たいへんよくもえました【5月前半のSNS炎上ニュース】

新型コロナウィルスの5類移行も影響してか、日本各地でかなりの賑わいを見せたGW。

そんな黄金週間も過ぎ去り、再び始まった社畜生活にどんよりしている人も多いのではないでしょうか。

そんな日々だからこそ、炎上の炎を見てリフレッシュしましょう……てなわけにはいかないですよね(笑)。

大火事から小火まで、今回も各種炎上が揃いました。さっそく見てみましょう。

いつものように独断と偏見の炎上度合いは★5つが満点です。

①と②は最近珍しくなってきた気もする(?)タイプのテレビ絡みの炎上。

特に②は山添氏はラヴィットの中でも「炎上キャラ」で売っているところがあり、積極的にヒール役を買っていたという前提があります。

ただしこの「使った爪楊枝で売り物を食べる」という行動、衛生的にもアウトなのはもちろん、彼の態度から「海外ならいいだろう」と思っているようにも見える→他国の文化を軽視しているように捉えられることもあり、ちょっとこれまでの炎上とはわけが違う形で燃えてしまいました。

①も②も生放送ではないことを考えると「これを放送しても大丈夫だと判断したスタッフの感覚&ワキの甘さ」が気になります。

③は「いい歳の大人が不適切動画を流すことのリスクも考えられないのか、スシロー事件から何を学んだんだ」と言いたくなる案件ですね。

しかもこれ、車メーカーのマツダの関連会社なのですがマツダ本体の方に勘違いされ飛び火していたのが不憫でした。

④はコレコレ砲からのガレソ砲という華麗なる連携プレーで現在進行系で燃え盛っていますが、やしろ氏に関わっている会社がのきなみ彼を解任していること、やしろ氏自体が「捏造もあり法的措置を取る」という声明を早々と出していることから、果たしてこの後の展開がどうなるのか気になるところです。

というわけで、今回取り上げるのは⑤。炎上としては小粒なのですが、ちょっと色々と思うところがありまして……。

経緯を説明しますと、埼玉県越谷市にあるラーメン店「夢を語れ埼玉」の店主が4月21日にツイートした内容が炎上。

もともと、利用客が「不味い」「もう二度と行かない」などと酷評したツイートに対し、店主が「もちろんもう二度と来ないでください! お残しに募金を頂いてるのですが、 不快だったので声もかけず、ありがとうございましたも意識的に省略しました」とリプライ。

また、続くツイートで「コールの時に「にんにくなし」って言われた時点で、クソ素人が来たなと思ってたんですけど案の上だったので、そもそもこういう輩が入って来ない店を目指したいです」と書き込んだのが物議を醸し、炎上となりました。



ラーメンを食べない人、ラーメン関連のネットミームに詳しくない人には「……なんで?」と思うような状況かもしれません。

簡単に説明すると

◯「夢を語れ」は京都・一乗寺で創業された人気ラーメン店。海外店舗を経て現在は総本店は佐賀県・鳥栖にあり、全国各地で支店展開されている。いわゆる「二郎インスパイア系」のラーメンを提供しているというのが特徴
◯東京・三田に本店を持つ「ラーメン二郎」はその独自性から熱狂的なファンを持ち、また「コール」と言われる注文時の文言など独特な「ルール」が存在する。その中の1つに、「ニンニクを入れないときは“なし”ではなく“抜き”というか、店舗によってはニンニクとすら言わない」というものがあり、それは「“なし”と“マシ”が聞き取りづらいから」という理由。ただし明示している店とそうでない店がある
◯その二郎独自の「ルール」は、二郎に似たラーメンを出す「二郎インスパイア店」でも適応されることが多い

この大前提があるわけです。

ラーメン二郎ファン(通称“ジロリアン”)、ないし二郎インスパイアの店のファンはこれらのルールを守らない客を「素人」とみなし、店の風紀を乱す人としてネットで糾弾する光景がたびたび観測されます。

また、二郎系の店はもともと自分が熱狂的なジロリアンという店主も多く、たとえ一見の客でも当然のようにそれらのルールを熟知していることを求めるケースが有る……というのが厄介なところ(もちろん店舗により違います)。

実はつい先月も、ラーメン二郎京都店がにんにくの量等を聞かれた客が「普通で」と返したことに対して店が苦言を呈すツイートを強い口調で書いたため、炎上していました。

こういった炎上に対し、初心者やルールを知らない人に対してそこまでキレなくても……という意見を言う人もいれば


こんなルールすら守れないやつは二郎、ないし二郎系を食べに来る資格はない! ということを言うファンも多く、ネット上ではたびたび揉め事となっているのが日常だったりするのです。

今回、事態を重く見たのかこの埼玉の店舗は「夢を語れ」グループから早々に看板を外され、「道の途中」という名前になって再出発した模様。

といっても実はもともと暖簾分けの際、「夢を語れ」という名前を付けるのは3年まで、その後は店をたたむか屋号を変える……というルールだったようです。

もともと、ラーメン店は他の業種に比べて炎上しやすい印象があります。

例えば、新型コロナウィルスが流行し始めた頃、「外国人お断り」の張り紙を出して炎上した店や

参考:【炎上】東京のラーメン店が「外国人お断り」を表明 新型コロナウイルス対策も人種差別だと海外で物議

少し前の話ではありますが、安倍政権時代に「安倍クソッタレ!」と言えば味玉をサービスするとして物議を醸した店など。

参考:反・安倍を標榜するラーメン屋「安倍クソッタレ!」で味玉サービス

肉体的・精神的にもハードな事が多い個人飲食店の世界で、特にラーメン店は当たると大きいものの、競争も熾烈なジャンル。

新規オープンの店のうち、およそ4割が1年以内に廃業するというデータもあるというとその熾烈さがわかるでしょうか。

だからこそ「一国一城の主」である店主の方も、よく言えばエネルギッシュ、悪く言えば「クセが強い」人物が多いような気がします。

熱狂的なリピーターやファンを持つ店と言うのはそのシンパが店側を信奉し、さながら新興宗教のような状態になっていることも。

特に二郎系のように特殊な店内ルールがある店は初心者を排除したり上からマウントすることで、自分たちがルールを理解している特権階級であるかのように振る舞えるのもファン心をくすぐる理由の1つでしょう。

実際、今回の炎上に関しても二郎京都店に関しても、店側を擁護する人たちのツイートは数多く見られます。

しかし、そもそもその言葉遣いが接客として適切なのかという問題はあると思うんですよね……。

店側が世間への対応へのバランス感覚を持つのはもちろんですが、ファンの方が一緒になって「店は間違ってない!」と言うことは時として店を衰退に追い込むのでは……? とすら思うことが多いラーメン店の炎上。

ラーメン店というものの営業スタイルが変わらないこと&SNSの普及でおそらくこういった炎上はこの先も起こると思いますが、常連やファン側も少し考えたほうがいいのでは……ということを思ったこの炎上なのでした。

あわせて読みたい