HR ”ToriM”始動!
10月24日、超ビックな情報が解禁された。
鳥居みゆき×pays des féesデザイナー・朝藤りむによるコラボレーションブランド「ToriM(トリム)」が始動した。
■BRAND DATA
No.17:ToriM(トリム)
ABOUT
鳥居みゆき+ pays des fées(ペイデフェ)デザイナー朝藤りむによる新ブランド。ブランド名は”2 人の名前のアナグラム”と”切り取る”のダブルミーン。2 人の自由な発想を気ままに服にします。
1st Collection「Trash」
ゴミとフリル、ブルーシートと肉のようなピンク。
相反する美しさから逆説で解明されていく可愛いという概念を表現しました。
予約受注会・オンライン予約受付中!
※詳細は記事末尾にて
そこで今回は、ToriMの1st COLLECTIONを記念した特別篇。
鳥居みゆき×朝藤りむ(pays des fées)の特別対談をお送りしたい。
運命的な出会いを果たした2人のクリエイター。
その化学反応をぜひお見逃しなく。
■SHOP DATA
No.7:pays des fées
ABOUT
2014年スタート。
”奇妙かわいい”ということを主軸とし、シーズン毎にディープなテーマを表現し続けている。
ADDRESS:164-0001 東京都中野区中野5-52-15中野ブロードウェイ4階464-1
OPEN 12:00 / CLOSE 17:00
営業日 金・土・日( 年末年始 お盆 不定休あり)
Instagram:@paysdesfees_nakano_broadway
HP:https://pays-des-fees.com/
デザイナー:朝藤りむ
2005年より布を使ったインスタレーションを始める。
2010年アートギャラリー兼セレクトショップ[ペイ・デ・フェ]を中野ブロードウェイにオープン。
2014年より[pays des fées]をブランドとして本格的に開始。
1限目 ToriM誕生は、強引な友達づくりから…?
編 もう色んなところで答えてるとは思うんですが、2人の馴れ初めを改めて教えてください。
鳥居みゆき(以下「鳥居」) 『心聴心聞』っていうアートブックに参加したんですけど、そのときにヘアメイクさんが「前の日にpays des féesの東コレの仕事してきたんだ~知ってる?」って動画を見せてくれて。
もちろん知ってるし、ブランドの初期から好きだっていう話をしたら、待機中にいきなりテレビ電話を繋いできたんです。私そんないきなりなの苦手なのに(笑)
朝藤りむ(以下「りむ」) 東コレ翌日なんてね、東コレデザイナーは瀕死状態なわけですよ。すっぴんでぼろぼろの状態で寝てたら突然テレビ電話がきて、出てみたらフル装備でふりふりの衣装を着たみゆきちゃんが画面の向こうにいて(笑)
鳥居 ロケバスでね。「あ……あ……ど、どうもー!!」みたいなよく分かんない感じで(笑)
りむ そうね(笑)
鳥居 いつも好きです~とか言ってね(笑)
その場はまた今度会えたらいいですねみたいなこと言って終わったんですけど、そうしたらそのヘアメイクさんがお互いのLINEを勝手に教えてた。
りむ たぶん私の友達が少ないのをほんのり心配してくれてて、気が合いそうな人を繋げてくれたんだよね。
鳥居 私が友達いないのも気にしてくれてた。
こんな強引な出会いかたはしたくなかったけど。
りむ お互いに強引にされないと出会わないから(笑)
鳥居 だから逆に良かったのかもしれない。
りむさんも強引な流れに乗っかってくれて、私も本当は「忙しいんで無理です」って言っちゃうタイプなんですけど、そのときはなぜか強引さに巻き込まれてみようと思いました。
編 実はヘアメイクさんがToriM誕生の立役者なんですね。
鳥居 そうなんですよ。それからとんとん拍子に「なにやりたい?」「何が好き?」ってなってね。
りむ テレビ電話が今年の3月20日だったから、あっという間だったね。
編 かなり強引な感じで、運命的な出会いを果たすわけですが…最初はどんな感じでどんな話をしたんでしょう?
鳥居 まずはお互いを知ろうみたいな感じで、好きなものについて喫茶店でコーヒー飲みながら色々話しました。最初はやっぱりすごく緊張したんですけど、5分くらいで緊張はとけました(笑)
編 打ち解けるの早いな(笑)
鳥居 りむさんが全然クリアじゃない変なクリアファイルを持ってたんですよ。私もそういうの好きって言ってからは普通に話せるようになりました。
りむ そうだっけ?(笑)
鳥居 持ってたじゃん。過疎化した村の風景みたいなやつ。
りむ あ、思い出した。神戸のほうの不思議なアーティストの家が火事に遭って燃えたあとの写真をクリアファイルにしたやつだ。
鳥居 それで意気投合しました。「なにこの村~」「実は火事で焼けたあとなんだよ~」って。
編 りむさんから見て、鳥居さんはどんな人でした?
りむ そうね~。10代のころからテレビで見ていて、文化的背景が自分と近いなとは思っていました。芸人としてのネタも、きっとこういう文化的背景をこうやって解釈してやってるんだなというか、私にはすごく知的に構成されたものに見えていました。
なので、テレビでは”ぶっ飛んでる人”というような演出がされていたけれど、カルチャーを現代的に解釈した知的なパフォーマンスをやっている人だなと思っていました。
編 そうなると、お笑い芸人っていうよりもオリジナルなスタイルを持ったパフォーマーが芸人の枠でテレビに出てるみたいな印象だったんですね。
りむ サブカル文化人がお笑いっていう枠に挑んでるっていうふうに私には見えました。
編 実際に会ってみて?
りむ テレビで見ていたときそのまま、やっぱりそうだなって思いましたね。
2限目 ToriMの根源を深ぼる!!
編 鳥居さんはご両親も服飾関係者で(※8月号/B系編参照)、かつ昔から自分が着る服をデザインしていたので、アパレル界的にはある種の必然でデザイナーデビューという感じもあると思いますが、以前、こういう感じでアパレルブランドとコラボしたことはありますか?
鳥居 1度ありますけど、今回のようにブランドやデザインに直接関わるという感じではなくて、鳥居さんっぽいデザインを作りますねっていうコラボでした。
今回はより深く私のやりたいことを聞いてくれて、それが洋服としてかたちになってます。
りむ 私からすると別に芸能人・有名人である必要はなくて、このセンスやカルチャーの混ぜ方で面白いものが作れるなと思ったんですよね。
だから極論を言えば作るのは服じゃなくてもよくて、お互いの美意識や文化的背景をすり合わせて1つのものにするっていう活動ができれば、インスタレーションでも交換日記でも良かったと思ってます。
鳥居 服なら次は「着る」んじゃなくって「剥がす」ってしたくない?
りむ ね、剥がしたい。
皮膚っぽい服とか、剥がれた状態のようなものは作ってきてるけど。
鳥居 足し算ばっかりじゃん。引き算の美学だよ。
りむ そうだよ。ミニマル~。
90年代のスカムカルチャーに影響を受けているので、すごく分かる。
ゴミのような作品、カルチャーなどを指し、90年代の鬼畜系・悪趣味系サブカルチャーのムーブメントとも隣接する。
ノイズミュージックで知られる秋田昌美が『スカム・カルチャー』(1994)を書いている。
りむ 90年代っていうと、ちょうど中学生のときでBURSTっていう雑誌が流行ってて、釣崎さんの死体写真とか、スカムカルチャーがほんっと大好きで。
前にやった即身仏のコレクションはそういう影響が如実に出てると思ってます。
【#WWDJAPAN東コレ取材】「ペイデフェ(#PAYSDESFEES)」が大倉山記念館でショーを開催。僧侶のミイラである"即身仏"から着想を得たコレクションは、皮膚のような加工が施されたベロア生地や、画家スズキエイミが描く解剖図などで、無機質化された皮膚、血管や筋肉の造形を表現します。#RakutenFWT pic.twitter.com/iGZO1ltTEN
— WWDJAPAN (@wwd_jp) March 14, 2023
2023 Autumn/Winter Collection
テーマは”Tabulae AnARTomicae”
神聖な人体を表現。
即身仏に魅了されたデザイナー朝藤はこの2年全国を旅し各地の即身仏に会い、その美しい姿からコレクションのインスピレーションを得ました。現代美術家スズキエイミもこのテーマに共鳴し、全面コラボレーションしています。(公式HPより引用)
鳥居 私、あのコレクションはやられたなぁーって思いましたね。ちょうど即身仏のネタを書こうと思ってたときだったんですよ。
コレクションの映像を見たんですけど、「変態村」に出てくるダンスシーンのピアノみたいなかき鳴らしがあったんですよ。あれを即身仏のコレクションでやるなんて、なんて素晴らしいんだと。
りむ あれは変態村だったね。
鳥居 変態村だった。
原題「Calvaire」。2006年に日本でも公開されたファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督・脚本の映画。
売れない歌手である主人公が迷い込んだ狂気の潜む村が、彼の存在によってさらに狂っていくさまを描いている。
2004年・第57回カンヌ国際映画祭批評家週間正式出品。2005年・アムステルダム・ファンタスティック映画祭グランプリ受賞。同年、ジェラルメ国際ファンタスティカ映画祭審査員最優秀賞、国際批評家賞、プレミア観客賞受賞。
編 りむさんを深ぼると、秋田昌実さんとかそっちの方向に行くんですね。
りむ そうそう。バレたなぁ(笑)
鳥居 私は澁澤龍彦さんばっかり読んでたな。
りむ あぁ、いいよね。スカムカルチャーが出てくるのも、澁澤龍彦の系譜があると思うし。
そこからシュルレアリスム、ダダイズムとかに興味が広がっていきました。
編 ファッションで言うと、りむさんはどのあたりを通ってるんでしょうか?
りむ ポンキッキーズの司会がピエール瀧さんとBOSEさんで、石野卓球さんの曲で篠原ともえさんが出ていたのが小学生のときで、ランドセルデコったり、服にビーズつけたりしてる小学生だった。
鳥居 上履きデコったりもしてたでしょ?
りむ してた~。
編 シノラーだったんですね。
りむ だからシノラー的な感じで、自分でやることへのハードルが低かった。作りたいっていうのがありすぎて、中学生のときから自分で作ってスナップ撮ってもらってって感じで。
編 となるとやっぱり二人はかなり近しいところを通っていて、知らずに近接する文化的背景を培ってきていたってことになるんですね。
3限目 1st COLLECTIONの全貌
編 今、鳥居さんが着ているのは、今回のコレクションでも非常にアイコニックなゴミコラージュのジャージですね。
鳥居 よく見ると、タバコとか錠剤とか。これ実は私の食生活がバレるんですよね(笑)
りむ このために毎日ゴミの写真を送ってもらったんですけど、ひどい偏食でタマゴの殻とアイスのゴミがほとんどでした(笑)
鳥居 これ全部コラージュしてあって、細かくブランドネームが入ってるんですよ。
色も歯肉みたいな色にしてくれて、カジュアルにもドレッシーにも着れると思います。
りむ フリルや袖口はダブルチュールになっていて、ドレスのスカートにも使われるような生地を使ってます。
鳥居 これ流しネットに見えるよね。
編 生地がとんでもなくいいですね。
鳥居 そうなんですよ。このジャージ、本当に素晴らしくて、素材がすごいんですよ。
りむ これ、ぶっちゃけすごくいい生地。東コレブランドともなると、色んなテキスタイルメーカーさんが本当に色んな生地を見せてくれるんです。だからいい生地使っちゃいました(笑)
鳥居 もちもちでなめらかで、学校ジャージみたいなレベルじゃないんです。でも洗濯機でガシガシ洗えます。
でもゴミをテーマにしてるから、着ているうちについた汚れをあえてそのまま着てもかわいい。
りむ 汚れても絶対かわいいね。ヤマンバギャルとかにも着てほしい。
鳥居 ヤマンバなんて今いる? 私は本当の山姥に着てほしい。
羅生門の老婆とか絶対似合うと思うもん。
りむ (笑)
羅生門の老婆に着てほしいって、こんな知的でバカな発想最高じゃない?(笑)
鳥居 こっちのジャージはネイビーでレトロなジャージです。
こっちのフリルは女ものって感じじゃなくて、ジャージと同じ生地を使ってメンズようのドレスシャツにある胸のフリルみたいなイメージで作ったんです。
だから男の人にも着てほしいなぁって思います。
生地もまたもちもちでね。それこそ90~00年代のサイバーが流行ったときの、あの化繊の感じに近い雰囲気がある。
編 オーバーで着てもめちゃくちゃ綺麗に出るシルエットももちろんですが、首周りの立ち方もいいですよね。90年代のストリートスナップとかでもよく見られていたかたちが連想されます。
りむ 天才的な型紙引いたでしょ?
ボトムスは、どっちもベルボトムになってます。
鳥居 膝回りがすっごい細く見えて、足長効果があるんですよ、これ。
編 それぞれのシルエットが際立っていいから、セットアップではもちろんなんですけど、ジャケット単体、パンツ単体でも使いやすそうですね。
鳥居 上が紺で下がピンクだと、FRUiTSとかに載ってそうな感じの配色だよね。
りむ 分かる。懐かしい。
中高生のころ、FRUiTSとかKERAとか載っけてもらってた。
鳥居 当時から実は同じようなところにいたんだね。
編 さっきまで着ていたこのハーネスもずっと気になってたんですが、マジのブルーシートなんですね。
りむ 本当にブルーシートなので、店舗限定の受注です。
編 デコラの何でもファッションにしてしまう貪欲さみたいなスピリットがビシビシ感じられて面白いな…。
Tシャツのグラフィックも印象的ですが、どういうものなんでしょう?
りむ みゆきちゃんの知り合いにボールペン画家の人がいて、3人で話ながらこうだよね、ああだよねって作ったものだね。
鳥居 ラフレシアが好きなので、それをモチーフに、死と生が切り取り線を境界に対比されていて、生きているものに汚いものが集まって、死んでいるものに綺麗なものが集まるようになってます。
境界が切り取り線なのは、そういうメッセージ性すら切り取ろうっていう気持ちの現れですね。
りむ ティーザーでもやってるんだけど、切り取り線に実際にハサミを入れて中に派手色のタンクトップとかをレイヤードして着てもカワイイよね。
鳥居 ほつれてビリーって破れる感じでもいいよね。けっきょく汚したときに完成するんだね。
編 自己批判的な精神を反映したデザインでもあるわけですか。そもそもダブルミーニングになっているブランド名が本当に見事ですよね。
りむ ブランド名は突然閃いてすぐに決まったんだよね。
鳥居 ”鳥居”と”りむ”、”トリム”どうですかって。
4限目 すべての家はゴミ屋敷
編 今回の1st COLLECTIONはテーマが「Trash(ゴミ)」ですが、これはすんなり決まったんですか?
鳥居 これもすんなり決まったよね。
りむ うん。とてもすんなり。
お互いがゴミに魅力を感じてた。だからどちらからともなく「ゴミかわいい」って。
鳥居 ゴミって必要なものですよね。
私は全部の家がゴミ屋敷で、生活に溢れているものは全部ゴミだと思います。
要らないものも要るもの、その人次第じゃないですか。誰かが要らないってしたものが、別の誰かにとってはお宝だったりする。
死と生が同じであるように、それも要る要らないも相反するものだけど一緒だなって。
りむ 私もずっと興味があったものなので、今回できて「やった!」という感じです。
ゴミって、残留思念みたいなものを強烈に感じられるじゃないですか。
前に村崎百郎さんの奥様からスパッツを頂いたんですよね。それがね、やっぱりゴミで。
鳥居 ゴミだったんだ。
りむ うん。ゴミを拾ってきて、そのなかにあったスパッツだけど色合いが私にぴったりだからって頂いたのね。
そうすると、前の持ち主の残留思念とか、村崎百郎さんと奥様の森園みるくさんがゴミを拾っていたストーリーとか、さまざまな念が詰まっていてとてもいいなぁと思っていました。
そういう観点からもゴミっていうものに対してずっと特別な思い入れがありましたね。
鬼畜系・電波系ライター。「すかしきった日本の文化を下品のどん底に叩き堕とす」ことを目的に1995年から「鬼畜系」を名乗り、この世の腐敗に加速をかけるべく「卑怯&卑劣」をモットーに日本一ゲスで下品なライター活動を始める。
著作に『鬼畜のススメ 世の中を下品のどん底に叩き堕とせ!! みんなで楽しいゴミ漁り』(1996)がある。
鳥居 私もすごい昔にに単独ライブでゴミのネタやったことあります。
いるものといらないものを分けなさいって言われて分けていって、最後はいらないものっていうダンボール自体がいるものだから全部いるっていう筋立てで。
りむ&編 (笑)
りむ そんないいネタやってたの。最高だね、何なのそれ!
編 ”ゴミ”はかなり長い間、お互いにとって強い関心を惹く対象だったんですね。
りむ ネタにするか服にするかって表現方法が違うだけでけっきょく一貫してるんだね。
鳥居 脳みそがこだわり続けるものって根本が一緒だったりしますね。
りむ 放出する方法とか見る方法を変えて同じテーマに取り組んでたりするね。
何かを生み出すときに意識的にやろうとすることって、トラウマとかこだわっていることとか核となる部分ってあるよね。
私、その核の部分の外側にある無意識にすごく興味がある。
人が意識してつくるものって、けっきょく脳みその2割くらいしか発揮できていないと思うんだけど、それ以外の8割が知らずに発揮してるなんとなくの質感とかちょっとした表情とか考えずにやる細かいディテールの部分によって、その表現自体の見え方が変わってくる。
だから、鳥居みゆきの無意識の部分が今後どんな発露をしていくかが面白いと思うし、それに立ち合っていきたい。
鳥居 嬉しいです。また何かやりましょうよ。海とか山とか。
編 海とか、山とか…?
5限目 気になる2nd COLLECTIONは……?
鳥居 思ったんだけどさ、海とか山とかってジャンルあるじゃん。そういうジャンルで何か作れないかなと思って。
りむ 普遍的に存在するもののなかに自分たちがあるみたいなことね。
鳥居 うん。言いたいことは分かるでしょ?
なんか空、海、山みたいなものを作りたい。まだあの枠、作る余地があるのに出てきてなくない?
編 (……まったくついていけないぞ)
りむ 神目線なの。
私、自分がデザインするときに、ウミウシとか神様がつくった気まぐれデザインだなって感じるんだけど、みゆきちゃんからはその神様側の目線からモノを作りたいっていう話が出てくるから、そういう前提で聞くと分かりやすい。
鳥居 家作りたいみたいな話じゃない。
りむ 新種の酸素作りたいとかそういう話だもんね。
編 (分かりそうで分からない…どういう話…)
りむ 好きなものがところどころ被ってるっていうのがあるから、ルックの撮影中もこんな何時で、次これやりたいねとか、壁を見ながら「ここの錆いいよね。こういうのやりたいね」「わかる~」ってどんどんアイデアが湧いてくる。
編 クリエイター同士の理想的な化学反応ですね。
鳥居 シミっていいよね。
りむ シミいいね。
鳥居 シミがさ、どんどん広がっていくのとか。シミって気になるんですよね。
りむ シミがあるからこそ、それ以外の綺麗な部分が際立つよね。
あとはシミが勝手に人の姿に見えてきたりもするしね。
鳥居 そうそう、それで勝手に怖がらせてきたりするんですよ。想像力を惑わせるよね。
そこがいいんだよな。シミいいな。
りむ だんだんテンションが喫茶店になっちゃってきてる(笑)
鳥居 あのときもそろそろ帰ってくださいって言われたよね。
りむ 何時間でも喋れちゃうからね。
HR 超シビれるクリエイター対談
次回コレクションの芽が顔を覗かせたところで、今日はここまで。
芸人、女優、作家とさまざまな分野で尖った想像力と創造性を発揮してきた鳥居みゆきという才能の、クリエイターとしての”根”のような部分を垣間見た気がする。
同時に”神視点”と言っていた通り、難解でカオスな想像力を理解し翻訳しかたちを与えていくりむさんの創造力と技術もハンパない。
同じ地平でモノを見られるクリエイターの稀有な出会いが起こす化学反応の激しさと美しさというのは、こういうものなのかと痺れっぱなしだった。
ToriMはまだ始まったばかり。
きっとただのアパレルブランドにとどまらないのだろう。
90年代のカルチャーに原体験を持つ2人のクリエイターがこれから生み出していくであろう景色が、早くも超楽しみでならない。
■SHOP DATA
No.07:pays des fées
■BRAND DATA
No.17:ToriM
1st Collection[Trash]予約会
全アイテムご覧いただけます。ご試着可能です。
今コレクションは全て受注生産の予定です。
■名古屋・大須boys in the band OSUともしび @boys_in_the_band_2 @boys_in_the_band
日程:11月23日(木・祝)〜27(月)
営業時間12:00〜20:00
場所:愛知県名古屋市中区大須3丁目42-6ともしびアパート201号室
■東京第二弾・中野pays des fées( @paysdesfees_nakano_broadway)
日程:12月1日(金)〜3(日)
営業時間:12:00〜17:00
場所:中野区中野 5-52-15 中野ブロードウェイ 4 階
■オンライン予約
日程:11月10日(金)〜12月3日(日)
問)info@pays-des-fees.com
■鳥居服装学院×pays des fées
1981年生まれ。2001年に芸人デビュー。「ヒットエンドラーン」のネタでブレイクする。映画・ドラマ・舞台出演のほか、小説・絵本の執筆も。発達障害をテーマにした番組『でこぼこポン!』(Eテレ)に出演中。
Instagram:@triimiyukitrii
YouTube:「鳥居みゆき地獄」
■pays des fées
ADDRESS:東京都中野区中野5-52-15中野ブロードウェイ4階464-1
OPEN 12:00 / CLOSE 17:00
営業日 金・土・日( 年末年始 お盆 不定休あり)
Instagram:@paysdesfees_nakano_broadway
HP:https://pays-des-fees.com/
Twitter(X):@korekore_koume
ケムール編集部員。前は古着屋。潰れたソフトケースのなかにあるしわしわの煙草がすき。担当連載は「鳥居服装学院」「Talk at Fillers」「ネオホームレス-自由と稼ぎの流儀-」。
株式会社アクロスソリューションズ所属。
HP:https://www.acrossjapan.co.jp/