【第15回】It’s a small Kawaii world~ジビエレザー作家・MAKAMI 久津さん編~

前回は作家のらこさんに、メルヘンチックなライターケースを作っていただきました♪

面白&可愛いライターケースをデコるか作っていただく、この企画。

毎回、作る人や素材によって、まったく違うものができあがるのが魅力です♡

今回デコってくださるのは、ジビエレザー作家の久津さん!

ジビエレザーブランド「MAKAMI」代表・ジビエレザー作家
久津 真実 Manami Hisatsu

1983年、新潟県長岡市生まれ、東京都在住。

情報系の大学を卒業後、一般企業の社内システム部に就職。
会社員のかたわら、趣味で靴作りを学ぶ

退職後、浅草の靴職人に師事しつつ、婦人靴メーカーの営業企画に。

その後、靴職人として独立。
革の見本市でジビエレザーに出会い、その荒々しさや野生の傷に魅了される。

現在はジビエを専門として、シンプルに日常に取り入れられる革製品を制作するデザイナー。

久津さんはクマやイノシシ、シカなどの革である「ジビエレザー」を使ったアイテムを制作していらっしゃるそうです。どれも可愛くて欲しくなる〜♡

……ということは、今回はジビエレザーを使ったケースを作っていただけるのかな?すでにワクワクで胸が高鳴ります♪

史上初!ABS製ライターケースを使わずに制作!!

今回は、久津さんの工房で制作していただけることに!

普段は入れない場所で、いろんな珍しい工具があってテンションが上がります♡

しかも、いつもはライター「クレーターネオ」にぴったり合うサイズのABS製デコ用ライターケースを、ケムール編集部がご用意していますが……!

今回は初めてABS製ケースを使わずに、クレーターネオの寸法に合わせて久津さんが最初からケースを作ってくださるとのこと!!

今までにない展開に、心が躍ります!

スタート!ライターのサイズを測って型紙を作成

まずは型紙を作成!

ライターにテープを貼り、上からケースのラインを引きます。
テープをはがして台紙にぺたり!

これを原型に、縫いしろや革の厚みも考慮して書き足します(写真4枚目)

これは、革靴でパターンを起こす時のやり方なのだそう。30分弱で最初の型紙ができました!

紙を切ったら革でサンプルを作り、歪みや金具の位置、縫い幅などを確認。

全工程のなかでも型作りは重要なので、デザインのバランスや強度も加味しつつ、0.5mm間隔で寸法などの微修正をしながら調整します!

この試作に、3時間ほどかけてくださいました。

熊革を型紙の形に大胆カット!

なにやら熊革を引っ張る久津さん。革には伸びる方向と伸びない方向があり、縦に広がるとサイズが変わってしまうので、横に伸びるように向きを確認したそうです。

銀ペン」と呼ばれる消しゴムで消せるペンで、型紙に沿って熊革に線を引きます!そして…

革包丁」で、革を裁断!

角には、穴を開けるための工具「ポンチ」を刺して、金槌で打ち込みます。

穴を開けておくと包丁の切り込みが入らないので、革が裂けにくくなるのだとか。

向きを動かしながら革を切っていくと、ケースの形が完成!

銀ペンのインクが残ったところは、消しゴムでていねいに消します。印付けから裁断まで、わずか10分ほど。

MAKAMIブランドのロゴ刻印でアガる!

切った革のうえに真ちゅう製の箔を置き、「刻印機」でプレスして刻印を入れます!

熱を加えると箔がシールのようになり、剥がすとプレスした部分だけ箔が入るそうです。

革に刻印が…!ロゴが入ると、シンプルなのにとってもKawaii!!!♡

しかも久津さんが「金と銀、どっちがいいですか?」と、親切に2パターン見せてくださいました!

どちらも素敵過ぎて選べない〜!と悩みまくっていたら、なんと両方とも作っていただけるとのこと!!(神!!♡)

ちなみにMAKAMIのブランドのロゴは、シカやイノシシから農作物を保護する「大口真神(おおぐちのまかみ)」さまという、オオカミの神さまをモチーフにしているそうです。

ジビエレザーは害獣を駆除して得た資源なので、真神さまからいただいた自然の恵みということで、このロゴに決めたのだそう。

しっぽには樹木をかけあわせて、命の循環をイメージしているのだとか。

細部までこだわる職人技!

布に仕上剤を付けて、「コバ(革の断面)磨き」をします!裁断したままよりも磨いた方が、断面が引き締まってきれいに仕上がるそうです。

スリッカー」という溝がある木の工具で、革の厚みに合う溝を活用して磨きます!

断面が丸くなって整い、ツヤが出ました!

写真下の革が磨く前、写真上の革が磨いたあと。10分弱で磨き終わりました。

ボタン金具を取り付け!

穴が大きめのポンチを使い、金槌で打ち込みます!
金具を取り付ける部分に穴が開きました。

小さいサイズの「ボタンホック」を、「プレス機」でガチャン!金具ごとにプレス機の駒を付け替えて、またガチャン!

刻印がゴールドの革にはゴールドの金具、刻印がシルバーの革にはクロニッケルの金具が付きました!

この工程も、たった10分弱。それぞれ違う印象になってきて、完成が楽しみ〜♡

針穴の開け方がカッコイイ!

続いて針穴を開けるための特別な道具がでてきました!

定規のようにまっすぐな線を引くための工具「けがき」で、革にうっすらと縦線を引き、線に沿って「菱目打ち(ひしめうち)」を刺してから金槌でトントンと叩くと、菱形の穴が!

菱目打ちは等間隔に穴を開けるため、打った最後の穴に目を合わせて打ち込みます。

はじめは先端が4本の菱目打ちを使い、打刻終わりのみ、先端が2本のものに持ち替えて打ちます。

この工程も10分弱でした。さすが慣れていらっしゃって、早過ぎる……!!

あとは縫うだけ!というところで、久津さんについてもっと詳しくお伺いすることに!

久津さんについてもっと知りたい!

─物作りをする上で、大切にしていることはありますか?

ジビエレザーブランドとして伝えたいのが「害獣として駆除される動物たち」のことです。動物たちの命を無駄にせず、ジビエレザーを生活の一部として取り入れることで活かしたいです。

そのような想いがあるので、都市部などに住んでいて、害獣に直接関わりがない人の生活にも自然と取り入れられるアイテムを作っています。

余計なものを足さずに引き算思考で、シンプル・すっきり・コンパクトで、通常のファッションに馴染むようなデザインにしています。

ジビエなので野生の傷などもありますが、それらをとげとげしくならないように入れることも、デザインするうえで意識しています。

─どんな作品を得意としているのでしょうか?

最近は小物を作るのがうまくなりましたが、革製品は革靴作りから始めたので、革靴を作るのが得意です。

小物やカバン、靴などは、どれも使う道具などが似ているようで違いますし、重要視される技術も違います。

もともとが靴職人で、自分だけで小物職人ほどにクオリティが高いものを作るのは難しいので、小物は職人さんにお願いしている工程もあります。

─どういったお客さんが多いですか?

男女比はほぼ半々で、やや男性が多いです。年代で言うと女性は30〜40代男性は40〜50代が多いですね。

「鉄道関係者で、電車とシカとの接触があった」「ヴィーガンで革製品もNG だったけれど、コンセプトを聞いていいなと思った」など、ブランドのコンセプトに共感してくれる方が多いです。

動物が好きで、害獣の命と現実的に向き合ってくださる方も多くいらっしゃいます。

─この企画について、どう思いましたか?

最初はライターケースではなく、タバコのケースなのかと思っていました。具体的にお伺いして、どうしたらプラスチックと革を合わせられるだろう、と悩みましたが、革のみならできるかな、と。

デコレーションという意味でのものづくりをしていなかったので、「革でインパクトあるものを作れるだろうか」「革で、立体で小さなものを作れるだろうか」とも思いました。

実用性や使い勝手も意識して、「構造的にミシンで作れるか」「ケースを握ったときに不快感がないか」なども考えて。ミシンだとわずかに端が出るのが気になりそうだったので、手縫いにしました。

─革のアイテムを作り始めたきっかけは?

革製品を作り始めたのは社会人2年目の頃で、ものづくりの習いごとをしようと思いつきました。

以前、新聞で「都会では今、靴作りが流行っている」という記事を見かけて、「東京にはそんな習いごとがあるのか」と思ったのを上京したときに覚えていたんです。

ものづくりはもともと好きだったので、製造工程がまったくわからない靴作りをしてみたいな、と。1、2足作ってみて、飽きたらほかのことをすればいいやと思いました。

でも作っても作っても満足のいく1足ができず、気づいたら7年ほど教室に通っていました。

革に対する印象が変わったのは、靴メーカーの営業企画として、百貨店で靴の検品をしていたときです。

ほんの1mmの革傷でもあると、B級品としてはじかなければいけない。

靴も動物の革でできているので、1回履いただけでもすぐ傷つきますし、それだけで廃棄するのはもったいなくて。

そのように考えてモヤモヤしていた気持ちが、自然らしい革であるジビエレザーにマッチしました。

ジビエレザーや害獣についてよく知らずに生活してきたからこそ、もっと知る必要があるとも思って。

気づいたら熊革のツヤの出方をお客さまにご紹介するくらい、詳しくなっていました。笑

─ジビエレザーのアイテムを作り始めたきっかけも教えてください!

(こちらがジビエレザー。本当に動物の皮革なんだな、と改めて思えて衝撃的ですね。

もともとは牛革で靴を作っていましたが、自分でブランドを作るにあたり、東京の事業支援で相談しました。そのときに「野生の革を使うことは考えないの?」と言われて。

そのときはよく知らず、「そういう革があるんだ」と情報の1つとして考えていました。

その後、台東区のレザーフェアを見に行ったときにジビエレザーが展示されていて、実際の革を見てかっこいいと思いました。

こんなに面白い革なんだ!」「野生の傷ってこんな感じなんだ」「活用する意味もあるし、何か作ってみよう」と。

ジビエレザーは仕入れた段階で傷があるので、「この傷はどんなシチュエーションでできたのだろう」「生前の様子はどんな感じだったんだろう」と想像するようになりました。

今ではどのようにできた傷なのか、大体わかります。

ジビエレザー、奥が深くてハマりそう!!

久津さんの探究心や想像力、行動力に圧倒されたところで、ケース制作はラストスパートへ!

開けた穴に合わせて、糸でクロス縫い!

革に糸を載せて色合わせ!色が決まったら糸の両端に針を通し「クロス縫い」をしていきます!

糸はロウ引き加工されているため丈夫でゆるみにくく、よほど力を入れないと自然とバラバラになることはないのがメリットとのこと。

ライターを入れてみて、革の断面同士が内側に入って整うように合わせつつ、糸をキツく締め過ぎないように調整しながら縫います!

糸を結んで、しっかり留めると……!

最後まで縫い終えたら、糸を二重に玉結び。「千枚通し(せんまいどおし)」で、表面に付いたロウをわずかに削ります。

ロウを溶かして固めれば糸がほどけにくくなるため、ライターの火で結び目をあぶると……!?

シンプルでかっこKawaiiライターケース、2個完成!!!

どちらともシンプルなのにとってもおしゃれでかっこKawaii〜〜〜!!!♡
ロゴもデザインも素敵過ぎる!!!

刻印がゴールドのケースは黒い革と赤い糸がロックな印象だし、刻印がシルバーのケースは水色の糸と合わさってクール♡

軽くて手触りがいいし、使い込むほどに愛着が湧きそうだから、このケースを毎日肌身離さず持ち歩きたい!!そして野生の傷も、いつかともに過ごしてできた傷までも愛せる自信がある!!!

細部まで計算され尽しているうえに、プロの技術と組み合わさったからこそできた逸品です!!!

久津さん、素敵なライターケースをありがとうございます♡

ケースのイメージと、デコった感想は?

最後に久津さんに、ライターケースをデコった感想を聞いてみました♪

─完成したライターケースのイメージを教えてください!

手の中で育つライターケース」です。

ケースは握るものですし、ジビエレザーのなかでも熊革は特に握って使うほどにツヤが出てくるので、変化していくのが面白いだろうと思って選びました。最初はハリがあってマットですが、手で握るほどにエナメルのようなツヤが出てきます。

毎日手で握っていると1か月くらいでツヤが出て、半年もすればツヤツヤになりますよ!

ちなみにこちらが、熊革を使ったキーケース。右が新品、左が使い込んだもので、左の方が明らかにツヤツヤしていますね!!

作っていただいたケースも、使い込んでツヤが出るほどに愛おしく感じそうです♡

─作ってみてどうでしたか?大変だったところはありますか?

自分ではライターケースを作るという発想がなかったので、面白かったです。

ケースが小さく、寸法測定が難しかったです。小さいアイテムだからこそ、かなり繊細に設計しないとズレが大きくなってしまうので。

素材選びも悩みました。最初に試作してみた鹿革の方が伸びやすかったのですが、そうなると革の伸び具合の影響が出やすく、サイズが変わってしまう可能性がありました。

金具を付ける位置などもそうですが、わずか1mmほどの調整が難しかったです。

─こだわりポイントを教えてください!

ケースの底の部分です。底を全部縫うと立体感を出しにくくて摩擦が発生するので、ライターを出し入れしづらいだろうと思いました。

「ここをボタンにすれば作るのが楽になりつつ、つまんで引っ張れば出し入れしやすくなるのでは」と閃き、デザインで機能性の改善ができてよかったです。

─今回の出来は何%くらいですか?

100%です!

─デコったライターケースは、誰に使っていただきたいですか?

生活のなかにジビエレザーのアイテムがあることで、目にした時にふと野生動物と人間との関係を思い出すきっかけになったらいいな、という想いがあります。

そのため、なるべくライターを目にして、使っていただける方にお譲りしたいです。

デコったライターケースを抽選で2名さまにプレゼント♪

ナチュラル&シンプルでKawaiiライターケースを、抽選で2名さまにプレゼント!

さらに!なんと久津さんがこの記事の公開に合わせて、今回作っていただいたものと同じ形のライターケースを作り、Twitterでプレゼント企画を行ってくださるそうです!!

どちらとも、この機会にぜひ応募してくださいね♡

プレゼント応募方法

ケムールのTwitterアカウント(@kemur_jp)をフォローしたあと、該当のツイートをRTするだけ!

期間は1週間なので、ご応募はお早めに!

↓該当ツイートはこちら!

久津さんの活動が気になる方は、ショップ・イベント・SNSもチェック!

久津さんの活動や、作っているアイテムに興味がある方は、ぜひショップイベントSNSもチェックしてみてくださいね♪

直近のイベントはこちら!↓

いきもにあ2022
https://www.equimonia.net/

開催日 – 2022年10月29日(土)・30日(日)
会場 – 京都市勧業館「みやこめっせ」1F 第2展示場(〒606-8343 京都府京都市左京区岡崎成勝寺町9−1)
入場料 – 1,100円(前売り券のみ・時間入れ替え制)
※変更になる場合があります。

デザインフェスタVol.56
https://designfesta.com/

開催日 – 2022年11月19日(土)・20日(日) 11:00~19:00
会場 – 東京ビッグサイト(東京都江東区有明3-11-1
入場料 –
前売り1日券 – 800円
当日券 – 1,000円
前売り両日券 – 1,500円

久津さんのサイトやSNSは以下のリンクから♪

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という“熱意”ある方はぜひ、下記までご連絡ください!

【クレーターネオケースアート企画部】
電話番号:03-5577-5153
メールアドレス:info@b-rock.jp

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