第21回 羊毛フェルト作家・CISEAUX(シゾー)さんのキュートなジョークぬいぐるみ!?キーウィ×キウイ!

普段は羊毛フェルトで動物や食べものを作り出しているCISEAUX(シゾー)さんに、鳥のキーウィとキウイフルーツをかけ合わせた置き型ライターケースを制作していただきました。
「可愛い」だけではないあっと驚くひらめきに、あなたもときめきを隠せない!

羊毛キーウィのkawaiiケースができるまで

今回はいつものABS製デコ用ライターケースではなく、「DEVIN」というクールな金属製のライターが初登場!
DEVIN用の、羊毛フェルトぬいぐるみ風ケースができるまでの工程をご紹介します。

羊毛がキウイフルーツに!?

最初に取り出したのは指に刺さったら痛そうな針先がギザギザしているニードル。これを羊毛にザクザク刺すと羊毛の繊維が絡まり合って硬くなり、フェルト化するのだそう。面白い〜!!

白い羊毛を核として茶色い羊毛で外側が覆われると、青果店で見かけるキウイフルーツに見えてきました!

と思った矢先に裁ちばさみが登場し、真っ二つにならない程度にざっくりカットされてしまいました。蓋のようにパカッと開くようになったキウイフルーツ(果肉は白)に、黄緑色の羊毛を敷き詰めてますます本物のような見た目に。

※キウイの串刺し!?ではなくライターを入れる空間を作っているところ。

今までキウイフルーツだと思っていたものは…?

裁ちばさみを置いたシゾーさん、蓋を閉じたキウイをよそ目に黄色い羊毛でと●がりコーンのようなものを作り始めます。

キウイにとん●りコーンを乗せて付け根をサクサク刺していくとくちばしに!同じ色の羊毛で脚が取り付けられるとここでシゾーさんのこだわりが炸裂、脚に茶色い羊毛を足して太ももをふっくらボリュームアップ!

目のパーツを接着剤で貼り付け。ここまでくるとキウイはキーウィに!

キウイ(キーウィ?)の蓋が再び開かれると白い羊毛が詰められます。

ライターを実際に差し込み、ぴったりフィットするように形を念入りに調整したら、黒い羊毛をゴマのように小さく丸めた「」を埋め込んでいきます。

(シゾーさんは種が密集しているのは苦手なので、あえて実際のキウイフルーツよりも種の間隔を空けているのだとか。たしかに実物をまじまじ見ると…汗)

ついにゼス●リを思わせるマークがキーウィの背中に入り…

羊毛フェルトによる「しぞー」の刺繍が入ったキーウィ×キウイの斬新でKawaiiケースが完成♡(制作時間約4時間)

他にない、楽しくてワクワクするものを作りたい

──ものづくりをする上で、大切にしていることはありますか?

他の人がやっていなくて、見たら楽しくてワクワクしてもらえるようなものを作ることです。リアルなものづくりもすごいですが、自分にしかできないことをしたいので、自分らしく、いい感じにデフォルメすることも大事にしています。

また、対面販売が好きですが、コロナ禍によって「対面で会えるってすごいことだな」と実感しました。これからも、「見に行きたい」と思ってもらえるようなものを作っていきたいです。

──シゾーさんの作品は、どれも見ているだけでワクワクします!ブランドとしての「CISEAUX」を始めたきっかけも知りたいです。

大切にしていることにも繋がりますが、他にないものを自分で作りたいと思ったのがきっかけです。

両親が染織工房で服飾の仕事をしていたり、小さい頃から新聞紙で服を作ったりするのが好きで文化服装学院に進学しました。

卒業後に就職したアパレルから雑貨屋さんに転職した際、メーカーのカタログや扱っているポストカード、レターセットなどを見ているうちに自分だけのオリジナル作品を作りたいという思いが強くなり、2008年に雑貨屋さんを辞めてCISEAUXを始めました。

──今は2023年なので、もう活動を始めてから15年ほどになるんですね!長く続けていらっしゃってすごいです。最初から羊毛フェルトの作品を作っていたんですか?

しばらくは布でポーチなどを作り、手作り市に出ていました。今のようなキャラクターも特になかったですし、「ハンドメイドの手作り作品」という感じのものを売っていました。

初めて羊毛フェルトの作品を作ったのは、2009年に世田谷アートフリマに出たときです。

──そうなのですね。どうして羊毛フェルトの作品を作り始めたのでしょうか?

↑こちらが羊毛フェルトのもととなる羊毛

 

材料の仕入れに行った時に、一緒にいた夫も出展に興味があり、羊毛フェルトで羊を作るキットを買いました。

それから夫は羊毛フェルトにハマり、私が出展しているブースに自分で作ったものを並べたんです。羊毛フェルトでできている大根や人参、お寿司など5個くらいありましたが、全部売れて。夫が作ったものがお迎えされる様子を一緒に見て、感動しました。

夫が羊毛フェルトの作品を作っている様子も楽しそうだったので、作り方を教えてもらったのがきっかけです。2人で羊毛フェルトの作品を作る時間も、とても楽しいです。夫が始めていなければ、羊毛フェルトの作品は作っていなかったかもしれません。

旦那さんが作った羊毛フェルトの作品。確かにこれは売れそう!

 

──不思議なご縁ですね!CISEAUXさんといえば、羊毛フェルトで作ったキーウィの作品が代表的だと思います。キーウィを作ることにしたきっかけも教えてください!

CISEAUXで初めて作ったキーウィだそうです。今作っていらっしゃる作品よりもリアル!

 

高校生のときに、母の仕事の関係でニュージーランドに行きました。その帰りに、お土産としてキウイバードのぬいぐるみを買ったんです。可愛いなと思って。それで実物は見ていないものの、キウイバードの存在を知りました。

キーウィはニュージーランドの国鳥で、鳴き声が「キーウィ」に聞こえるので、マオリ族がそのように呼んでいたらしくて。「羽が退化して飛べなくなり、足が進化した」といったエピソードも好きです。

知れば知るほどキーウィが好きになり、CISEAUXでキーウィを羊毛で作りたいと思ったのがきっかけです。ちょうど、色や質感が似ている羊毛があったのも運命ですかね(笑)。

作品イメージと、制作してみた感想

──完成したライターケースのイメージを教えてください!

「ライターを収納できるキウイバード」です。キーウィのぬいぐるみは1年間に100個は作っているので、いつも作っているキーウィとライターをかけ合わせたような、収納できるものにしました。

ちなみにこちらが、事前に描いていただいたラフ画。羊毛フェルトでイラストの通りに忠実に再現されていて、さすがとしか言いようがありません!

 

──こだわったポイントも教えていただけますか?

パッと見キウイバードで、開けるとキウイフルーツなところです。普段作っているキーウィたちと一緒に見えますが、この子は実はライターケースなのもポイントです。

キーウィは羽根が退化して足が進化したので、太ももは意識して太めにしていて、足は自分の好みで内向きにしています。別売りのカメラや帽子などのパーツを付けてあげても可愛いです。

──作ってみた感想や、大変だったところはありますか?

いつも作っているキーウィをライターケースとして作れて、とても嬉しかったです!

内側がスカスカせずに、ライターがしっかりフィットするように作るのが意外に大変でした。キウイフルーツの種の周りにある白い部分を羊毛で表現して、きっちり詰めて補強しました。

ライターを入れるために、ぬいぐるみが燃えないように気を遣ったのは初めてのことで、その点も難しかったです。

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【CISEAUX(シゾー)さんからの一言コメント】

キウイバードや、キウイフルーツが好きな方が使ってくださったら嬉しいです。

散歩や喫煙所に連れて行ってほしいです。どこでもお供します。

※ライターの火がケースに燃え移らないよう防炎加工を施しておりますが、ご使用の際はケースから取り出して使用していただくことを推奨いたします。

応募方法は、ケムールのTwitterアカウント(@kemur_jp)をフォローしたあと、該当のツイートをRTするだけ!

期間は1週間なので、ご応募はお早めに!

↓該当ツイートはこちら。

CISEAUX(シゾー)さんのプロフィール

CISEAUX シゾー
羊毛フェルト作家

CISEAUXさんはオーダーで、おうちの子(ペット)などの似顔絵ブローチや置物も羊毛で再現できるそうです。ご興味がある方は、ぜひCISEAUXさんにご連絡を♪

CISEAUXさんが参加する、対面販売や展示はこちら!↓

2023年1月16日(月)~23日(月)
「HOW HOUSE ピックアップクリエイターズ」池袋駅南改札外
2023年2月4日(土)~5日(日)
「ことり万博」 掛川花鳥園
2023年3月
「レインボープレイス」日暮里駅
2023年4月
「HOW HOUSE ピックアップクリエイターズ」日暮里駅
2024年春
キーウィをメインテーマとした個展を予定

■ライター紹介


多崎 ろぜTwitter

フリーランスのWebライター。美術系の大学に通っていたため、ものづくりをしている人の作業を見たり、話を聞いたりするのが好きです。学芸員資格保持。

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