そのため、今の彼のスタンスや失ったものをそれぞれ確認していきたいと思います。
ご存じ通り、とにかくすごい活動範囲です。


① 俳優・香川照之

これは言わずもがなですね。現在放送中の『六本木クラス』の出演シーンをカットするかどうかが注目されていますが、10月期に放送予定だったTBSの『日曜劇場 アトムの童(こ)』は降板することが発表されました。割と大きな役だったらしく、撮り直し等で大騒ぎの現場を想像するだけで胸が痛いです。

② タレント・香川照之

上記の『THE TIME,』降板だけではなく、近年は大の昆虫好きというキャラクターを生かしてNHKで『香川照之の昆虫すごいぜ!』という冠番組まで持っていた香川氏。カマキリの着ぐるみ姿で縦横無尽に暴れ回る姿は、お子様たちの心を鷲掴みに。しかしこの番組も新作&再放送予定が未定になってしまいました。ご家庭でも「カマキリ先生に何かあったの……?」と心配する子どもたちにどう説明するか困るパパママたちが続出。そういう意味でも罪深い。

③ 実業家・香川照之

実はカマキリ先生こと香川氏、昆虫好きキャラを生かして昆虫モチーフのアパレルブランド「インセクトコレクション」を3年前から展開。これがデザインの可愛らしさと絶妙な価格帯はもちろん、SDGsにも配慮したりといろいろときめ細やかな部分が子持ち家庭の心も掴んでいました。直営店もあり割と幅広く展開しているため、今回の報道が購買層にどう影響しているのかが気になるところです。Eテレでオリジナルアニメまで放送してましたからね。(カマキリ先生、NHKとずぶずぶだな)

④ 歌舞伎俳優・市川中車

はい、出ました。今回説明したい主軸はここ。香川照之氏といえば歌舞伎界で新たな潮流を切り開いた三代目市川猿之助(現在・二代目猿翁)を父に持つものの、両親の離婚で幼い頃に生き別れ、お母さんに育てられた。深い確執があったのは有名な話です。
東大を卒業し、放送業界から俳優へ。その間、梨園とは距離をおいてきた彼ですが、従兄弟である現・四代目市川猿之助の手引きもあり、2011年、40代になって九代目市川中車として歌舞伎俳優としての初舞台を踏むことに。2012年には香川氏の息子・市川團子君も歌舞伎俳優としての道を歩みだしたのでした。

炎上ウォッチャーの意見

前置きとして。あくまでもここからは、わたくし・せこむの見解であることをご了承ください。

そもそも、なぜ香川照之さんは40代になって歌舞伎界に入ったのでしょうか。
これは生い立ちから来る本人の歌舞伎への執着はもちろん、息子・團子君のためというのが一番の理由だと思われます。
なぜなら、歌舞伎界で生き残るには「父親がその世界で生きている」ことが非常に大きいのです(ちょっと近年、大物俳優たちが早世しすぎて少し様子は変わってきていますが)。
いくら四代目猿之助とは親しい親族の間柄とは言え、團子君は何の後ろ盾もない幼い子ども(初舞台の時点で8歳)です。稽古をつけてもらう段取りや、楽屋での立ち振まいなど……さまざまなものから“守り”、息子が梨園で生きていくためには、父親である自分が歌舞伎界に入って、一番身近なところで息子を支えたかった。
それが、香川氏が、あの年齢でわざわざ自ら歌舞伎界に挑戦した理由の1つなのでしょう。

香川氏の大きな目標は「息子を立派な歌舞伎俳優に育て上げること」なのではないか。
そこには当然「五代目市川猿之助」という大名跡が見えているわけです。
自分がなしえなかったその名前を息子に継がせたい……そこには父親・市川猿翁さんへの愛憎もあるだろうと察します。

過酷で複雑な「父親・香川照之」像

香川氏、近年の活動を見ると「働きすぎ」なんですよどう考えても。
基本的には割とエネルギッシュな家系ではあるようですが(従兄弟である四代目市川猿之助氏も非常にパワフルな方です)それにしても露出量が尋常ではない。しかしそれもこれも、いずれ来る息子の襲名披露のために馬車馬のように働いてお金を貯めているのでは……というのが歌舞伎ファンの大筋の見立てでもあります。
あ、猿之助の前に別の名前をまず襲名するでしょうけどね。四代目猿之助が名乗っていた「亀治郎」なのか、はたまた別の名前なのかはわかりませんが……しかしそれら過労から来るストレスがあの夜の銀座でのご乱行に繋がったという話もあり、それはそれで皮肉な話。
そもそも香川氏、2016年に長年連れ添った夫人と離婚しているのですが、パーキンソン病を患った父親の三代目市川猿之助(現・二代目市川猿翁)を自宅に引き取った経緯もいろいろ関係したとの噂で……。

ここで勘違いしてほしくないのが、最初に貼ったツイートのように「テレビや映画を去っても、歌舞伎に出られるからいいんじゃないの?」的な意見が正しいかと言うとそうでもない。
市川海老蔵氏のやんちゃっぷりが印象に強く、皆さん「歌舞伎俳優=無茶してなんぼ」だと思っているかもしれませんが、市川海老蔵氏は「宗家」(編集部注:市川宗家…「成田屋」とも呼ばれる、江戸歌舞伎における最上格の家)という特殊な立場です。あと俳優としての“華”はピカイチですからね。華は、ですが。
実際のところ、現在の香川照之=市川中車が客を呼べる歌舞伎俳優かと言うと、そこは微妙。実は今、すくすくと成長した息子・團子君18歳が歌舞伎界の若手スターとなっており、稀代の美形と名高い八代目市川染五郎との組み合わせが“染團”として人気を博しています。
ぶっちゃけお父さんより客呼べるのでは、てかもう既にお父さんいなくても大丈夫なのでは……というのが歌舞伎ファンの大筋の見方です。


現在公演中の歌舞伎でもネタにされているようですが、むしろこれも優しさかと。

「銀座のクラブは口が堅いのが美徳。そこからこういう話が出るなんて」という意見、「漏らした第三者によほど恨みでも買っていたのでは?」という意見。
ひろゆきやガーシー、みのもんたなど香川氏を庇っているメンツが揃いも揃って「うわぁ……」という感じでまったくもって援護射撃になっていない件などいろいろと延焼が多いこの件ですが、なまじっか活動範囲が広いだけに被害を観測できていない人が多いのでは、と思い今回この内容にさせていただきました。

実はひっそり、香川さんが名乗っている澤瀉屋のそれなりのファンだったりするせこむ。今回の一件は「出る杭は打たれる」というか「梨園と言えど悪事が隠しておけない世の中になったんだなあ」という感想ですが、

頼むから四代目猿之助と團子君に影響がありませんように。そんな私的なことを星に願い続けている今日このごろでした。

文・せこむ

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