日本ではVAPEでの死亡例はない
先で述べましたが、VAPEの死亡事故は2018年5月アメリカフロリダ州セントピーターズバーグで起きました。死亡原因は、粗悪な電子タバコの誤った使用によるものです。
結論から言うと、日本ではVAPEの使用で消費者が死亡した事故は一例もありません。さらに言うと、死亡事例の原因はVAPEの誤った使用のため、規定の範囲内で死亡リスクは限りなく低いと言えるでしょう。
また、日本で正規に出回っているVAPEは、厳しい行政の監査機関で認められた商品です。そのため、正規品を使用している限り、VAPEが原因で死亡事故が日本で起きるとは考えにくいです。
とはいえ、現在では海外ECサイトを利用して、国内基準を下回る粗悪品が簡単に輸入できてしまうため、甘い言葉にくらんで粗悪品に手を出さないよう気をつけてください。
VAPEの死亡例
VAPEの過去に起きた死亡事故は、何が原因だったのでしょうか。下記内容は、CNNニュースの報道による一例です。
(CNN) 米フロリダ州セントピーターズバーグで、38歳の男性が電子タバコの爆発によって死亡する事故があり、当局が状況を調べている。
検視報告書によると、男性の自宅で今月、火災報知器が鳴ったため、救急隊などが駆けつけたところ、男性が死亡しているのが見つかった。男性は上唇周辺に傷を負い、身体にはやけどの跡があった。当局は事故死と断定している。
引用元:CNNのHP内『電子タバコが爆発する事故で米フロリダ州の男性が死亡した』
そして、アメリカ消防局の報道によりますと、VAPEによる出火・火災の報告例でもっとも多かった原因は、VAPEに内蔵されているバッテリーの爆発によるものでした。
VAPEの仕組みは、内蔵されたコイルがウィックと呼ばれる綿を加熱し、染み込ませたリキッドを熱して蒸気に変えるというものです。 そして、VAPEにはMODと呼ばれる電圧や温度をコントロールするバッテリーユニットが備わっているのですが、このMODが粗悪なものだと過充電が原因で爆発する恐れがあります。
そのため、アメリカ当局ではVAPEの持ち運びや、取り扱い方法について十分に注意するよう呼びかけています。
VAPEの死亡は爆発事故によるもの
VAPEの死亡事故の原因は、さまざま考えられます。しかしもっとも多い例は、内蔵バッテリーの爆発によるもので、事実上の死因は吹き飛んだ破片による頭部の外傷だったようです。
また、VAPEの種類によっては大容量のバッテリーを使用していることもあり、爆発となると威力も大きく死に至ります。
その他、2017年アメリカ消防局の発表では、2009〜2016年にかけてマスコミが報じた電子タバコの出火や爆発は195件もありました。この件数は、アメリカでも決して少ない数字とは言えないでしょう。
VAPEの爆発事故を防ぐためには?
VAPEの死亡事故は内蔵バッテリーの爆発によるものと説明しましたが、このような悲劇を避けることはできないのでしょうか。また、事故を招かないような予防策はないのでしょうか。
以下の内容は、具体的な爆発事故の予防策です。VAPEの安心安全な使用方法として、参考にしてみてください。
- 正規の充電器を使用する
- 過充電にならないように注意する
- 液漏れに注意する
- 適度に間隔をあけて使用する
正規の充電器を使用する
VAPEの内蔵バッテリーは、規格のあったものを必ず使うようにしましょう。例えば、元々100Wしか受けられないバッテリーに200Wの電気を流すとどうなるでしょうか。 バッテリーは、電力を受けきれず発熱や爆発を引き起こす可能性があります。安易に非正規品の充電器を使用することはやめておきましょう。過充電にならないように注意する
VAPEの内蔵バッテリーは、大変デリケートなものです。充電器を繋いだままだと電池の劣化にも繋がるため、過充電にならないよう気をつけてください。 充電が終わったら、速やかにコンセントを抜くよう心がけましょう。液漏れに注意する
VAPEは基本的にリキッドをウィックという綿に染み込ませ使用します。そのため、液漏れや液だれに気をつけてください。 特に、バッテリーの接合部分やコンセント部分は、通電するため危険です。万が一液だれした場合、速やかにふきとるなど対処しましょう。適度に間隔をあけて使用する
VAPEの使用は、適度に間隔をあけるように心がけましょう。使用頻度が高ければ、内蔵バッテリーの劣化も早まります。 さらに、バッテリーに必要以上に負荷がかかる可能性も考えられるため危険です。VAPEによる健康被害はある?
ここまでの説明で、VAPEは死亡事故に繋がった例もあり危険だと伝えましたが、事故の大半は、粗悪なバッテリーや危険な使用方法などが原因です。国内市場で出回っている正規品については、まず考えられない事例だと心に留めておいてください。
VAPEとタバコですと、VAPEの方が体に対する負担が少ないと言えます。タバコとVAPEの健康被害について具体的に解説していきます。気になる方は最後までお読みください。
- タバコが有害だと言われている理由
- VAPEはノンニコチンノンタール
- 安全性は高いが明確な危険性はわかっていない
タバコが有害だと言われている理由
喫煙すると死亡率が4.5倍あがると言われています。日常生活で習慣的に吸ってしまうタバコですが、健康に及ぼす影響値は高いと言えます。
そして、タバコが有害だと言われる所以は、以下の物質です。
- ニコチン
- タール
- 一酸化炭素やその他の物質
ニコチン
ニコチンは、タバコの有害物質の一つです。中枢神経系に作用し、少量では興奮効果があり、大量になると鎮静作用があると言われています。 しかし、ニコチンは発がん性があり依存性が高いため、健康に及ぼす影響値も高いと言えるでしょう。タール
タールはいわゆる「ヤニ」のことで、タバコのフィルター周りに茶色く付く変色した物質のことです。 こちらもニコチンと同じく発がん性があり、ベンツピレンアミンなど数十種類の発がん物質が含まれています。一酸化炭素やその他の物質
一酸化炭素は、血液の酸素運動を阻害する効果があり、酸素欠乏を引き起こします。 血中酸素が低いとめまい・衰弱・嘔吐を引き起こす可能性があり、重症の場合は生命を脅かす 可能性があります。VAPEはノンニコチンノンタール
次は、VAPEが及ぼす健康被害について見ていきましょう。
国内で販売されているVAPEをはじめ、電子タバコのリキッドの主成分は、プロピレングリコール(PG)や植物性グリセリンなどのグリコール類です。これらは、日常生活で摂取している食品となんら変わりません。
VAPEは、ニコチン・タールを含まないため、副流煙や受動喫煙など周囲の人も含めて健康被害は一切なく、タバコと違い健康被害が低いとして評価できます。
安全性は高いが明確な危険性はわかっていない?
ニコチン・タールを含んでいないVAPEは、安全性が高いと言えます。ですが、実際のところ研究の途中段階でもあり、詳しく解明されていない部分があります。
今現在、VAPEは健康に及ぼす影響値が低いことはわかっていますが、まだ危険性は不明確であることを理解し、個人責任で使用する必要があるでしょう。
粗悪な電子タバコは危険?
CDC(アメリカ疾病予防管理センター)は、VAPEの健康被害が人体に及ぼす影響は、THC(テトラヒドロカンナビノール)によるものと断言しています。
では、THCと成分内容の詳細は、どのようなことでしょうか。以下のとおりです。知識を深めて、今後のVAPE選びの参考にしてください。
- 電子タバコ吸引による疾患の原因はTHC
- THCとは
- 入手元には注意