第22回 ネイルチップ&アクセサリー作家・物語工房(mono)さんの手が新しい物語を紡ぎ出す!

ストーリー性のあるネイルチップやアクセサリーを制作している物語工房(通称・mono)さんに、夜を行く黄金鳥のライターケースを制作していただきました。

幻想的な世界誕生の瞬間を見逃すな!

黄金鳥が導くkawaiiケースができるまで

ライター「クレーターネオ」にぴったりサイズのABS製デコ用ライターケースが、海と空の交わるファンタジックケースになるまでの工程をご紹介!

爆速塗りとケースいっぱいの空

手際よくベースコートを塗り硬化させると、迷いなくカラージェルを取り出すmonoさん。
宇宙のような藍色とラメが器の中でキラリと光ります。

(このラメ入りジェルはmonoさんにとって廃盤になったら困る色で、透け感や主張しすぎないラメがお気に入りなのだとか…❤︎)

ケースの上から下へと色の層を作っていくと吸い込まれそうな奥行きが!
使用しているジェルは透け感の強いもので、層が増えるほどに深みを増すのだそうです。(なんだか油絵を思い起こさせますね)

表・裏・側面と1面ずつ色を塗りわけながら、面の境目をなじませて一枚の絵のように仕上げていきます。

先ほどの藍色とは打って変わって、ゴールドラメが輝く夕焼けのようなオレンジやメタリックなテラコッタ(レンガ色)によって新たな表情が作られます。

白いジェルで雲を描いた後は宵闇の紺色や火の粉のようなオレンジでアクセントをプラス!

最後の面ではピンクとブルーで朝焼けを表現し、オーロララメで仕上げ♪

光を反射する魚や鳥が海と空を彩る

全面に空を描き終えたmonoさんは細筆を自在に操り、あっという間に魚と鳥を生み出していきます。
パールやゴールドに煌めくいきものたちは本当に海を泳ぎ、空を飛んでいるかのようで、どこかへ導かれる雰囲気を感じます。

ラストに大粒ゴールドのラメで華やかさを演出し、塗り残しなくケース全体をレジンで覆うと…

キラキラとラメが輝く、魚と鳥が共存する海空のケースが完成♡(制作時間はわずか2時間弱!)

作品は、身につけた人の生活が豊かになる「心のお守り」

──どんなネイルを得意としているのでしょうか?

美術的な視点から考えたネイルが得意です。ずっと絵を描いてきたので、ネイルチップをキャンバスに抽象画を描いているような感覚です。

嫌いな色がないほどに色全般が好きで、配色次第でどんな色でも美しくなることをネイルで表現しています。

服に合わせやすいように肌馴染みしやすい色を選ぶのも得意なので、普段使いできるよう明るい色にあえてグレーのクリアジェルを重ねてトーンダウンするといった工夫もしています。

──絵をネイルで表現することにしたきっかけは?

もともと高校時代に油絵が描きたくて美術部に入りましたが、50号の油絵を描いた結果、ノートの隅くらいの小さな世界にいろんなものを描く方が得意で好きだと気付きました。

中高生の頃にレジンが流行った際はLEDライトが高くて買えなかったのですが、大学生になって改めて探すと、LEDライトが当時よりも安くなっていました。

そのときに「ジェルネイルはレジンと同じ合成樹脂だったな。レジンを何度も重ねるのは、油絵を描くのに似ていて楽しそう。作ってみたい」と思ったのがきっかけです。

ネイルジェルは透け感とラメが種類によって違うのと、ならではの綺麗さがあります。ラメは油絵にはほとんどない要素だからこそ、自然に組み込めるのが面白いです。

──物作りをする上で、大切にしていることはありますか?

技術面では耐久度を考えて制作しています。長く愛用してもらうため、はがれることがないように気をつけています。
また新しい表現の探求として、今までの作品とは色合いやデザインが異なるものを作るように心がけています。

気持ちとしては、優しい作品を作りたいと思っています。お気に入りの服を着ると胸を張って歩けるのと同じで、「今日はネイルチップをつけているから私は強いのよ!」と思ってもらいたくて。嫌なことがあっても、作品が心のお守りになったらいいなと。

ネイルチップは形として残るので、自分の作品を身につけた人の生活がどう豊かになるのかについても意識しています。

例えばファンの方から「ネイルチップに合わせて服もおしゃれにしてみました」というお声をいただいた時は、生活に新しい変化を起こせるってすごいなと感じたり、成人式やブライダルなどの「人生の節目」でオーダーしてくださる方にはプレッシャーがありながらも、作品を身につけたお写真を見ると「いい仕事をしたな」と幸せに浸ったり。

──ご自身が作ったネイルチップが、誰かの人生を彩ってくれたら嬉しいですよね!お話をお伺いして、とてもファン想いだなと感じました。どのような方が多いのでしょうか?

女性が圧倒的に多いですが男性もいらっしゃるのと、年齢層は大学生〜40代でリピーターさんが多いです。

自分では作品を「我が子」と呼ぶのですが、ファンの方が「この子と一緒にお出かけしてきた」と報告してくださったり、作品名にちゃん付けで呼んでくださったりとても温かで…「我が子がみんなに愛でられている!」「人の役に立てている!」と嬉しくなって小躍りします(笑)。喜んでくれる誰かがいるのは大事なことです。

作家として作品が愛されることは譲れないポイントで、お客さまにも「大事な子だよ」というのが伝わるようにお手紙を書いています。

作品イメージと、制作してみた感想

──完成したライターケースのイメージを教えてください!

タイトルは「夜を行く黄金鳥」です。自分が作った作品たちを全面に集約しました。ライターは火を灯すものなので、夜を行く人の灯りになるようにという想いを込めました。

黄金鳥のシリーズ制作のきっかけは、もともと空が好きだったのと空モチーフの作品を作りたかったから。そこに鳥も飛んでほしいと思って入れたことが始まりです。

こちらが、monoさんが制作した「黄金鳥」シリーズのネイルチップやアクセサリー。作品の美しさが、今回のケースにギュッと詰め込まれていますね!

──作ってみた感想は?

ネイルチップの大きさに慣れていて、ケースの面積は広く感じましたが、普段通りかつイメージ通りに作れました。

ケースは表・裏・側面の4面あるので色が混ざるところを工夫するなど、ネイルチップではできない表現や色遊びができたのも新鮮で楽しかったです。4面の空が移り変わるようなデザインにしようと決めて、試行錯誤しました。

なかには「ネイルはしないけれど作品の色が好き」と言ってくださる方もいるので、スマホケースやピルケースにネイルジェルで絵を描くのも面白そうだなと思いました。

──こだわったポイントも教えていただけますか?

側面は色をどうなじませるかを考えながら、はみ出す部分をぼかして調整しました。

色彩や構成が単調にならないように、質感のバランスにもこだわっています。面ごとに雲の場所を変えたり、ラメを使ったり使わなかったり。魚と鳥のバランスもちょうどよく、色味の調整もうまくいきました。

ゴールドやオーロラの大きいラメ、ベースの細かいラメなども使いわけました。ケースをゆらゆら動かしたときや、ぐるぐる回したときにも綺麗で楽しめるようになっています。

夜を行く黄金鳥のライターケースを抽選で1名さまにプレゼント!

色彩のハーモニーが心地よいkawaiiライターケースを、抽選で1名さまにプレゼント!

【monoさんからの一言コメント】

夜のほっとする時間を過ごすために、明かりを灯すのを楽しんでくださる方に使っていただきたいです。

キャンドルやオイルランプに火を灯して、キャンドルと一緒にケースも眺めていただけたら嬉しいです。

応募方法は、ケムールのTwitterアカウント(@kemur_tw)をフォローしたあと、該当のツイートをRTするだけ!

期間は1週間なので、ご応募はお早めに!

↓該当ツイートはこちら。

物語工房(mono)さんのプロフィール

物語工房 (Monogatari Koubou) mono
ネイルチップ・アクセサリー作家

monoさんは初個展を控えており、ネイルチップやアクセサリーを展示&販売するそうです。気になる方はぜひ行ってみてくださいね!

ネイルチップやアクセサリーと刺繍を組み合わせた作品集も出すとのことなので、詳しくはmonoさんのSNSをチェックしてみてください♪

monoさんの初個展はこちら!↓

「物語工房mono 初個展」

開催日 – 2023年3月18日(土)~3月22日(水) 12:00~18:00(最終日は16:00まで)
会場 – gallery cadocco
展示会情報https://cadocco.jimdo.com

■ライター紹介


多崎 ろぜTwitter

フリーランスのWebライター。美術系の大学に通っていたため、ものづくりをしている人の作業を見たり、話を聞いたりするのが好きです。学芸員資格保持。

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