ワインフィッター®︎ゆかりの「今、届けたい」ワインストーリー  Episode.4 🍷 16代続くシャンパーニュの名門メゾン、フィリポナ

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【クロ・デ・ゴワス 2011 / シャンパーニュ・フィリポナ】
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それでは、【ワインフィッター®︎ゆかりの「今、届けたい」ワインストーリー】をどうぞ。

◆執筆者紹介

江畠 由佳梨 / Yukari EBATA

(社)日本ソムリエ協会認定
ソムリエ / ワインフィッター®︎

1988年名古屋生まれ名古屋育ち。
神戸松蔭女子大学 英米文学科卒業後、東京のワイン輸入会社に勤務。

フランス語とワインを学ぶ為、ボルドーに約1年間留学。
2018年、プルール株式会社設立。

現在はワインのコーディネート販売、イベントの企画、セミナー講師などワインフィッター®︎として活動中。

趣味は各国の料理を作る事、ワイナリー訪問、欧州サッカー観戦。

16代続くシャンパーニュの名門メゾン、フィリポナ

今回私がご紹介させて頂くのは、フランスのシャンパーニュ地方・マルイユ・シュール・アイ村の”フィリポナ” という造り手です。

フィリポナは私が以前勤めていた輸入会社で扱っているフラッグシップのワインメーカーです。

以前、転職でその会社に内定を頂いた時、私はまず「入社前にそこの会社が扱っているワインを深く知る為にブドウ畑を巡ろう!」と決め、入社を1ヶ月遅らせて頂き、フランスへ向かいました。

そのフランスで最初に訪れたワイナリーがこのシャンパーニュメゾン、フィリポナでした。

フィリポナはシャンパーニュ通の方々がこぞって絶賛するメゾンで、その魅力を知りたい!と思っていたのです。
※シャンパーニュ地方ではワイナリーの事を「メゾン」と呼ぶ文化があります。

フィリポナはシャンパーニュ地方のマルイユ・シュール・アイ村にあるのですが、
交通機関はほとんどなく、隣の村のアイ駅から約1時間歩いてワイナリーまで向かいました。

フィリポナ家は1522年、シャンパーニュ地方のアイ村に定住しました。それ以来フィリポナはシャンパーニュを造り続けています。1910年には隣村のマルイユ・シュール・アイ村にセラーを造り、”フィリポナ”ラベルでのシャンパーニュ生産をはじめました。
現在フィリポナは16代目当主シャルル・フィリポナ氏の指導のもと、さらなる品質の向上に努めています。

(※シャルル・フィリポナ 氏)


私がこのワイナリーを伝えたい理由

シャンパーニュ地方には様々なメゾンが多くあり、ドン・ペリニョンやクリュッグ等に代表される大手メゾンだけでなく、自家栽培から醸造まで一貫してシャンパーニュを創り出す小規模生産者も無数に存在します。

それぞれのシャンパーニュ・メゾンには異なる魅力があります。大手メゾンは異なる畑や異なるブドウをブレンドしてメゾン独自のスタイルを安定生産しますが、小規模生産者は収穫年や持つ畑の個性が際立つ個性豊かなワインを生産します。

シャンパーニュ好きの方々は華やかな大手メゾンのシャンパーニュを口にしてシャンパーニュの魅力の虜になり、次第に無数の小規模生産者のシャンパーニュを比較して飲み比べ個性の違いを楽しみ、そしてまた大手メゾンのシャンパーニュに戻り、一貫したクオリティの高さにハッとさせられるという事がとても多いように思います。

このフィリポナは手メゾンのひとつなのですが、家族経営で16世紀からの伝統を大切にし、真面目で実直なシャンパーニュ造りを続けており、シャンパーニュを一通り飲んできたであろうシャンパーニュ通の方々やワインジャーナリストの方々から根強い支持をされている特異なシャンパーニュ・メゾンです。
実際にシャンパーニュ・メゾンを訪れてみて、彼らの妥協のないたゆまぬ努力に感服しました。

フィリポナに到着後、ブドウ畑に案内して頂きました。

私が訪れたのは暖かい日差しの降り注ぐ5月の中旬で、ブドウの樹からは可愛いブドウの実が覗いていました。

実際に訪れてみて、フィリポナが讃えられている理由がその恵まれた土地と過酷な畑作業の上に成り立っているからだという事を知り、感銘を受けました。

フィリポナの代表的なブドウ畑はなんといっても“クロ・デ・ゴワス”と呼ばれる畑です。
(以前は日本でクロ・デ・ゴワセと呼ばれていましたが、正しいフランス語の発音ではクロ・デ・ゴワスという事で、輸入元も改名しています。)

クロ・デ・ゴワスはシャンパーニュの中でも(大手メゾン”クリュッグ”の持つ偉大なブドウ畑の”クロ・デュ・メニル”や”クロ・ダンボネ”と並び)単独所有で表記が許されている数少ない畑のうちの一つです。

ゴワスというのはシャンパーニュ地方の古い方言で「急斜面」または「重労働」という意味を持つそうなのですが・・・行ってみて納得!圧巻の眺めでした!!

なんと45度の急斜面!
この畑はピノノワールが植えられた斜面の向きは完璧な真南で、この傾斜度。そのため太陽の恵みを最大限に受けることができます。
※平地より斜面の方が太陽のエネルギーを受けることができます。

(※クロ・デ・ゴワスとマルヌ川)

また、運河にも面しているため、水面の照り返しからの日光も受けることができ、このクロ・デ・ゴワスはその周りの畑よりも夏の気温が2度も高く、どんな年でもブドウが完熟するそうです。

しかし、この45度という斜面の畑を管理するのは並大抵ではありません。この急斜面ではトラクターが入れないため、畑は馬を使って耕す必要があり、たまに人も転げ落ちてしまうそうです・・!!転倒防止のネットが張り巡らせられていました。
参考までに、スキー場の「急斜面」は25~30度のことを指すのだそうで、45度がいかに急な斜面かというのがわかると思います。

日当たりに恵まれているだけでなく、すごく風通しもよく気持ちのいい畑です。

畑を堪能した後は畑の地下にあるワインの貯蔵庫を見学させて頂きました。

貯蔵庫にはワインがずらり。

シャンパーニュ地方では珍しいのですが、フィリポナでは一部のブレンド用のワインを木樽で発酵や熟成され、繊細でありつつも複雑味のあるワインのスタイルを実現しています。

ワインによりますが、瓶詰め後3年から11年もの長い熟成時間をかけて出荷されるそうです。

シャンパーニュはブドウの絞りかすと接触して熟成させる事で、より深みのある味わいとなります。スノードームのようで幻想的ですね。

思わぬ可愛らしい副産物も発見しました!

なんと!熟成中のワインボトルのコルクから、小さなきのこが生えていました。保水性の高い石灰岩カーヴ特有の、抜群の湿度管理ならではの賜物。ワインもきのこも、理想的な湿度は75%前後だそうです。

貯蔵庫の見学の後はいよいよテイスティングです!(わーい!)

フィリポナの誇る、垂涎のラインナップを用意して下さりました!

スタンダードな辛口シャンパーニュから、全く糖分の添加されていない極辛口シャンパーニュ、ロゼ・シャンパーニュ、白ブドウのみで作られたシャンパーニュ、黒ブドウのみから作られたシャンパーニュ、そして更なるこだわりを持って造られ瓶内で7年以上も熟成されリリースされた特別なシャンパーニュ、そして先ほど見た特別なブドウ畑から造られたあのクロ・デ・ゴワスまで!!!(うれしいでゴワス!)

フラグシップのクロ・デ・ゴワスは勿論の事、フィリポナ はスタンダードなシャンパーニュもかなりクオリティ高いです!!

スタンダードなシャンパーニュは通常、NV(ノン・ヴィンテージ)として複数年の収穫されたブドウがブレンドされていますが、フィリポナはバックラベルに使用されている葡萄品種の配合だけでなく、収穫期、樽熟リザーヴキュヴェの配合量、澱引き時期、補糖量等全てのデータが記載されています。

NVでも1番絞りの上質な果汁のみしか使用しないというこだわりっぷりです。
2番絞りの果汁はどうするのか尋ねたところ、別のシャンパーニュ・メゾンに売っているみたいでしたが、どこかはトップシークレットだそうです。秘密と言われると余計に気になってしまいますね・・・。

法律ではNVの熟成期間は15ヶ月ですが、フィリポナは3年、ヴィンテージの入っているものは5年、クロ・デ・ゴワスの熟成はなんと10年も熟成させるそうです!

フィリポナを代表する最高級シャンパーニュのクロ・デ・ゴワスは奥底から湧き上がるような力強いミネラルと豊かな酸があり、とても飲み応えのあるスタイルです。それでいて上品で優しい果実味があります。

当主のシャルルさんが直々に案内して下さりました。

シャルルさんは日本の文化に造詣が深く、日本の歴史や食文化にもとても関心があるそうで、日本へ行った時の想い出についてたくさん話して下さりました。お寿司や天ぷら、塩辛が大好きだそうです。

シャルルさんは物腰が柔らかく、穏やかで優しい方でした。


フランス・シャンパーニュ地方ってどんなところ?

シャンパーニュ地方はパリから約140km北東、フランスの中で最も北にあるワイン生産地です。 平坦地であることから戦場になることが多い土地でもありましたが、9世紀頃からシャンパーニュ地方のワインの人気が高まり、王の戴冠式用のワインとして重宝されていました。

シャンパーニュとは・・フランス北部で生まれ、その地域のスパークリングワインだけが「シャンパーニュ(シャンパン)」の名誉ある称号を得ることができます。

シャンパーニュ地方は、パリから東へ150km、高速列車TGVで約1時間の距離にあります。シャンパーニュ地方の2大中心地はランスとエペルネーで、高速列車TGVはランス(45分で約15€)またはエペルネー(75分で約22€)に停車します。列車は一日中往復しており、チケットは乗車前に駅で購入するか、オンラインで事前に購入することができます。

シャンパーニュ地方は5つの小さな地域から構成されており、その5つの地域全てでシャンパーニュが生産されています。その中でも地域の中心となる主要都市はランスとエペルネーです。

観光地としては、フランスで最も美しいゴシック様式の教会のひとつである13世紀のランス大聖堂、エピヌのバジリカ、2世紀にさかのぼる城塞都市ラングレなどがあります。

また、エペルネのシャンパーニュ・アベニューという通りは、ドン・ペリニョンで有名なモエ・エ・シャンドン社をはじめ大手メゾンが軒並みに連なっていてシャンパーニュ好きな方ならそこまで下調べなくても楽しめると思うのでオススメです。


アイ村の特徴は?

小さなマルイユ・シュール・アイ村が隣接しているアイ村についてお話しします。

人口4,000人強のアイ村は、シャンパーニュ地方の「村」の中では最も大きく、小さな町と言っても過言ではありません。ここにはランスとエペルネ以外の有名なシャンパーニュ・メゾンが最も多く集まっています。

アイ村には、名だたる有名シャンパーニュ・メゾンが点在しています。
アイ村産の黒ブドウ、ピノ・ノワール種は他のシャンパーニュ地方の畑に比べても非常に評価が高く、大手のシャンパーニュ・メゾンが畑を高値で競い合っています。
その為、多くの生産者が畑を大手シャンパーニュ・メゾンに売却しており、この村の優良な畑はほとんどがモエ・エ・シャンドンという有名なシャンパーニュ・メゾンが所有しています。

フィリポナもこのアイ村に畑を所有しています。16代も続くフィリポナは堅実に伝統を守ってきた歴史あるシャンパーニュ・メゾンなのです。

アイ村には歴史的モニュメントに登録されている聖ブライス教会というゴシック様式の教会があります。こちらは3世紀に遡る古い建物の跡地に建てられました。


教会には、1749年に作られたフランス・バロック様式の素晴らしいオルガンがあり、5月には毎週、クラシックのコンサートが開催されています。


フィリポナを知るならこのワイン

Royale Reserve Brut NV
ロワイヤル・レゼルヴ・ブリュット NV

希望小売価格:7,500 円(税込 8,250円)
タイプ:辛口スパークリングワイン
産地:フランス・シャンパーニュ
ブドウ品種:ピノ・ノワール65% シャルドネ30% ピノ・ムニエ5%

フィリポナの最もスタンダードなワイン。
ピノ・ノワールを主体に3年の熟成、ふくよかでしっかりした味わいが特徴です。
25~40%。木樽で発酵させたワインを一部加えています。


フィリポナのトップ・キュヴェ「クロ・デ・ゴワス」

Clos des Goisses Monopole
クロ・デ・ゴワス 2011


希望小売価格:38,000 円(税込41,800円)
タイプ:辛口スパークリングワイン
産地:フランス・シャンパーニュ
ブドウ品種:ピノ・ノワール100%

シャンパーニュ地方で”モノポール”を名乗れるその畑の一つがこの『クロ・デ・ゴワス』です。
5.5ha(ピノ・ノワール3.5ha,シャルドネ2.0ha)はマルイユ・シュール・アイ村に位置し、45度の急斜面はブドウの熟成に理想的な立地条件です。
ブリオッシュのような香りと共にハチミツのような味わい、そして石灰岩質土壌から醸し出されるミネラルがハッキリと個性を引き出します。
”ゴワス”とはシャンパーニュ地方の古い方言で”急斜面の丘”という意味です。
セラーで8年~10年寝かされてから出荷されます。

このワインは、単一畑キュヴェ「クロ・デ・ゴワス」です。シャンパーニュ地方の言葉で「ゴワス」は急斜面の丘という意味。真南向きで最大斜度45度の急斜面の為、日照時間が長く吹き込む風により病害にも強い区画です。前年にシャルドネの植え替えをした為、2011年は例外的にピノ・ノワール100%で仕上げられています。

一部のワインは木樽で醸造する事で、複雑味が増します。自然な酸を活かす為に、マロラクティック発酵を行いません。マルイユ・シュル・アイ村の歴史あるメゾンの地下セラーで、一定の温度 (12℃)に保ちながら8年以上、熟成させています。


最後に

これから年末にかけてクリスマスや、忘年会などのイベントが続きます。
2021年の最後に、華やかなシャンパーニュで今年を締めくくるのは如何でしょうか!

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記事はいかがでしたでしょうか?
「ケムール」1周年を記念して、ワインフィッター®︎ゆかりさんが本記事で紹介した

【クロ・デ・ゴワス 2011 / シャンパーニュ・フィリポナ】
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プレゼント期間:12/19(日)~12/26(土)
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