インドから陸路で「パキスタン」へシュガートリップ!
英語力ゼロ・コミュ力ゼロで40か国を旅した、スイーツ大好きあゆまっくすです。
今回のスイーツマニアの激辛(?)シュガートリップ第14回では、インドから陸路で国境越えをした「パキスタン」にシュガートリップ!
今回訪れたのはパキスタンの中でも2番目に人口が多い大都市「ラホール」。
アメリカのグローバルファイナンス誌が発表した「世界で最も治安の良い国ランキング」によると、なんとパキスタンは128位中123位とほぼ最下位。テロや犯罪が多発しているのが理由とのことです。
旅の目的はパキスタンとインドの間にある「ワガ」と呼ばれる国境で「フラッグセレモニー」を見ること。毎日行われていて、両国からたくさんの人が集まってそれはそれは熱狂的な盛り上がりを見せるイベントなんだそうです。外国人の参加も可能とのことで、ぜひ参加してみたい!
治安の悪さに一抹の不安を覚えながら、勇気を出して出発です!
とにかく人が寄ってくる街、ラホール
インド側の国境の街、アムリトサルから陸路でパキスタンに入国。
ちょうどコロナが流行り始めていた時期(2020.2)だったのでヘルスチェックシートの記入や体温測定などいろいろありましたが、何とか入国できて一安心。
近くに並んでいた中国人の男の子2人組は別室送りになっていました…あれからちゃんと入国できたのかな。
ホテルに荷物を置いて、早速街歩きを始めます!
KFCで腹ごしらえをして(インドで食中毒になって以来西アジアの国ではチェーン店しか入れなくなりました涙)まずは行きたいモスクを目指すことに。
インドやバングラデシュ、パキスタンを歩いていていつも思うのが女性が圧倒的に少ない、ということ。少ないどころかラホール旧市街ではたったの2人ほど見かけただけでした。「基本的に女性の外出はよしとされない」と聞いたことがありますが、それにしても少ないですね…
こんなお洒落着のお店も見かけましたがパーティー用かな?
街を歩いている人は99.9%男性なので、日本人女性であるわたしはとにかく目立ちます。
だからとにかく話しかけられる。なかなか前に進めません。笑
お決まりの「どこから来たんだ?どこへ行くんだ?」の嵐ですが、みんな人懐っこくて、めちゃくちゃ優しい。
このモスクに行きたいんだ~と写真を見せると超丁寧に道を教えてくれたり、連れて行ってくれたりします。お互いにカタコト英語だけど優しさは伝わります!
実はフォトジェニックなパキスタン
親切な地元の男性たちに助けられ、「ワズィール・ハーンのモスク」へやってきました。
イスラム教徒が神に礼拝する神聖な場所ですが、最も装飾されたモスクの1つと言われていて、どこもかしこもフォトジェニックなんです。
中に入ってみると…
めちゃくちゃ素敵!しかも誰もいなくてこの空間を独り占めです♡
天井のタイル、可愛すぎる!
こういう圧倒的な芸術を目の当たりにすると、はるばる遠い国まで来てよかったなぁとしみじみ思います♪
続いては「バッドシャヒ・モスク」。1670 年代に建設されたムガル様式の巨大モスクです。一眼レフの使用は禁止だけど、なぜかスマホの撮影はOK。
↑こういう自分を入れた映え写真を撮るときはiPhone+三脚+Bluetoothリモコンで撮っています。
一人旅だと誰かに写真を頼まなければいけない宿命なのですが、希望通りの仕上がりにならないことが多い…。だいたいブレブレか、やたら顔をズームアップして撮られるかの2パターンです。笑
この写真を撮影した後振り返ったら、わたしの三脚の周りに人だかりが出来ていました。恥ずかしいから見ないで…!!
いざ、国境のセレモニーへ!ところが…
ホテルからフラッグセレモニーが行われる「ワガ国境」までの行き先を模索していたところ、インスタグラムに1通のDMが。
送り主はパキスタンの旅行会社の人で、「インスタに写真や動画をアップして宣伝する代わりに国境まで連れて行ってあげるよ!」というもの。今思えば危ない気もするのですが…ツアーは高いし自力で行くのも大変だし、お言葉に甘えることに。
16時スタートだからそろそろ出発しなきゃだよね?と言ったらセレモニーは17時からだよ!だからまだ余裕!との返事が返ってきたので、それはそれはのんびりと会場へ向かったのです。ホテルのカフェでツナのオープンサンドを食べながら車を待ちます。
会場近くの駐車場へ着くと、係の人が道を塞いでウルドゥー語で何やら言っています(いやな予感)
旅行会社の人:「セレモニー終わっちゃったって…ごめん…本当にごめん……」
好意で連れて行ってもらったので文句も言えず、ただただがっくり…
セレモニー見れないなら何のためにパキスタンまで来たのか…涙
「代わりに世界遺産に連れていくよ!」と言われて連れてこられたのがこの「シャーラマール庭園」。
本来なら一面に水が張られていて、噴水なんかあったりする癒しスポットなのですが
オフシーズンだったので、水が全部抜かれていた。
どこまでもやってくれるなパキスタン!!
当時はぶつけようのない怒りにわなわなしていたけど、今ではいい思い出です。
タダより高いものはないということを身をもって知りました。
仕方なくインド側から見たフラッグセレモニー
パキスタン側から見られなかったセレモニー、インド側からの様子を少しご紹介します。
1959年に始まり徐々に儀式化した式典はインド・パキスタンの国境で毎夕行われており、ここ数年で観光地としても人気が高まっているという世界的にも珍しいイベント。毎日数千人が集まるというから驚きです。
この写真だけ見たら完全にコンサートです。笑
とにかく人が多いんです。ちなみに外国人専用エリアなるものがあり、国境に一番近い場所で見学することができます。
インド側の兵士達。
国境を挟んで両国の兵士たちが威嚇しあいます。
それを応援する国民の歓声がすごい…!
こんなお祭り騒ぎが毎日行われているなんて信じられません。パキスタンからの声援も入り混じった熱狂的な、今までに体験したことのない空間でした。ただただ圧倒された…!
パキスタン側から見たかった理由は、「パキスタン側の方が一体感がある」という噂を聞いたからですが、真偽のほどはわかりません。笑
パキスタン旅行まとめ
・パキスタン旅行はこんな人におすすめ
★世界で唯一のセレモニーを楽しみたい人
パキスタンとインドの国境でしか体験できないセレモニー。言葉がわからなくてもその場にいるだけで楽しめるので行く価値があります。わたしは叶いませんでしたが、できることならばインド側とパキスタン側の両方からセレモニーを体験してみてください…!
★地元民とふれあいたい人
パキスタンの人は人懐っこくて、優しくしてくれる人が多かったです。イ〇ドに比べるとぼったくりも少ないし、旅がしやすい国だなと感じました。ただどこを歩いていても声をかけられまくるので、のんびり一人旅したい人には不向きかも…。旅をする上で「人」というのは重要な要素なんだな、と改めて感じました。
★モスクの美しさを堪能したい人
トルコのブルーモスクやUAEのシェイク・ザーイド・グランド・モスクのように有名なモスクはありませんが、ラホールには小さな可愛らしいモスクがたくさんあります!モスクのはしご(笑)を楽しめるのはイスラム教の国ならでは。イスラム建築が好きな人には絶対おすすめです。
・今回の激辛要素を振り返る
一番の目的が完遂できなかったのは残念でしたが、パキスタンの人はみんな優しくて、終始笑顔で過ごすことが出来ました。不安材料だった治安も、日が暮れてからは出歩かないようにしていたので特に不安を感じるようなこともなかったです。なので今回の旅は…「中辛」です!
今年、歴史的な洪水に見舞われたパキスタン。
わたしが訪れたラホールでは被害がなかったようですが…人口の1/7が被災し、国土の1/3(パキスタンの国面積は日本の2倍もあるのに!)が水没する想像を絶するような未曾有の大災害。1日でも早く状況が改善されることを祈るばかりです。
次回は超がつくほど親日国!「トルコ」へシュガートリップ!