レトロゲームを愛し続けて37年。プレイをミスって、真夜中2時に絶叫しているレゲー☆ライターの方山(カタヤマ)だ!今回は愛すべきレゲー紹介第2弾として、FFシリーズでお馴染みのスクウェア(現スクウェア・エニックス)が1986年に発売した『キングスナイト』をプレイしてみた。FF大好きっ子のキミたちなら、このゲームを小耳にはさんでいるだろう。スマホアプリや任天堂のバーチャルコンソールで触った人もいるかもしれない。
だが、今回紹介するのは元祖ファミコン版の『キングスナイト』だ。実際にプレイしてみると分かるのだが、今まで見てきたシューティングゲームの中でも明らかに「的がデカすぎる」笑
しかもある条件がそろっている状態で最終ステージを迎えないと、永久にクリアできない仕様となっている。
ネットで攻略サイトを見ることができない時代に本作をクリアするのは至難の業であり、私も子どもの頃に友人宅でプレイした記憶はあるが、まったく歯が立たなかった。とはいえ、「読書百遍義自ら見る」(三国志・魏の董遇)の言葉にならい、どんな難しいゲームも繰り返しプレイすれば、自ずとコツをつかめるものだ。キングスナイト・プレイ体験記をどうぞご笑覧あれ!
『キングスナイト』と再会!因縁のリベンジマッチ
前回同様に自粛の嵐が吹き荒れるこのご時世では、ゲーム店に出向くこともままならない。Amaz〇nがなければ、私のプレイも成立しないので実にありがたい。さっそく先日注文した品が届いた。
まさに「これぞ王道!」といったパッケージである笑
勇者+お姫様+ドラゴンの組み合わせは今でこそテンプレなのだが、当時はとてもワクワクしたものだ。妙な安心感がある。
箱の裏は↑な感じ。4人の勇者の名前が書かれているのは、ちょっと親切かもしれない。というのも、ファミコンのゲームは主人公の名前すら分からないままプレイしていたものが多かったので笑
- 【ナイト】レイジャック
- 【ウィザード】カリバ
- 【モンスター】バルーサ
- 【シーフ】トビー
といった面子のパーティーだ。
手書き風の吹き出しには、「4人の勇士が4つの面から現れてフォーメーションパーティーを作り、姫(クレア)を救う!!ニュータイプのロールプレイングだ!」とある。ゲームのパッケージが手書きというのが、昭和のレトロゲームの味わい。
さて、毎度お馴染みのレトロフリークにカセットを差して、電源ON!
オープニング画面は4人のメンバーが勢ぞろい。アニメシーンなどもないので、さっそくスタートボタンをポチっと。昔、友だちの家でクリアできなかった雪辱は晴らせるや否や。
【レイジャック編】ナイト1人ではキツい旅路
ファミコンあるあるなので、今さら驚きはしないがいきなりステージが始まる笑
しかも、縦スクロールのシューティングゲームなので、立ち止まることも許されないのだ。以前プレイしたのが30年近く前なので、やり方を丸っきり忘れているが…。
操作方法も分からないまま、とりあえずAボタンを連打しながら前進していく。画面上の水色のゲージがHPらしい。攻撃はザコ敵だけでなく、地形そのものを削っていくのはちょっと新鮮かも。
陸のステージを越えると、海のステージに入った。海に入った途端いきなりゲームオーバーとかないだろうけども。
海というか、川を越えるとまた陸地。そして川みたいに続いていく。画面に見える青い石は初めから見えているわけではなく、レイジャックが通ろうとすると突然現れてくる鬼仕様。完全に初見殺しだぁー泣
かなりHPゲージを削られながらも、どうにかゴールポイントに到達。ただ、しばらく画面上で待機しているとクリアとなるため、その辺のザコ敵の攻撃が地味にこわい。
おおっ、何だか1ステージ目をクリアしたっぽい。「LEVEL5」と表示されており、その下にはアスタリスクが2つ。まったく意味が分からないが、とりあえず次のステージに進むのだ。しっかし、ナイト1人の旅路はつらく、何で彼らは最初から4人一緒に行動しないのだろうかと思ってしまう笑
【カリバ編】魔法使いは白いおひげの仙人風
レイジャック編をクリアすると、休むヒマも与えられずにカリバ編が始まる。おじいさんの魔法使いで白い服を着ていると、まるで仙人にしか見えない。てか、障害物の建物も白くて画面が見づらいよー。
たぶん意図的に画面を白く設定しているだろうが、ザコ敵の攻撃が見えづらいことこの上ない!HPゲージが急激に減って、もはや瀕死状態の仙人カリバ。
どうにか白い建物ステージを越えて、わりとさっきより見やすいエリアに出た。HPゲージが半分まで回復しているのは、落ちている矢印アイテムを取ったため。これが回復アイテムらしく、矢印の向きが上(回復)・下(ダメージ)となっている。なので、下矢印のものは拾わずに先へ進むのだ。
しばらく進むと、何やら恐竜の足跡のようなものが……たぶん、カセットのパッケージに描いてあったドラゴンのものかなぁーと思いつつ前へ。ゼンマイみたいな形状のザコ敵が迫ってくるが、彼らは道なりにしか進んでこないのでラクにかわせる。
で、再びの白い建物ステージに突入。ぐるぐると旋回しながら襲ってくる岩石モンスターの攻撃が読みづらい……何とかかわしてゴールポイントに到達。
クリアして時計を見てみると、意外と時間が経っていないので1ステージは短い仕様となっている。が、実際にプレイをすると1回の攻撃でかなりダメージをくらうので、結構緊張してしまう。手の汗をタオルで拭って、いざ次のステージへ。
【バルーサ編】職業モンスターって(笑)背景と同化する超難ステージ
カリバ編の次は、バルーサ編。モンスターが勇者パーティーにいるのはいいが、どういう経緯で彼は仲間となったのだろうか…そんなことを考えながら、ステージが始まった。
草むらに森、バルーサ自身も緑なのでとにかく画面が見づらい。
いちばん厄介なのは、ザコ敵の攻撃が赤緑でしかも点滅する。背景の草むらと同化していて、ダメージをくらいまくる……
嗚呼、回復アイテムをおくれ!願いむなしく、下矢印のHPダウンばかりが出現。
どうにか先へ進むも、青いゾンビが現れてきた。嫌な予感が……
バルーサあえなく戦死。。このステージは難しすぎるぞ。
【トビー編】砂浜越えて海越えて、たどり着きしはサメの群れ
バルーサは死んでしまったが、ゲームはそのまま続いてトビー編へ。どうやら誰かがやられても、ゲームオーバーにはならない仕様らしい。トビーのステージは砂浜から始まるが、こんな大きなサソリがウヨウヨしているなんて笑
砂浜のエリアは短く、すぐに海エリアに入る。タコさんたちの攻撃をかわしながら前進していく。十字キーを押し込むと、浮島に上陸できて攻撃をかわしやすくなる。海の中だと潮目に流されて、思った方向に進めないのだ。
やべえ、タコさんたちが本気モード。次から次にタコ野郎が襲ってくる。
ひらり、ひらりとかわしながら前進あるのみ。
タコの出現エリアを越すと、今度は黄色い半魚人?のエリアに突入。島の縁にそってグルグルと回りながら攻撃してくるので、思うように上陸できない。仕方がないので海の中を進んでいこう。
ものすごい数の半魚人が出てきて、HPゲージがやばい……ここは勝負どころだ。
どうにかギリギリのラインで攻撃をよけながら、前へと進む。一瞬でも気が抜けない状況。
半魚人エリアを超えると、次はサメさんたちがやってきた。
ウヨウヨ、ウヨウヨやってきた。
いや、どんだけ出てくるの笑
まともに相手していると死んでしまうので、どうにか回避するしかあるめぇて。
ようやくゴールポイントに到達。首の皮一枚でつながったような気分。
あれ、カリバじいさんよりもレベルが低いな。倒したザコ敵の数が関係しているのだろうか。。何はともあれ、最終ステージにいざ突入!
【最終ステージ】バルーサがおらず、あえなく敗北!
いかにも最終ステージ!というBGM笑
こういった仕様は子どもに優しいんだけど、ゲームシステムは鬼のよう。バルーサは死んでいるので、レイジャック・カリバ・トビーの3人で姫様を助けるのだ!
ねぇ、どうして3人固まって行動する必要があるのか笑
明らかに的がデカいので敵の攻撃をもろにくらってしまう。ちなみに画面上の矢印を踏むとパティーの隊列が変わり、先頭にいるメンバーの攻撃に切り替わる仕様。
どうにかザコ敵のアタックを潜り抜けて、マグマのエリアに。ちなみに、このライオンの石像も攻撃してきます泣
何だろう、この石像は壊せるかもしれない。
ボタン連打でどうにか石像の破壊に成功。が、ご褒美のアイテムなどもなく、背後にはカッパたちの群れが現れた。
猛烈なカッパたちの攻撃。どうにか左側の敵を切り崩して突破しよう。
最終ステージだけあって、わらわらと敵が出てくる。猛攻を切り抜けて、次のエリアへ。
ここはゴーストのエリアのようだ。が、画面上の悪魔像からも攻撃が飛んできて、もはや絶体絶命のピンチ。
奮戦するも、ゲームオーバー。この後も何度か挑戦するも、初回に到達したラインを越えられずに、やむなくプレイ終了。真夜中3時を回ってきたので、そろそろまとめに入りたい。
プレイ後記
キングスナイトをプレイした後に攻略サイトを覗いてみて驚いた。というのも、冒頭で述べた通りある条件がそろっていないと永久にクリアできない仕様になっていたのだ。それが「勇者パーティー4人生き残った状態」で最終ステージに到達しなければ、クリアできないとのこと。全員がそろっていなければ必要なアイテムを入手できずに、ラスボスを撃破できないようだ。とほほ…
とはいえ、今回のプレイで感じたのは「もはやゲームのジャンルは関係ねぇ」ということだ笑
本作がシューティングだろうが、RPGだろうがハマれるゲームはやっぱ面白いのだ。その意味で、キングスナイトは方山イチ押しの作品である。ちょっと気力を取り戻したら、再びチャレンジしたい作品だと思った。まだラスボスのドラゴンにも対面してないし。もう一度相まみえることを願いつつMPが回復するまで、しばしのアデュー!
文責:方山敏彦(レゲー☆ライター)