【第19回】It’s a small Kawaii world~作家・百瀬さん編~

前回は現代根付作家の磁佑-Jiyu-さんに、神秘的でKawaiiライターケースを作っていただきました♪

世界に1つ(たまに2つ。笑)だけの、面白&可愛いライターケースができるこの企画。

毎回、どんなものができるのか未知数で、ワクワクもひとしお♡

今回デコってくださるのは、作家の百瀬さん!

百瀬 天 Sora Momose

2002年 – 長野県松本市生まれ
2020年
武蔵野美術大学 入学
第72回中美展 入選
名もなき美術館 出展
2021年
岐阜県飛騨市「吉城の郷」グループ展
五美術大学交流展 小作品展 2021in3331
「X>1」Gallery JUILLET グループ展
立川立飛ららぽーと ガラスペイント

百瀬さんは、精緻な高密度の絵を描いていらっしゃるそうです。どれも細やか&鮮やかで、いろんなものがぎゅっと詰め込まれていてKawaii♡

今回は、何が描かれているのかつい気になって見入ってしまいそうなケースができあがるんじゃないかな?楽しみ!

このライターケースが、どう変身するのか!?

ライター「クレーターネオ」にぴったり合うサイズのABS製デコ用ライターケースを、ケムール編集部が特別にご用意♪

このまっさらなケースが、どのように変化するのか……!?

デコスタート!パテをひたすらこねこね!

 

まずは第11回第17回でも登場したエポキシパテをムラなくこねまくります!

弾力があるからかかなり硬いようで、ねじるように力を加えながら練る百瀬さん。

実は普段から平面の絵を描いているためエポキシパテを使う機会がなく、この企画でライターケースの装飾をするために初挑戦してくださったとのこと。
すばらしきチャレンジ精神!!

ちなみにパテをいくつか購入して事前に使ってみたところ、耐久性があり、紙粘土よりも使いやすい素材だとわかったそうです。

こちらのパテは青色と白色を混ぜると約10分で固まり始めるものなので、時間も確認しながら作業を進めます。

あんなに青かった表面が、こね続けた結果、白(グレー?水色?)っぽくなりました!ここまでで、ちょうど10分が経過。

パテで形づくり!

こねたパテで、ケース全体を覆っていく!!

今回のテーマは「時間の流れのなかで生まれる感情や、環境の変化をダイレクトに表現すること」として、ケースの形は決めていないそうです。

とはいえ完全に感覚だけではなく、右手でも左手でも握りやすいように調節するなどして機能性も大事にしつつ、いいなと思った形を素直に作っているそう(素敵)

パテ1個分を使い切ったところで物足りなさを感じたようで、もう1個開封してこねこね!

さらにパテを盛ると全体的にボリュームアップして、ふっくらした印象に!

満足のいく形が完成したので30分ほど乾燥させます。
ケースの形作りは40分ほどかかりました。

極細筆で微細な線を描く!

パテが乾いたらアクリルガッシュという絵の具と極細の筆で絵柄を描いていきます!絵の具は白と黒の2色

筆にマスキングテープを巻きつけているのは、そのほうが筆を持ちやすくなるからだそう。

ペンだと線の太さが均一ですが、筆だと線の太さにゆらぎが生まれるのがまたいいですよね!

片面の絵柄が描き終わり、反対側の面へ!

反対側の面も同様に、次々と細い線が描き足されていく!
ケース自体が小さいのに、こんなに細かい絵柄をサラサラと……!!(尊敬)

あっという間に、ケース全体が絵柄で覆われました!絵柄を描く工程は50分ほど。

色を塗り塗り!どんどん密度が高まっていく!!

お皿のうえで白と黒の絵の具を混ぜ合わせて、いろいろな濃さのグレーを作り、色を塗っていきます!

配色をカラフルにするといろいろな要素が増えすぎてしまうため、モノトーンにしているのだそう。

全体のバランスを意識しながら色を塗ったり、またその上から細かい絵柄を描き加えたり。小さなキャンバスの中でどんどん密度が高まっていく!!

色を塗って模様を描き足し、密度を高めていく工程で約1時間半。
ひと区切りついたところで百瀬さんについてもっと詳しくお伺いすることに!

百瀬さんについてもっと知りたい!

─物作りをする上で、大切にしていることはありますか?

自分がやりたいと思ったことを、最後までやり遂げることです。
自分の作ったものが世に出たとき、「自分が作った」と自信を持って言えるように、生半可なものは作らないようにしています。

─どんな作品を得意としているのでしょうか?

絵画のなかでも、密度が高い絵が得意で好きです。描いているうちに描けるようになっていました。

─この企画について、どう思いましたか?

ジャンルが違う方々が制作することによって、「ライターケースを作る」という1つのことからいろいろな作品が生まれるので、いい企画だなと思いました。

ちょうど絵ばかり描いていた時期だったので、いいタイミングだと感じました。ケースという立体を作る感覚を味わえますし、いつも平面の絵を描いている人が立体に描くのは面白いのではないかとも思いました。

─絵画を描き始めたきっかけは?

美術の授業は楽しかったけれどもともとは運動の方が好きで、絵はそこまで描いていませんでしたが高校3年生のときに一番何がしたいのか考えた結果、絵を描きたいと思いました。

それからほぼ毎日ずっと描いていて、何かしら制作しています。
本来は飽き性な質ですが、絵は長く続いています。呼吸に近いほど、描かずにはいられないようになりました。

─密度の高い絵を描き始めたきっかけも教えてください!

授業中、スケッチブックに何気なく描いていた絵が今のような作品でした。ペンを使って、白黒で絵を描いていたんです。

予備校で密度が高い絵を描いたときに、先生からは「これじゃ受からないよ」と言われましたが、それでもこのような絵を描きたい気持ちは変わりませんでした。

「否定されるということは、絶対にこれが好きな人もいるな」と思ったので、「だったらこれで行こう」と。

一時期は油絵で花を描いていた頃もありましたが、去年の春に「風景や花よりも、自分が世に示したいものを描こう」と考え、再び高密度な絵を描き始めました。

数か月前はペンを使っていましたが、ペンだと時間が経つとにじんだり色が変わったりしてしまうので、最近はで描いています。

以前は筆では細かい絵柄が描けませんでしたが、油絵を描いていた期間があったことで描けるようになりました。

環境、食べたもの、人間関係などによって、自分の頭のなかで流れるものは変わっていきます。抽象的ですが、そこから出てきたものをイメージして描いています。

百瀬さんの本気(マジ)な想いで胸が熱くなったところで、作業はラストスパートへ!

ワニスとニスで全体をコーティングすると……

透明の液体状のニスである「ワニス」を、ケース全体にニス用の筆で塗っていきます。スプレーよりも液体のほうが細かいところまで塗りやすく、塗り残しを防げるのだそう。

ワニスを塗り終えてから20分ほど乾かしたのち、スプレー状のニスで全体をコーティングすると……!?

高密度!360度どこから見てもKawaiiライターケース完成!!!

丸みを帯びたフォルムと、細やかに描かれている絵がとってもKawaii〜〜〜!!!♡

絵柄がつながっているからいろんな角度から眺めたくなるし、見ているうちに想像力が掻き立てられて「ここの模様は◯◯みたい」と思えてくるのも面白い!!

何かが隠れているんじゃないか?とつい探しちゃう!!

細部まで描き込まれているのに、絶妙にまとまっているのが不思議!
手触りは陶芸で作られたお茶碗みたいで、握りやすい形をしているから触れたくなる〜!!

ポケットに入れて持ち運べる、自分だけの特別なアート作品として大事にしたい!

モノトーンだから何にでも合わせやすいし、男女問わずしっくりハマりそうなところも嬉しい♪

百瀬さん、素敵なライターケースをありがとうございます♡

ケースのイメージと、デコった感想は?

最後に百瀬さんに、ライターケースをデコった感想を聞いてみました♪

─完成したライターケースのイメージを教えてください!

握りながら形成したものが、ひょうたんのような形になりました。柄は最近、夜空を見上げることが多かったからか、夜空の星を連想しました。

タイトルをつけるとその印象が強くなってしまうので、あえてつけません。ライターケースを手に取ってくださった方には、ご自身の解釈でさまざまなものを連想してほしいです。

ちなみにこちらが、今回作っていただいたケースのデザイン画

デザイン画も完成したケースも百瀬さんらしいタッチですが、形や模様がまるで違うものに仕上がったのが、作るときの環境や心境が反映されたようで興味深いですね!!

デザインを描いた時点では、首から下げられるチェーンや土台をつけるか悩んだそう。

しかし、チェーンをつけるとライターのレバーを下げにくくなることや、土台をつけると見栄えに違和感があることなどから、人に使ってもらうことを重視してやめたとのことです。

─作ってみてどうでしたか?

いつも通り、自分らしい絵柄を描きましたが、平面の作品だと360度自分の絵柄が循環していることはありません。

そのため、立体であるケースに装飾するのは新鮮で面白いなと思いました。

─大変だったところはありますか?

全部楽しかったです!

しいて言えば、エポキシパテが硬かったので、練るのは大変でした。

─こだわったポイントを教えてください!

ライターケースとして使うときに持ちやすいか、ライターの火をつけやすいかなど、機能性を意識して作ったところです。

絵柄も、自分が納得できる密度を追求できました。以前、細かく描きすぎて、もともと描いていた線や絵柄が見えにくくなったことがあったため、今回は大きいタッチで描いています。

一つひとつの模様がちゃんと見えるように、隣同士の色合いを意識して、バランスを考えながら描き足しました。

─今回の出来は何%くらいですか?

90%です。まだ人に使っていただいていないので、100%と言えるかわかりません。

でも、自信を持って自分の作品だと言える作品にはなったと思います。

─デコったライターケースは、誰に使っていただきたいですか?

密度が高い柄が好きな方か、見ているうちに愛着が湧きそうだと思ってくださる方に使っていただきたいです。

ライターケースをかっこいいと思ってくださるなど、手に取った方に何かしらの変化があればいいなと思います。

デコったライターケースを抽選で1名さまにプレゼント♪

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期間は1週間なので、ご応募はお早めに!

↓該当ツイートはこちら!

百瀬さんの活動が気になる方は、SNSもチェック!

百瀬さんは、Instagramに投稿している作品をもっと色んな人に見てほしいそうです。

いずれはご自身が描いた絵柄の服などを作って販売したり、CDジャケットを描いたりしたいと考えているとのこと。

百瀬さんにお仕事を依頼したい方は、InstagramのDMでご連絡してみてくださいね♪

百瀬さんのSNSは以下のリンクから!

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好きなようにライターケースをデコりたい!
自分の世界観をケースにぶちまけたい!
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という“熱意”ある方はぜひ、下記までご連絡ください!

【クレーターネオケースアート企画部】
電話番号:03-5577-5153
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